3分台ランナーによる!中距離(800m~1500m)おすすめのスパイク14選!

中距離(800m~1500m)おすすめのスパイク・シューズを紹介します。陸上を始めたばかりの初心者から、1分台・3分台の選手が使用するスパイクまで幅広く紹介します。
(スパイクではなく)シューズは長距離スパイク・シューズの記事にまとめているので、以下の記事を参考にしてください。
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中距離用スパイクについて
中距離用スパイクの特徴

(上)エアズームヴィクトリー(2020年発売)、(下)ズームヴィクトリー3(2016年発売)
数年前まではズームヴィクトリー・マトゥンボ(Nike)のように、できるだけ軽量でシンプルな構成のスパイクが主流でした。
ただし最近はエネルギーリターンが重視され、厚底レーシングシューズと同じフォーム材を搭載されたスパイク(厚底スパイク)が増えてきています。
厚底スパイクは従来のスパイクよりも反発力が高まった上にクッション性も向上し、最後まで脚が残りやすくなったのが特徴です。
短距離用スパイクと比べると、中距離用スパイクはスピードを数分間維持できるようにプレートの柔軟性が高く調整されています。
また、ミッド〜フォアフット走法で最も効率的になるように、長距離用スパイクと比べると前足部が厚く、または反り上がっていることが多いです。
スパイクとシューズどっちが良い?
ある程度の筋力がある選手なら、スパイクの方が反発力があるので、当然ながらシューズよりも速く走ることができます。
ただし、スパイクにはプレートが付いていて曲げ剛性が高いので、筋力(≒ある程度のスピード)がなければプレートを曲げることができず、浮いた走りになってしまいます。
また、無理に力を加えようとすることでフォームの崩れや怪我につながる恐れもあります。
そのため、陸上を始めたばかりの方は、シューズまたは土トラック兼用のエントリーモデル(アシックスのエフォートなど)で走ることをおすすめします。
スパイク(タータン専用)
オールウェザートラック(タータン)専用の中距離スパイクを紹介します。土トラックでは使用できません。
ビクトリー2 (Nike)

商品画像の引用元:nike.com
- 定価(税込):¥27,060
- 重量(27.0cm):135g
- ピン:4本
- 適正種目:800m~1500m
- ミッドソール:Zoom Air + ZoomX + Carbon Plate
前足部に内蔵されたAir Zoomユニットとフルレングスのカーボンプレートにより、反発力を高めたスパイク。
初代モデルは前足部が厚く感じられ慣れるまで扱いにくさがありましたが、今作は比較的フラットとなり万人受けする乗り心地に近づきました。
ドラゴンフライ2と同様にピンの数が4本になったことで安定性が向上し、初代モデルの頃よりも人気が高まりました。
▼参考記事(初代モデル)
ドラゴンフライ2 (Nike)
- 定価(税込):¥22,660
- 重量(27.0cm):140g
- ピン:4本
- ミッドソール:ZoomX + Pebax Plate
長距離用スパイクとされてはいますが、軽さと扱いやすさで非常に人気が高く、1500mでも着用率は高いです。
ピンの数が6本から4本に減り、前〜中足部が広くなったことで、初代モデルよりも安定性が向上しました。
発売後は即売り切れてしまいましたが、今までよりは過熱感は高くない印象で、ネットで購入できることも多くなりました。
▼参考記事(初代モデル)

ナイキの1500m〜10000m用スパイクであるズームXドラゴンフライのレビューをします。エアズームヴィクトリーとの比較も行います。
Cloudspike Citius 2 (On)
- 定価(税込):19,800円
- 重量(27.0cm):156g
- ピン:6本
- ミッドソール:Helion HF + Nylon-Blend Plate
厚さ20mm以下に限定すれば、Cloudspike 1500mの後継モデル。初代Citiusの構成を受け継げつつ薄底化され、厚さ20mm以内となり公認トラックで使用可能になりました。
比較的シンプルだったCloudspike 1500mよりもフォーム(Helion HF)が増量され、反発力が強くなりました。
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メタスピードMD (Asics)
- 定価(税込):¥29,500
- 重量(27.0cm):165g
- ピン:6本
- ミッドソール:FF Blast Turbo + Carbon Plate
軽量・高反発のフォーム材であるFF Turboとカーボンプレートにより反発力を高めた構造で、短距離選手にも人気が高いスパイクです。
カーボンプレートがミッドソール上部に配置されており、厚底スパイクの中では接地感が感じられやすいのが特徴です。
中距離スパイクはナイキ・アディダスのシェアが高いですが、東京2025世界陸上1500mで優勝したナデル選手が着用し大きな実績を獲得しました。
コスモレーサーMD3 (Asics)
- 定価(税込):¥24,500
- 重量(27.0cm):180g
- ピン:6本
- ミッドソール:FF Blast Plus + Carbon resin Plate
最速モデルのメタスピードMDと似ていますが、ミッドソールにノヴァブラスト4と同じFF Blast Plus、またカーボン樹脂プレートを採用している点で異なります。
メタスピードMDよりも反発力は劣るものの、プレートが硬すぎず安定感もあるため中級者でも扱いやすいです。
アディゼロアンビション (Adidas)
- 定価(税込):¥19,800
- 重量(27.0cm):165g
- ピン:5本
- ミッドソール:Lightstrike Pro + Glass-Fiber infused Plate
短距離用のプライムSPをマイルドにしたようなスパイクですが、それでも反発力が高く短距離で使用する選手も多いです。
2024年版モデルではLightstrike Proが中足部まで伸び、さらにフルレングスのプレートを搭載したことで反発力がさらに向上しました。
このように前作から大幅にアップデートされていますが、名称が変わっていないため購入の際は注意です。
最後まで脚が残るか不安な方は、長距離モデルのアディゼロアバンチが選択肢。こちらも反発力が向上しており、1500mでも問題なく使用できます。
トップレベルのスパイクとしては珍しく定価は20,000円を切っており、安さを求める方にもおすすめです。
ミッドディスタンスニトロエリート3 (Puma)

