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【Onitsuka Tiger】TIGRUN (ティグラン) レビュー│フルマラソンも走れるランニング性能

TIGRUN レビュー

 オニツカタイガーの「TIGRUN (ティグラン)」は、ライフスタイルとランニングを融合した新しいカテゴリーのシューズです。

 ランニングシューズの機能を備えているとはいっても、どこまで走れるか気になっている方は多いと思います。

 そこで本記事では、TIGRUNをランニングシューズとしての機能・性能を解説し、実際の使用感についてレビューします。

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メーカー別
レベル別
用途別

TIGRUN 基本情報

TIGRUN 前方斜視図

付属の太いシューレースに付け替えています。

  • 発売日:2025/8/8
  • 定価(税込):¥29,700
  • 重量:302g(24.5cm)
  • 厚さ:36.4mm
  • ミッドソール:FF Blast + GEL
  • カテゴリー:ライフスタイル、ファンラン
  • 主な用途:タウンユース、通勤・通学、ウォーキング、ジョギング、ロードレース・マラソン(サブ5~完走)
メリット
  • 快適すぎる履き心地
  • フルマラソンまで走れるランニング性能
  • GELテクノロジーによるクッション
  • 幅広ソール+プレートによる安定性
デメリット
  • 定番モデルよりは高価

TIGRUNの特徴

ULTI RS シリーズについて

ULTI RS シリーズ イエロー
ULTI RS シリーズ ピンク
ULTI RS シリーズ ベージュ

左下からTIGRUN・TIGCOURT・TIGTRAIL (www.onitsukatiger.comより引用)

 TIGRUNは2025年に発表された「ULTI RS シリーズ」の1モデルで、ライフスタイル×スポーツを掛け合わせた新しいカテゴリーのシューズです。

 現在は、以下の3モデルが発売されています。

ULTI RS シリーズ
  • TIGRUN (ランニング)
  • TIGCOURT (バスケットボール・インドア)
  • TIGTRAIL (トレイルラン・アウトドア)

 3モデルとも搭載技術はほとんど同じですが、それぞれのシーンに合うように細部が調整されています。

 カラーはブラック・イエロー・ピンク・ベージュなどベースカラーは1色ですが、様々な質感・色合いを組み合わせることで映えるデザインになっています。

 ロゴはシリーズ専用にデザインされたものが使用されているので、他のモデルと簡単に区別できそうです。

ランニングシューズの技術を転用

TIGRUN ミッドソール

 ミッドソールには、反発力・クッションに優れた「FF Blast」というフォームが使われています。

 FF(FlyteFoam)系はほとんどのランニングモデルに使用されており、全体的に弾力感のあるフォームが揃っています。

 オニツカタイガーはこれまで「FlyteFoam」「FF Propel」を採用したことはありますが、比較的最近のフォームである「FF Blast」を採用したのはULTI RSシリーズが初めてです。

