【2024版】各社最速の厚底カーボンシューズ13足まとめ – Unattached Runner
ランニングシューズ 特設ページ ガーミン スペック比較

【2024版】各社最速の厚底カーボンシューズ13足まとめ

★2024/4/14更新:記事を更新しました★

各社最速(サブ3おすすめ)の厚底カーボンシューズ

 各社最速(サブ3おすすめ)の厚底カーボンシューズ13足をまとめました。本記事で紹介しているシューズは全て25mm以上40mm以下なので、公認のレースではロードのみ使用可能(トラックは不可)です。

シューズまとめ記事のリンク

全モデル
メーカー別
レベル別
用途別

厚底シューズのメリット

 厚底カーボンシューズのメリットは、ランニングエコノミー(走行効率性)を高めることができる点です。

 軽くて弾力性のあるフォーム材カーボンプレート組み合わせることで、クッション性安定性を維持したまま高いエネルギーリターンを実現できます。

 ナイキの初代厚底カーボンシューズであるヴェイパーフライ4%の数字は、当時のナイキ最速シューズ(ズームストリーク6)と比べてエネルギーエコノミーを4%改善したことを示しています。

 ただし、これはタイムが4%縮まる訳ではありません前に進むためのエネルギーは、速度が上がるほど(空気抵抗が高くなるなどの影響で)曲線的に増えていくためです。

 仮に4%タイムが縮まるとすると、ヴェイパーフライ4%発売前のフルマラソン日本記録である2時間06分16秒は、2時間01分13秒になってしまいます。

 東京マラソンの上位選手の記録は当時から2分程度速くなっているので、これが全てシューズのおかげだとすると1.5%程度のタイム向上となります(それでもすごい値です)。

厚底シューズのデメリット

 厚底カーボンシューズのデメリットお金がかかることです。定価は安くても20,000円を超え、高いモデルは30,000円を超えます。

 さらに、軽量なフォーム材を使用しているため、へたりやすく耐久性が低いです。このため、1km走行辺りの値段で考えるとコストパフォーマンスが悪いです。

 他には、フォーム材が柔らかいため安定性が高くないこともデメリットです。特にペースが遅い場合は横にブレやすく、無理に力が入り怪我につながることもあります。

 それだけでなく、ペースが遅いと反発力に対して推進力が小さいため、浮いたような走りになりシューズの性能を十分に引き出せない可能性もあります。

 また、厚底シューズばかり使用していると、本来ランニングで鍛えるべき筋力・神経系の向上が薄れる恐れもあります。

 このように何点かデメリットもあるため、購入したいシューズが自分にとって値段相応の価値があるか見極めることも大切です。

比較表

メーカー 定価(税込) 重量 厚さ ドロップ
Vaporfly 3 Nike ¥36,080 187g 40mm 8mm
Alphafly 3 Nike ¥39,655 202g 40mm 8mm
Metaspeed Sky Paris Asics ¥27,500 185g 39.5mm 5mm
Metaspeed Edge Paris Asics ¥27,500 185g 39.5mm 5mm
Adizero Adios Pro 3 Adidas ¥26,400 215g 39.5mm 6.5mm
FuelCell SC Elite v4 New Balance ¥29,700 237g 40mm 4mm
Wave Rebellion Pro 2 Mizuno ¥25,300 215g 38mm 1.5mm
Rocket X 2 HOKA ¥35,200 236g 37mm 5mm
Cloudboom Echo 3 On ¥32,780 215g 37mm 9.5mm
Fast-R Nitro Elite 2 Puma ¥35,200 260g 40mm 8mm
Hyperion Elite 4 Brooks ¥35,200 205g 40mm 8mm
Endorphin Pro 3 Saucony ¥26,400 204g 39.5mm 8mm
UA Velociti Elite 2 Under Armour ¥26,400 232g 39.5mm 2mm

見切れている場合横にスクロールできます

 2024年現在、国内のシェアはナイキが1番高く、続いてアシックス、アディダスの順に高いと感じます。トップランナーの大半はこの3社で占められています

 最近はOn・プーマのシェアも高くなりつつあり、次にニューバランス、ホカオネオネ、ミズノあたりが続きます。

 サッカニー、ブルックス、アンダーアーマーは国内で扱いが少なかったり、実績も少ないこともあり、日本では履いている方は多くないように感じます。

各社最速13足まとめ

ヴェイパーフライ3 (Nike)

  • 発売日:2023/4/13
  • 定価(税込):¥36,080
  • 重量(27.0cm):196g
  • 厚さ:40mm
  • ドロップ:8mm
  • ミッドソール:ZoomX