商品画像の引用元:jp.puma.com
- 定価(税込):¥31,900
- 重量(27.0cm):145g
- ピン:6本
- ミッドソール:Nitro Elite Foam + Carbon Plate + Pebax Plate(Outsole)
高反発材のニトロエリートフォームにカーボンプレートを内蔵。また、ドラゴンフライ(Nike)と同じく前足部にPebax製のアウトソールプレートを配置しています。
ソールの傾斜が大きくフォアフット前提のため、最後まで高出力で押し切れる上級者向きです。
FuelCell MD-X v3 (New Balance)

商品画像の引用元:shop.newbalance.jp
- 定価(税込):¥28,600
- 重量(27.0cm):175g
- ピン:6本
- ミッドソール:FuelCell + Carbon Plate
田中希実選手着用モデル。FuelCellフォームが増量されたことで厚底スパイクとなり、クッション・反発を強く感じられるようになりました。
柔らかいフォームに加えてロッカーによる転がりが感じられ、スパイクとしてはシューズの感覚に近いです。
エックスストリームMD (Mizuno)
- 定価(税込):¥24,200
- 重量(27.0cm):155g
- ピン:6本
- ミッドソール:Mizuno Energy Lite + EVA + 樹脂プレート
ミズノから久々の中距離特化のスパイク。軽くて反発力に優れたミズノエナジーライトの周りに硬めのEVAフォームを配置し、反発力と安定性を両立しています。
ソール形状は短距離モデルのエックスブラストNEOと全く同じですが、プレートの柔軟性を高く調整しています。
ハイペリオンエリートMD (Brooks)
- 定価(税込):¥35,200
- 重量(27.0cm):136g
- ピン:6本
- ミッドソール:DNA Flash v2 + Carbon Plate
マラソン最速モデルのハイペリオンエリート4の技術をトラック用にそのまま転用したようなスパイクです。
ミッドソールにDNA Flash v2が採用され、かつ増量したことで、旧モデルにあたるELMN8 7(エリミネート7)よりも推進力が強化されました。
海外では定価180ドルですが、日本では35,200円で販売されています。取扱数が少ないため仕方ない部分もありますが、1ドル196円換算となるため割高です。
スパイク (土トラック兼用)
土トラックや校庭でもスパイクを使用する場合におすすめです。オールウェザートラック(タータン)で使用する場合は別途購入しピンを付け替える必要があります。
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エフォート13 (Asics)
- 定価(税込):11,000円
- 重量(27.0cm):200g
- ピン:7本
- ミッドソール:EVA
陸上部(特に中学生)の最初のスパイクの王道モデル。全種目に対応しているため、種目を迷っている学生にもおすすめです。
アウトソール前足部に設けられたプレートのリブ形状で安定性がサポートされ、後足部には耐摩耗性に優れたAharPlusが設けられています。
ヒートフラット12 (Asics)
- 定価(税込):14,300円
- 重量(27.0cm):215g
- ピン:7本
- ミッドソール:EVA
先ほど紹介したエフォートよりもプレートの範囲が広く反発力を重視したモデル。アシックス公式ではエフォートの次のステップとして紹介されています。
似たモデルにヒートスプリント13(短距離向けモデル)がありますが、ヒートフラット12よりも5mm薄くてダイレクトな接地感が特徴です。
エックスファースト2 (Mizuno)
- 定価(税込):11,000円
- 重量(27.0cm):210g
- ピン:7本
- ミッドソール:EVA
ミズノの土トラック兼用のスパイクといえばブレイブウィングでしたが、2022年よりエックスファーストにモデルチェンジしました。
ファーストという名前の通り、陸上を始めた学生の最初の1足としておすすめで、アシックスのエフォートと同じ位置付けです。
エックススピリット (Mizuno)
- 定価(税込):14,300円
- 重量(27.0cm):210g
- ピン:7本
- ミッドソール:EVA
エックスファーストの次のステップに位置するモデル。アシックスのヒートフラットと同じような位置付けです。
エックスファーストよりグリップ力が高く、マジックテープの固定が追加されています。