 このFF Blastは2層構造になっていて、さらに前後にGELを配置することでクッションを高めています。

 最近のランニングモデルは軽量で内蔵型のPureGELに移行しつつありますが、TIGRUNはデザインとしても使える露出型のGELを選択しています。

 GELは周囲よりも薄暗いためブラックでは目立ちづらいですが、他のカラーは分かりやすく良いアクセントになっているように感じます。

TIGRUN 肉球ソール

 ソールは前後2つに分離していて、それぞれ肉球をモチーフにした形状が取り入れられています。

 アルファフライ(Nike)を彷彿させるような構造で、肉球の上にAir Podsが埋め込まれていそうな見た目をしています。

 さらに、この分離したソールをつなぐ部分には、プレート(トラスティック)が配置されていることが分かります。

 これは安定性を高める(ねじれを抑制する)パーツで、これもランニングモデル(ソーティ・ターサーなど)にも使用されている技術です。

 最近は高硬度のフォームなどで代用されたりしますが、ランニング専用モデルほど重量を気にしなくて良いため、GELも含め贅沢に技術を詰め込めています。

性能・使用感レビュー

ランニングシューズとしてのスペック

 ランニングシューズのようにスペックをチェックしていきます。

TIGRUN 後方斜視図

 まずはクッション性能ですが、厚さは24.5cm(W)サイズで実測36.3mmでした。

 代表サイズ(27.0cm M)だったら38mmほどあると思われ、ランニングシューズだとしても十分な厚みです。

 ミッドソールの硬度は以下の通りでした。

ソール材質 ショアA硬度
FF Blast (上層) 35.9HA
GEL 29.5HA
FF Blast (下層) 44.1HA

5回測定平均値

 硬度はサンプルを集めている段階ですが、ランニングシューズでは30HA〜40HAあたりが標準的で、これを下回るとかなり柔らかいイメージです。

 一般的なスニーカーは50HAを当然のように超えてくるので、TIGRUNはしっかりとクッションが効いていることが分かります。

 FF Blastは下層の方が硬めに調整されていますが、これは安定感を高めるためでランニングシューズでよく見られる構成です。

TIGRUN 重量

 重量は実測302g(24.5cm)でした。ランニングシューズとして見れば重いです。

 ただ、履き心地を楽しんでいたため重さのことは完全に忘れていて、測定したら300gを超えていることに気づいた、くらいではありました。

 40mm近いスニーカーとして考えればかなり軽量なので、軽いと感じる方の方が多いと思います

サイズ感・履き心地

TIGRUN サイズ感

 サイズ感はぴったりでした。オニツカタイガーは小さい印象がありますが、普段のサイズで問題ありませんでした。

 履き心地は、クッション性の評価通りの柔らかさが感じられつつ、それと同じくらい安定感の印象が強かったです。

 相対的に硬めの下層、プレート、ヒールカップにより安定しつつ、GELとインソールによって丁度良いクッションが得られます。

 色々な技術を詰め込んだだけあって、ランニングシューズでは出せない快適な履き心地でした。

TIGRUN 幅広のソール

(手前) Mexico 66 SD (奥)TIGRUN

前足部幅 後足部幅
TIGRUN 112.1mm 88.6mm
Mexico 66 SD 92.5mm 63.8mm

 肉球ソールはデザインだけでなく、幅広いベースによって安定性の向上にも寄与していそうです。

 代表モデルのメキシコ66(SD)と並べてみましたが、幅の広さが全然違うことが分かると思います。

 メキシコ66がかなり細身ではありますが、実測するとTIGRUNの方が前後ともに20mmほど広いことが分かりました。

フルマラソンも普通に走れる性能

TIGRUN 着用写真

 「ランニングシューズをモチーフにした」みたいな書き方をされるときは大体は形だけですが、TIGRUN(ULTI RSシリーズ)は性能もしっかりついてきています。

 考えてみればFF Blastを厚底ソールに採用しているため走れない訳がなく、(もったいないけど)フルマラソンまでしっかり走れる性能があるように感じます。

 ランニングシューズでいえば、履き心地を重視したスタビリティモデルといったイメージです。

 デザインのために重量が犠牲になっている部分はありますが、数モデル前のゲルカヤノくらいのスペックはあると思います。

TIGRUN 通気性

 フルマラソンのような長時間の着用を考えると通気性が心配になりますが、こちらも考慮されていそうです。

 つま先の部分は足あたりの良さのために柔らかい2層目のメッシュがありますが、サイドのロゴがある部分は2層目がないため光が透過します

 一般的なスニーカーならまず見ない構成で、ここも快適性につながっているように思います。

どんな方におすすめ?

 TIGRUNは以下のような方におすすめできるシューズです。

こんな方におすすめ
  • 初めてオニツカタイガーを試したいランナー
  • 快適性もランニング性能も求めたい
  • 軽量な厚底スニーカーがほしい
  • クッションのみならず安定感も重視したい

 逆に、以下のような方には合わない可能性があります。

こんな方には不向き
  • ランニング以外で使う予定がない
  • 強い反発力を期待している