【2022最新】短距離(100m,200m)おすすめのスパイク13選!9秒台~初心者まで対応
2021/06/15
★2022/6/30更新:最新情報を反映しました★
短距離(100m、200m)の選手におすすめのスパイクを紹介します。9秒台ランナーが履いていたスパイクから、初心者の定番まで幅広く紹介します。
短距離スパイクの選び方
短距離スパイクを選ぶ際に確認するポイントは、プレートの硬さとソールの傾斜です。
プレートの硬さ
プレートの硬さ | 反発力 | 脚への負担 |
---|---|---|
硬い | 大 | 大 |
柔らかい | 小 | 小 |
短距離に限らず、スパイクを選ぶうえで一番重要なのはプレートの硬さです。プレートの硬いほど反発力は大きくなりますが、脚への負担も大きくなります。
極端な例を挙げると、反発力を上げるために鉄のプレートを採用しても、誰も曲げることはできず浮いた走りになってしまいます。さらに、無理な方向に力がかかって怪我をする恐れもあります。
このような理由から、特に筋力が足りない初心者・中学生は柔軟性のあるプレートのスパイクを選ぶのがおすすめです。
ソールの傾斜

(上) SONICSPRINT ELITE 2 (下) JETSPRINT 2 (画像はASICS公式HPより引用)
短距離では、フォアフット接地とフラット接地という言葉を良く聞きます。
フォアフット接地はその名の通りつま先から接地する走法です。フラット接地は、足裏全体を使って走る走法です。ミッドフットに近いフォアフットみたいなイメージです。
スパイクを選ぶ際は、フォアフット走法の方は傾斜の大きいスパイク、フラット走法の方は傾斜の小さいスパイクがおすすめです。
どちらの走法が良いかというと、個人的にはフォアフット走法がおすすめです。スピードを出すには、フォアフット走法が自然なフォームとなるためです。
また、世界的に見てもフォアフット接地の選手が多いです。ウサインボルト選手の100mのスロー動画を見ましたが、かかとはほとんど接地していませんでした。
それに対して、フラット接地は接地してから前への体重移動が難しいといわれています。ただし、日本人初の9秒台を達成した桐生選手はフラット接地を意識しているようで、選手によってはフラット接地が合っている場合もあります。
中~上級者向けスパイク
プレートが硬く、反発力が大きいスパイクを紹介します。
【NIKE】ズームスーパーフライエリート 2

商品画像の引用元:nike.com
山縣亮太選手が9秒95の日本新を樹立したときに履いていたスパイクです。小池祐貴選手、サニブラウン選手が9秒台を出したときもこのスパイクの初代モデルでした。
重量は136g(26.5cm)と超軽量です。8本の取り外し可能なピンに加え、プレート裏の突起によって高いグリップ性が発揮されるようになっています。
アッパーはフライニットの進化版であるアトムニットが使用されています。吸水を最小限に抑え、通気性と軽量性に優れている素材です。
人気のモデルのため、2022年6月現在では入手困難となっています。
【NIKE】エアズーム マックスフライ

