【Asics】メタスピードSky/Edgeパリ レビュー!同時に履いて比較
アシックスの最速モデルであるメタスピードスカイパリ(Sky Paris)、メタスピードエッジパリ(Edge Paris)のスペック・走り心地の違いをお伝えします。
私は同時に履いてエッジパリを選択しましたが、細かく比較していくので、どっちを買おうか迷っている方は参考にしてみてください。
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商品概要
スペック
- 発売日:2024/3/21
- 定価(税込):¥27,500
- 重量:185g(27.0cm)
- 厚さ:39.5mm
- ドロップ:5mm
- ミッドソール:FF Turbo Plus + Carbon Plate
- カテゴリー:レーシング
- 主な用途:ロードレース・マラソン(~サブ3)、スピード練習、ロング走
メタスピードスカイパリ、メタスピードエッジパリは2024年に発売されたアシックスの最速モデルです。
名称は間違えやすいですが、メタスピードパリスカイ/エッジではなく、メタスピードスカイ/エッジパリです(パリが後にきます)。
アシックスのカーボン内蔵モデルは、2020年に発売されたメタレーサーを入れると4代目となります(メタレーサー → スカイ/エッジ → スカイ+/エッジ+)。
前作(スカイ+/エッジ+)の発売から約2年空きましたが、今作もスカイがストライド型、エッジがピッチ型ランナーに対応しています。
基本的にはストライド型のランナーの方が多いとされてはいますが、走法に関わらず実際の履き心地でエッジを選ぶ方も多いです。
今作では主に新たなミッドソール(FF Turbo Plus)により重量が185g(27.0cm)と20g以上軽量化され、競合モデルと比較しても最軽量の部類となりました。
(手前)エッジパリ (奥)エッジ+
エッジパリと旧モデルのエッジ+を同時に履き比べてみましたが、特に前〜中足部で弾力感が増したように感じました。
定価(税込)は変わらず27,500円です。他社の最速モデルが軒並み値上げして40,000円近い価格となっていることもあり、非常に安く感じます。
ドロップはエッジパリが5mm(前作は8mm)となり、重量差もないためスカイパリとのスペック差はなくなりました。
違いはミッドソール・カーボンプレートの形状・配置のみで、これだけで乗り心地が大きく変わってきます。
ソールの違い
ミッドソール側面にはエッジ(画像の白点線)がついていますが、おおよそーボンプレートが通る部分と対応しています。
このエッジを境界にブラックとネオンイエローの部分が分かれていますが、ネオンイエローの領域が広い方がスカイパリです(逆に黒い領域が広い方がエッジパリです)。
これはスカイパリの方がカーボンプレートが上側に配置されているためで、逆にEdgeパリはスプーンのように傾斜がつけられています。
スカイパリは特に前足部が広く、かつフォーム材(FF Turbo Plus)の使用量も多く、カーボンプレートで広範囲を押し込むことで強い反発力を得ることができます。
エッジパリはカーボンプレートの傾斜により前に押し出される感覚が強く、コンセプトにもあるようにピッチを上げやすい構造となっています。
アウトソールには、どちらもグリップ力に優れたAsicsGrip(アシックスグリップ)が採用されています。
スカイ/エッジで配置が若干異なり、カーボンプレートの傾斜が大きく前傾しやすいエッジパリは前足部全域にラバーが配置されています。
また、初期カラー(Sunrise Red/Black)ではスカイパリが赤、エッジパリが黒なので色で区別することも可能です。
ちなみにアッパー(モーションラップアッパー2.0)はデザインが同じなので、ぱっと見で区別することは難しいです(シュータンに小さくモデル名は記載されています)。
ただし、スカイ+/エッジ+ではアッパーの配色が異なるデザインもあった(Orange Pop/Island Blue)ので、スカイパリ/エッジパリでも見た目で簡単に区別できるデザインで発売される可能性もあります。
走り心地の比較
スカイパリは高反発だがスピードが必要
見た目だけでは分かりませんでしたが、スカイパリを履いてみるとソールの中央部が相対的に厚く感じられます。
このため遅めのペースでは土踏まずが持ち上げられるような違和感があるだけで、推進力が上手く引き出せていない感覚がありました。
前足部のフォーム材を圧縮するにはある程度のスピード(+フォア〜ミッド接地)が必要で、ペースを上げていくにつれて反発力も強く感じられるようになりました。
このように速いペースで性能を発揮できる構造なので、レースの最後までペースを維持できる方に適しているように思います。
また、主に前足部から反発力を得る構造はアルファフライ3(Nike)に近いですが、推進力はスカイパリの方が上を向いているように感じました。
クッション(沈み込み感)は前作のスカイ+よりも強く感じられるためスカイ+が硬く感じていた方にとっては嬉しいアップデートだと思います。
クッション性が高くなったとはいってもアルファフライ3ほど柔らかくはなく、接地後に素早く反発が返ってくる印象です。
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エッジパリは万人受けしそう
ソールの違いの部分で解説したように、エッジパリはカーボンプレートの傾斜が大きいため前に押し出される感覚が強いです。
スカイパリと同時に履いてみるとクッションは控えめですが、ペースによらず体重移動がスムーズに感じられ、万人受けしそうだと思いました。
また、アルファフライ3の記事にも記載しましたが、カーボンプレートの幅が広いとカーブが曲がりにくいため、エッジパリの方がトラックとの相性が良いように感じます。
私は普段1500mペースのトレーニングを行うことが多いこともあり、ピッチを上げて脚をコントロールしやすいエッジパリの方が好みでした。
このため、メタタイムトライアル(アシックス主催の5000m)では、エッジパリを選択しました。
最終組(一番速い組)で走りましたが、エッジパリを履いていたの方が多かった印象です!
結果は14分55秒で、自己ベストではないものの怪我明けを考慮すれば私にとって十分すぎる記録です。
典型的な厚底カーボンシューズといえるライド感で、ヴェイパーフライ3(Nike)の感覚に近いです。
ただし、エッジパリの方が少し硬くて反発がすぐに返ってくるので、ピッチは上げやすいように感じました。
クッション(沈み込み感)はヴェイパーフライ3の方が感じるので、応答性・クッションのどちらを取るかで好みが分かれると思います。
私は既にヴェイパーフライ3を持っていますが、トラックや10kmまでのロードレースで履くシューズとしてエッジパリを購入しました。
定価はヴェイパーフライ3の3分の2程度で、性能差はほとんど感じない(分からない)ので、安さに惹かれたのも理由です。
まとめ
メタスピードスカイパリ、エッジパリの違いを以下にまとめます。
- スペック(厚さ、重量など)・アッパーは共通
- スカイパリの方が前足部が広く、カーボンプレートの傾斜が緩い
- スカイパリは反発力が非常に高いが、ある程度スピードが必要(アルファフライ3に近い)
- エッジパリは前に押し出される感覚が強く、脚をコントロールしやすい(ヴェイパーフライ3に近い)