【New Balance】Fresh Foam 520 v9 レビュー│定価10,000円以内ならこれで良い
ニューバランスのFresh Foam 520 v9(以降520v9)は、シリーズでは最も安い10,000円以下のシューズです。
Fresh Foamシリーズはかなり多く、公式サイトに掲載されないモデルもあり、どれを選べば良いか迷っている方は多いと思います。
そこで本記事では、520v9の性能・使用感について、880v15などの他のモデルと比較しながらレビューします。
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| メーカー別 | |
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| レベル別 | |
| 用途別 |
目次
Fresh Foam 520 v9 基本情報
- 発売日:2025/2
- 定価(税込):¥8,910
- 重量:255g(27.0cm), 239g(25.5cm)
- 厚さ:33mm
- ミッドソール:Fresh Foam
- カテゴリー:ニュートラル、ライフスタイル
- 主な用途:ジョギング、ウォーキング、タウンユース、ロードレース(完走)
- 10,000円以下のシューズとしては高性能
- 上位モデルを踏襲した設計
- 程良いクッション
- 容易に着脱可能
- インソールがやや硬い
Fresh Foam 520 v9の特徴
520v9は国内公式サイトには基本的に掲載されていませんが、Amazonなどでは上位に入る人気のシューズです。
Fresh Foamシリーズといえば1080・880・860がメジャーですが、その下にも680・520などが続いています。
他にもKAIHA・Arishiなど数字ではないモデルもありますが、価格面では520v9が一番の下のモデルになります。
Fresh Foamシリーズについては以下の記事で各モデルごとに解説しています!
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ミッドソールにはFresh Foamが採用されていますが、800番台より上のモデルで使用されるFresh Foam Xよりは下のグレードのフォームです。
ただし、上位モデルと同じような凹凸形状がソール側面に設けられており、左右で大きさを変えることで安定感を調整しています。
フォームはFresh Foam・Fresh Foam Xの2種類しかないのではなく、同じ名前でもモデルごとに硬度が調整されています。
520v9のショアA硬度は、5回平均値が38.8HAでした。ランニングシューズとしては平均的(もしくは若干高いくらい)で、この価格帯から考えると十分な柔らかさです。
| ミッドソール | ショアA硬度 | |
|---|---|---|
| 1080v13 | Fresh Foam X | 27.8HA |
| 880v15 | Fresh Foam X | 37.7HA |
| 1080v13 | Fresh Foam X | 38.8HA |
上位モデルと比較するとクッションモデルの1080は柔らかすぎますが、ニュートラルモデルの880v15とは数値上大きくは変わりませんでした。
厚さは実測32.7mmでした。最近の基準ではやや薄いですが、かかとの部分がカットされているため、中足部で測ればもう少し厚みがあります。
880v15は36.9mm(レディース24.5cmの測定値)だったので、メンズサイズで比較すれば5mm以上の差はあると思われます。
それでも数年前の880・860と比べれば大きくは変わらず、価格帯を考えれば十分な厚みがあると思います。
ミッドソールと同様にアウトソールも上位モデルと似たようなパターンを取っており、縦に走るような配置で体重移動をガイドする役割があります。
このように設計思想は上位モデルを踏襲しており、下位モデルとはいえそれなりの性能は期待できそうです。
実走レビュー
サイズ感・履き心地
ライフスタイルに近いため、基本的にはランニングシューズよりも広い幅(メンズ4E、レディース2E)が販売されています。
Amazonなど一部のサイトでは通常幅(メンズなら2E)が販売されていますが、意識していなければ広い方を購入している可能性が高いです。
今回は通勤用としても考えていたので4Eを選択し、サイズ感は当然広く感じました。
長さは丁度良いため普段のサイズで良く、幅が広いので靴ひもを結んだまま容易に着脱できます。
アッパーは高級感がなく普通ですが、そこそこ柔らかく擦れることもないのでストレスフリーで、安さを考えれば全然これで良いと思えました。
重量は代表サイズ(27.0cm)で約255g、25.5cmサイズで実測239gでした。
フォームの量やサポート機能が少ないため重量は上位モデル(1080・880など)よりも軽く、下位モデルのメリットになりやすい部分でもあります。
上の重量分布図で見ればやや右側によっていますが、レーシングモデルにかなり引っ張られているため、デイリーモデルと考えれば比較的軽量なゾーンに入ります。