 厚底カーボンシューズの王道モデル。競合モデルが増えてきている中、未だに多くのトップランナーが使用。

 今作ではミッドソールを改良することで、クッション性を高めつつも軽量化・安定性の向上を実現。これにより幅広いランナーに扱いやすい乗り心地となった。

関連記事
【Nike】ヴェイパーフライ3 レビュー│10kmのレースで使用!ヴェイパー2との違いも解説

【Nike】ヴェイパーフライ3 レビュー│10kmのレースで使用!ヴェイパー2との違いも解説

ナイキの最速モデルであるヴェイパーフライ3を10kmのレースで使用しました。前作(ヴェイパーフライ2)と比較しながら特徴・使用感をレビューします。

アルファフライ3 (Nike)

アルファフライ3

商品画像の引用元:nike.com

  • 発売日:2024/1/4
  • 定価(税込):¥39,655
  • 重量(27.0cm):202g
  • 厚さ:40mm
  • ドロップ:8mm
  • ミッドソール:ZoomX + Zoom Air × 2

 ヴェイパーフライと並ぶナイキの最速モデル。ズームXとカーボンプレートに加え、露出したZoom Airユニット(エアポッド)も備えているのが特徴。

 今作はシリーズ最軽量でバージョン2から約30g軽くなり、分割していたソールが一体形状となったことで安定性が向上した。

関連記事
【Nike】アルファフライ3 レビュー│ヴェイパー3との違いも解説

【Nike】アルファフライ3 レビュー│ヴェイパー3との違いも解説

ナイキの最速モデルであるアルファフライ3の特徴・使用感をレビューします。ヴェイパーフライ3との比較も行います。

メタスピードSkyパリ (Asics)

  • 発売日:2024/3/21
  • 定価(税込):¥27,500
  • 重量(27.0cm):185g
  • 厚さ:39.5mm
  • ドロップ:5mm
  • ミッドソール:FF Blast Turbo+

 アシックスのメタスピードシリーズは走り方に合わせて2モデル用意されており、Skyパリはストライド型のランナーに向けて設計されている。

 カーボンプレートの傾斜が緩いためアルファフライ(Nike)のように上に跳ねるような感覚が強く、フォーム材をしっかりと圧縮することで強い反発力が得られる。

関連記事
【Asics】メタスピードSky/Edgeパリ 比較!乗り心地の違いは?

【Asics】メタスピードSky/Edgeパリ 比較!乗り心地の違いは?

アシックスの最速モデルであるメタスピードSkyパリ、メタスピードEdgeパリのスペック・走り心地の違いをお伝えします。どっちを買おうか迷っている方は参考にしてみてください。

メタスピードEdgeパリ (Asics)

  • 発売日:2024/3/21
  • 定価(税込):¥27,500
  • 重量(27.0cm):185g
  • 厚さ:39.5mm
  • ドロップ:5mm
  • ミッドソール:FF Blast Turbo+

 Skyパリと並ぶアシックスの最速モデル。ストライド型ランナー向けのSkyパリと異なり、Edgeパリはピッチ型ランナーに向けて設計されている。

 カーボンプレートの傾斜が大きいため前に押し出されるサポートが強く、ヴェイパーフライ(Nike)のような厚底レーシングモデルならではの乗り心地が特徴。

アディゼロアディオスPro3 (Adidas)

  • 発売日:2022/7/1
  • 定価(税込):¥26,400
  • 重量(27.0cm):215g
  • 厚さ:39.5mm
  • ドロップ:6.5mm
  • ミッドソール:Lightstrike Pro

 カーボンはプレート形状ではなく、5本指形状のエナジーロッド2.0を採用。前作では前足部に5本別々に配置されていたが、今作では足裏全体に一体となって配置されている。

 ベルリンマラソン・ボストンマラソン・ニューヨークシティマラソンなど、多くの主要な大会で優勝者が着用していた実績があり、今作も期待できる。

FuelCell SC Elite v4 (New Balance)

  • 発売日:2024/2/16
  • 定価(税込):¥29,700
  • 重量(27.0cm):237g
  • 厚さ:40mm
  • ドロップ:4mm
  • ミッドソール:FuelCell

 ミッドソールのFuelCellフォームが大きくアップデートされ、多くの他社製品が採用しているPEBAベースの素材となった。

 ミッドソール中央部に大きな溝が設けられており、新しいFuelCellフォームが大きく圧縮(変形)することで大きな推進力が得られるようになった。

 2024年では女子都道府県駅伝2区(4.0km)区間賞、青梅マラソン(男子30km)優勝の実績あり。

ウエーブリベリオンプロ2 (Mizuno)

  • 発売日:2023/12/22
  • 定価(税込):¥25,300
  • 重量(27.0cm):215g
  • 厚さ:38mm
  • ドロップ:1.5mm
  • ミッドソール:Mizuno Energy Lite Plus + Mizuno Energy Lite

 フォアフット走法をサポートするための後足部が削れたソール形状が特徴。中足部の最も厚い部分は66.5mmもある。

 前作よりもミズノエナジーライトプラスの割合が大きくなったことで柔らかい乗り心地となったが、接地面積を広げることで安定性を高めている。

 定価は25,300円とエリートモデルとしては比較的安く、ECサイト(楽天市場など)では値下がりしていることも多く、価格を抑えたい方は狙い目。

ロケットX2 (HOKA)