商品画像の引用元:nike.com
前足部に搭載されたZoom Airユニットが特徴で、非常に高いエネルギーリターンが得られます。東京五輪100mで優勝したジェイコブズ選手が着用していました。
重量は162g(26.5cm)とズームスーパーフライエリート2よりも25g程度重いですが、このデメリットを補うだけのエネルギーリターンのメリットがあります。
欠点は耐久性が低いことです。中距離用スパイクのエアズームヴィクトリーも同じですが、Zoom Airユニットがパンクすることが多いです。
こちらも人気モデルのため、2022年6月現在では入手困難となっています。
【ASICS】SONICSPRINT ELITE 2
アシックスのハイエンドモデルであるメタスプリントに近いスパイクです。メタスプリントは4万円近くするので、ソニックスプリントエリート2を選ぶのが現実的です。
メタスプリントはピンが無いことが特徴ですが、ソニックスプリントエリート2は5mmピン(固定式)が4本となっています。
アシックスによると、ピンを短く、かつ少なくすることで接地時間を最小限にできるそうです。つまり、ピッチ型のスプリンターには効果大といえます。
先ほど紹介したナイキのズームスーパーフライエリートは7mmのニードルピンが8本となっていて、接地時間よりもグリップ力が重視されています。
【ASICS】JETSPRINT 2
桐生選手が日本人初の9秒台を出したスパイクの市販モデルです。桐生選手(ジェット桐生)監修ということもあり、名前はジェットスプリントとなっています。
ソニックスプリントエリートとの違いはソールの形状で、ジェットスプリントはフラットソールとなっています。上級者向けでフラットソールのスパイクは少ないので貴重です。
それ以外はソニックスプリントエリートとほとんど同じで、固定ピンが5本、配置も同様になっています。アッパーの素材も同じです。
【ミズノ】クロノインクス 9
ミズノの上級者モデルです。歴史あるモデルで信頼性が高いです。中長距離ではトップランナーの大半がナイキのスパイクですが、短距離はミズノの選手も多いです。
ミズノは2021年より短距離スパイクを一新し、クロノオニキス・ジオスプリントなどは廃盤となりました。このため、トップランナーの選択肢はクロノインクスほぼ1択となりました。
新たに投入されたXシリーズにも上級者向けのXブラストNeoというスパイクがありますが、重量が185g(27.0cm)とクロノインクスよりも30g以上重いです。近年はエネルギーリターンを重視する流れがありますが、それでも若干重い印象を受けます。
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【ADIDAS】ADIZERO PRIME SP
主に海外選手が使用しているスパイクです。プレートはめちゃめちゃ硬いので、パワーがある選手でないと使いこなすのは難しいです。
日本人では、100mHで日本新を連発している寺田明日香選手が使用しています。女性で履きこなせるのは相当すごいと思います。
中~初心者向けスパイク
上級者向けスパイクよりも柔軟性が高いので、脚への負担が小さいです。そのため、上級者の練習用スパイクとしてもおすすめです。
【ASICS】SPブレード 9
中級者向けスパイクの王道です。エフォートやヒートスプリントを持っている選手が、脱初心者としてステップアップの際におすすめです。
ミッドソールには長距離用のシューズにも使用されているFlyteFoamを用いた技術が使用され、クッション性と柔軟性を兼ね備えています。
女子選手はトップ選手でも柔軟性のあるプレートが合っていることが多く、福島千里選手はSPブレードで100m、200mの日本記録を出しています。
【ASICS】サイバーブレード 16
先程紹介したSPブレードと同じく、こちらもアシックスの中級者向けスパイクです。SPブレードとの違いは足の固定方法です。
サイバーブレードはベルト3本で固定、SPブレードは靴紐+ベルト1本で固定する方式となっています。
どちらが良いとかは特になく正直どちらでも良いですが、ベルト固定の方が着脱が楽になるメリットはあります。
ただし、上級者モデルは基本靴紐固定なので、慣れておく意味ではSPブレードの方が良いかもしれません。
【NIKE】ズームJAフライ 3
左右非対称の構造が特徴のスパイクで、自然な感覚でカーブを曲がれるように設計されています。
そのため、200m、4継の1走・3走の選手に特におすすめのスパイクといえます。
重量は140g(26.0cm)程度で、アシックスの中級者モデルよりも軽いのも嬉しいポイントです。
【ミズノ】Xブラストネクスト2
ミズノは2021年よりXシリーズを発売しましたが、それに伴い廃盤となったジオスプリントと同じ立ち位置のスパイクがXブラストネクストです。
Xシリーズとクロノインクスとの違いは、クロノインクス100m~400m対応、Xブラストシリーズが100m~200mに特化、Xレーザーシリーズが200m~400mに特化していることです。
また、クロノインクスは上級者向けのスパイクですが、Xシリーズには上級者向けのモデル(エリート)と中級者向けのモデル(ネクスト)が用意されています。
初心者向けスパイク(土トラック兼用)
トラック・土トラック(校庭)兼用のモデルを紹介します。特に、中学生の初めの1足として定番なのは、アシックスのエフォートとミズノのブレイブウィングです。
購入時についてくるピンは土トラック専用です。タータン(オールウェザートラック)で使用する場合は別途ピンを購入する必要があるので注意です。
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【ASICS】エフォート 13
中学生が初めに買うスパイクの定番です。トラック種目全般に使用可能な万能なスパイクです。
定価(税込)が10,450円と安いので、まだまだ足が大きくなる中学生の最初の1足としてぴったりです。
短距離に種目が決まっている場合は、上位モデルのヒートスプリントも選択肢の1つに入ります。
【ミズノ】Xファースト
先ほど紹介したアシックスのエフォートと並んで、こちらも中学生が初めに買うスパイクの定番です。
従来までのブレイブウィングやシティウスウィングは廃盤となりましたが、性能はほとんど変わりません。
エフォートとXファーストのどちらかで迷うかと思いますが、どちらも初心者の筋力に配慮した設計となっているため、どちらでも問題ないです。格好いい方を選びましょう。
【ASICS】ヒートスプリント FR 8
種目が短距離に決定していて、校庭や土トラックで練習することもあるならヒートスプリントがおすすめです。
先ほど紹介したエフォートよりもプレートがやや硬いため、より短距離に適した設計となっています。