ソール形状のおかげで接地後の体重移動がスムーズなため、履いてみると数値以上に軽く感じられました。
走れるスニーカーではなくランニングシューズ
下位モデルなので大きくは期待していませんでしたが、想像以上に性能が良くてびっくりしました。
クッションはふかふかではないですが、中足部に厚みがあるため全然許容できるレベルでした。
ソールにロッカー形状が付いていることも想定外で、転がるように楽に走れてしまいます。
上位モデルと似たアウトソールを採用していることも効いていますが、520v9の方がシンプルなのでスムーズさがより伝わってきました。
10km前後のジョギング(キロ4~キロ5)までしか使っていませんが特にトラブルはなく、普段走っている方ならフルマラソンまで対応できると思います。
Fresh Foam X 880やペガサス(Nike)なども数年前はこれくらいのクッションだった記憶で、そう考えると相当安く感じられます。
ただし、ミッドソールのFresh Foamは上位モデルのFresh Foam Xと硬度は近くても、それ以上のクッションの差は感じました。
ボリュームの差もあると思いますが、Fresh Foam Xの方が接地時にもちっとする感覚が強いです。
520v9のFresh Foamはブルッとしたハードな弾力感で、また違う種類のクッションに感じました。
ただし、応答性が良いためか反発力はそこそこ感じられ、そこそこ軽量なこともありスピードの出しやすさなら上位モデルよりも高いくらいです。
Fresh Foamシリーズなだけあってしっかりランニングシューズとして作られており、5,000円程度のペラペラの走れるスニーカーとは段違いでした。
10,000円以内でクッションを求めるならこれで良い
定価が10,000円以下のシューズは、上の重量分布図の通り大半は部活で使われるような薄くて軽量なシンプルな構成なものが多いです。
520v9くらいクッションがあるシューズは少なく、探してみてもアシックスのバーサブラスト4くらいしかありません。
さらに価格帯を落として定価7,000円前後までスペックを下げると、スニーカーのようなシューズしかありません。
そう考えると安いシューズの中で探せばこれ以上ないスペックで、定価10,000円以内で探しているなら520v9ほぼ一択になると思えるくらいです。
コスパは10点中8点としました。ここまで見てきた通り、定価8,910円のシューズとは思えない性能です。
誤解のないように書いておくと、16,000円前後のミドルレンジのシューズと比べれば物足りなさはあり、人によっては硬く感じるくらいのクッションではあります。
インソールを比較してみても880v15の方が立体感があり柔らかく、520v9はフラットでやや硬めの感触でした。
ただ、基本は普段使いでたまにランニングで使えれば良いと考えていたので、それくらいの用途なら十分過ぎると感じました。
Fresh Foam Arishi v4との違い
Fresh Foamシリーズで同じく10,000円を切っているArishi v4 (アリシv4)との違いを解説します。
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|---|---|---|
| 520 v9 | Arishi v4 | |
| ¥8,910 | 定価 (税込) |
¥9,900 |
| 255g | 重量 (27.0cm) |
260g |
| 33mm | 厚さ | 29mm |
| Fresh Foam | ミッド ソール |
Fresh Foam |
商品画像の引用元:www.newbalance.com
Fresh Foamシリーズには520のような数字以外にも、Arishiのような派生モデルのようなシューズがあります。
Arishi v4はランニングシューズというよりは1日中履くことを想定していて、520v9ほど上位モデルを意識した作りではありません。
ソールは29mmとやや薄く、アウトソールは横に溝が走っているため、柔軟性が高く様々な場面に対応します。
ただし悪くいえばペラペラ・ふにゃふにゃで、走っていて反発力はほとんど感じられません。
Amazonでは1,000件以上のレビューがあり評価は悪くないですが、普段使いとしてのレビューが多いため、ランニングシューズとして考えると違った見方になってきます。
このためランニング用途を考えているなら断然520v9がおすすめで、値段が逆でも良いくらいに思いました。
どんなランナーにおすすめ?
Fresh Foam 520 v9は以下のようなランナーにおすすめできるシューズです。
- 定価10,000円以内でクッションを求めたい
- Fresh Foamシリーズの下位モデルで迷っている
- 普段履きかつ走れるシューズを探している
- 着脱のしやすさも重視したい
逆に、以下のようなランナーには合わない可能性があります。
- 1080のようなふかふかクッションに慣れている
- 初めてフルマラソン完走を目指している