  • 発売日:2023/3/1
  • 定価(税込):¥35,200
  • 重量(27.0cm):236g
  • 厚さ:37mm
  • ドロップ:5mm
  • ミッドソール:PEBA

 旧モデルのミッドソールはEVAベースでやや硬めだったが、今作ではHOKA初のPEBAフォームを採用し、反発力・クッション性が大幅に向上した。

 安定性を高めるために若干幅が広くなったが、アッパーが初代ヴェイパーNext%(Nike)のような半透明な薄いシート状の素材となり、重量増加は5g程度に抑えられている。

Cloudboom Echo 3 (On)

  • 発売日:2023/7/6
  • 定価(税込):¥32,780
  • 重量(27.0cm):215g
  • 厚さ:37mm
  • ドロップ:9.5mm
  • ミッドソール:Helion HF

 Helion HFフォームを使用し前作よりもクッション性が大きく向上したが、乗り心地は厚底カーボンシューズの中では硬め

 2層のフォーム材に挟まれたSpeedboard(カーボンプレート)の傾斜が大きく、スピードを上げるほど推進力が感じられる。

 CloudTec(空洞の部分)は飾り程度となり、アウトソールはフラットな領域が広がり、一般的なシューズの見た目に近づいた。

Fast-R ニトロエリート2 (Puma)

  • 発売日:2023/12/8
  • 定価(税込):¥35,200
  • 重量(27.0cm):260g
  • 厚さ:40mm
  • ドロップ:8mm
  • ミッドソール:Nitro Elite Foam

 アルファフライ(2以前)のような前後2つに分離したソールと、ソールを貫通し中央部が露出したカーボンプレートが特徴的。

 重量は260gとエリート向けモデルとしては重いものの、反発力が非常に高い箱根駅伝2024で数名の選手が着用しており、徐々にシェアが高まりつつある。

ハイペリオンエリート4 (Brooks)

  • 発売日:2024/1/4
  • 定価(税込):¥35,200
  • 重量(27.0cm):205g
  • 厚さ:40mm
  • ドロップ:8mm
  • ミッドソール:DNA FLASH v2

 ミッドソールのDNA FLASH v2は比較的硬めのため、沈み込みが苦手な方にはおすすめ。

 厚底カーボンシューズとしてはバウンス感が控えめだが、軽量で脚が回しやすくトレーニングで使いやすい。

エンドルフィンプロ3 (Saucony)

  • 発売日:2022/8/2
  • 定価(税込):¥26,400
  • 重量(27.0cm):204g
  • 厚さ:39.5mm
  • ドロップ:8mm
  • ミッドソール:PWRRUN PB

 日本ではABCマートなど数店舗しか扱っていないため知名度は低いが、海外では人気が高い

 前作よりも4mm厚い39.5mmとなりクッション性反発力が向上した。さらに、アウトソールを薄くすることで約10g軽量化された。

UAベロシティエリート2 (Under Armour)

  • 発売日:2023/12/27
  • 定価(税込):¥26,400
  • 重量(27.0cm):232g
  • 厚さ:39.5mm
  • ドロップ:2mm
  • ミッドソール:Pebax + SuperCriticalFlow

 最速モデルとしては珍しく、2層構造のミッドソールを採用。上層のPebaxフォームは柔らかくて反発力に優れ、下層のSuperCeiticalFlowが安定性を高めている。

 今作ではPebaxフォームが増量され、さらにSuperCeiticalFlowの中央部が空洞になったことで変形しやすくなり、より大きな反発力が得られるようになった。

おすすめ記事

【Adidas】アディゼロRC5 詳細情報│短距離にもおすすめの部活用モデル

【Adidas】アディゼロRC5 詳細情報│短距離にもおすすめの部活用モデル

アディダスのスピードモデルであるアディゼロRC5の特徴・用途をレビューします。前作のRC4やアディゼロSLとの比較も行います。

【2024版】プーマのランニングシューズ12足まとめ│比較表付きで紹介

【2024版】プーマのランニングシューズ12足まとめ│比較表付きで紹介

プーマのランニングシューズ12足をまとめました。比較表も作成したので、迷った際に参考にしてください。

【ミズノ】マキシマイザー26 詳細情報│25からミッドソールがアップデート!

【ミズノ】マキシマイザー26 詳細情報│25からミッドソールがアップデート!

ミズノの激安ランニングシューズであるマキシマイザー26の特徴・用途をレビューします。前作のマキシマイザー25との違いも解説します。

【On】Cloudspike 1500m レビュー│主にドラゴンフライとの比較

【On】Cloudspike 1500m レビュー│主にドラゴンフライとの比較

Onの中距離用スパイクであるCloudspike 1500mを試す機会があったので、1000mを1本走ってみました。かなりレアなスパイクで貴重な機会だったので、特徴・使用感をレビューします。