【ASICS】ターサーシリーズの違い│エッジ、RP、ジャパン、ジールの特徴を解説
★2021/12/23更新:一部内容を更新しました。
アシックスのTARTHER(ターサー)シリーズは、2020年よりTARTHEREDGE(ターサーエッジ)とTARTHER RPがメインになりました。
本記事では現行モデルのTARTHEREDGE・TARTHER RP、昔から続くTARTHER JAPAN、廃盤となってしまったTARTHERZEALの特徴や違いを解説します。
目次
ソーティ、ライトレーサーとの違い
左からSORTIEMAGIC RP5、TARTHER RP、LYTERACER 3 (アシックスHPより引用)
アシックスの主なレーシングモデルには、ソーティ・ターサー・ライトレーサーの3つのシリーズがあります。ターサーはこの3シリーズの中で、ミッドソールが2番目の厚さになっています。
ターサーは軽くてスピードが出しやすい上に、ソーティよりもクッション性が高いため、スピードトレーニングで使用することが多いです。
レースで使用する場合、ロードでは使用可能ですが、トラックの公認レース(800m~)は厚さの規定で使用できないので注意です(ライトレーサーも同様です)。
このため、スピードトレーニング兼トラックのレース用シューズを探している場合は、ソーティシリーズから選ぶ必要があります。
また、ミッドソールの厚さだけでなく材質も見るべきポイントです。材質がFlyteFoamの場合は軽量性、FlyteFoam Propelの場合は反発性・クッション性を重視していることが多いです。
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ターサーシリーズ比較
まずはターサーシリーズの簡単な比較表です。
重量(26.5cm) | ミッドソール | 反発性 | クッション性 | |
---|---|---|---|---|
TARTHEREDGE 3 | 205g | FF | 〇 | ◎ |
TARTHER RP 2 | 170g | FF | ◎ | △ |
TARTHER JAPAN | 210g | SpEVA + GEL | ◎ | ◎ |
TARTHERZEAL 6 | 165g | FF | 〇 | 〇 |
※FF:FlyteFoam
従来モデルのターサージール6が最軽量ですが、TARTHEREDGE・TARTHER RPでは重量を犠牲にして反発性やクッション性を高くしています。
また、TARTHER JAPANは2000年に発売されたモデルで、今のターサーと比べるとやや厚くて重めです。フィット感が良く根強いファンが多いため、2021年現在でも発売されています。
TARTHEREDGE 3
2021年12月現在、ターサーエッジ3が最新モデルです。ターサーエッジは、ターサーシリーズの練習モデルと考えて良いと思います。
ミッドソールの材質は2代目までは反発力に優れたFlyteFoam Propelでしたが、3代目では軽量性に優れたFlyteFoamになりました。
ターサーRPとの大きな違いはアウトソールの形状です。ターサーRPは前足部と後足部が分かれたセパレートソールですが、ターサーエッジは前足部と後足部が繋がったフラットソールです。
セパレートソールの方がスピードが出しやすいですが、フラットソールの方がクッション性が高いです。このため、脚への負担を気にするならターサーエッジがおすすめです。
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TARTHER RP 2
RPはRepulsion(反発)の略です。RPという称号は今までソーティマジックシリーズのみにしか使用されていませんでしたが、今回初めてターサーシリーズにも使用されました。
その名の通りターサーエッジよりも反発性が高く、ロードレース用として十分使えるシューズです。接地感と反発力が高いので、短距離選手も使用することが多いです。
ただしクッション性は高くないので、トレーニングで多用するならターサーエッジも選択肢になります。本練習はスパイクで、アップまでがターサーRPみたいな使い方が最適だと思います。
【引用】アシックスHPより
ターサーRP(初代モデル)の見た目はソーティマジックRP5とほとんど同じで、ミッドソールの厚さが一番の違いです。あまりにも似ているため、マラソンの川内選手が800mのレースを間違えてターサーRPで走ってしまったことがありました。
ターサーシリーズは厚さの規定(25mm以下)でトラックのレースでは失格になってしまう場合があるので十分に注意しましょう。
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TARTHER JAPAN
2000年に発売され、2021年現在でも発売されているレジェンドモデルです。ミッドソールには反発力に優れたSpEVA(スピーバ)が採用されていますが、FlyteFoamが誕生する前に使用されていた材質です。
現行モデル(ターサーエッジ、ターサーRP)よりもやや厚く、さらに後足部にはクッション性に優れたGELが内蔵されています。
このため、ターサージャパンは現行モデルよりも日々のトレーニングに適しているといえます。
TARTHERZEAL 6
2012年から発売されたターサージールシリーズ最後の6代目のモデルです。ターサージール6は新シリーズのターサーエッジとターサーRPよりも軽く、軽量性重視のランナーにとって廃盤のお知らせは残念だったと思います。
セパレートソールのため、ターサーRPが後継モデルといえます。ターサ-RPとの違いはアウトソールのプレートで、プレートの面積がターサージール6の方が小さいです。
プレートの役割はスパイクと同じで、曲げ剛性を高くして反発力を上げることだと思います。ターサージール6ではプレートの面積が小さいことが、ターサーRPよりも軽い理由だと思われます。
まとめ
ターサージールは廃盤となり、2021年12月現在ではターサーエッジとターサ-RP2がメインシリーズとなっています。
ターサーエッジはクッション性と安定性に特化しているため練習用、ターサーRPは反発性に特化しているためレース用として使い分けるのが良さそうです。