【NIKE】ズームフライ5 レビュー|ズームフライ4との違いも解説 – Unattached Runner
ランニングシューズ 特設ページ ガーミン スペック比較

【NIKE】ズームフライ5 レビュー|ズームフライ4との違いも解説

★2023/12/30:記事を更新しました★

ズームフライ5 レビュー

 ナイキのズームフライ5特徴・用途を解説します。前作のズームフライ4との違いについても解説します。

シューズまとめ記事のリンク

全モデル
メーカー別
レベル別
用途別

商品概要

スペック

  • 定価(税込): ¥18,700
  • 重量: 272g(27.0cm), 212g(23.5cm)
  • 厚さ: 38mm
  • ドロップ: 8mm
  • ミッドソール: ZoomX + EVA(ファイロン)
  • 主な用途: 10km~フルマラソン(サブ3.5~サブ5)、ロング走、ジョギング、テンポ走

 ズームフライ5は前作から大幅にアップデートされ、より多くのランナーに扱いやすいシューズとなりました。

 重量(27.0cm)は272gとやや重いものの、クッション性・反発力・安定性が高く、様々な場面で活躍します。

アッパー

ズームフライ5 アッパー1
ズームフライ5 アッパー2

左右にスライド可能です。

 アッパーは3代目・4代目では当時のヴェイパーフライに近い素材が採用されていましたが、今作ではパッドが追加されデイリートレーナーのようになりました。

 今作はスピードトレーニングよりもイージーラン・ロング走で使用される場面が多く、それに合わせて快適性を重視した構成にした印象です。

 サイズ感はぴったりですが、全体的に前作より広くなり、安定性が向上しています。

 シューレースは中央部の層(ピンク色の部分)に接続されているため、フィット感を容易に調整することができます。

ソールユニット

ズームフライ5 ミッドソール
ズームフライ5 アウトソール

左右にスライド可能です。

 ミッドソールには2~4代目まではリアクトというフォーム材でしたが、今作(5代目)でズームXとEVAの組み合わせに変更されました。

 ズームXはナイキ最速シューズであるヴェイパーフライにも採用されている材質で、リアクトよりも弾力性があり高いエネルギーリターンが特徴です。

 EVA(ファイロン、SR02と記載されることもあります)はズームXよりも硬度が高く、安定性耐久性を高める役割があります。

 また、前作同様にカーボンプレートが内蔵されており、ロッカー形状の効果もありしっかりと推進力が感じられます。

 アウトソールは従来よりもラバーの量が増えており、耐久性は大きく向上しています。

 また、中央部には小さな窓が設けられており、内蔵されたズームXを確認することができます(写真2枚目)。

ジョギングでの使用感

ズームフライ5 15kmjog

 15kmのジョギングで使用しましたが、厚底モデルとしては安定感があり、遅めのペースでも使いやすいです。

 ペガサスと比較すると反発力はかなり強く感じられ、イージーランなら簡単にペースが上がってしまいます。

 ただしペースを上げすぎると重さが無視できなくなるため、こちらもアッパー同様にトレーニング用というよりデイリートレーナーのように感じます。

 トレーニング用と考えていると少しだけ物足りなさを感じるかもしれませんが、デイリートレーナーとして考えればかなりスピードが出ます。

 モデレート〜マラソンペース辺りが快適で、LTペースも使えなくはないものの、わざわざズームフライ5を選ぶ必要はないかなと思います。

 マジックスピード(Asics)と迷う方は多いと思いますが、耐久性クッション性を求めるならズームフライ5がおすすめです。

ズームフライ4との比較

ズームフライ5と4の違い

商品画像の引用元:nike.com

 ズームフライ5は大幅にアップデートされたため、ズームフライ4と共通点がほとんどありません。

 ズームXに変更されたことで多くの方がレーシング寄りになると期待していましたが、実際は逆でジョギング寄りになりました。

 周りがEVAフォームに囲まれているためヴェイパーフライのような高い反発力は得られませんが、幅広になり安定性が高く、ジョギングペースにも対応できます。

 アッパーも異なり、ズームフライ4では内側のパッドでかかとを固定する構成(ヴェイパーフライと同じ)でしたが、今作では全体的に厚いパッドで包み込む構成になりました。

 重量はズームフライ4とほぼ同じです。ズームXの方が軽いですが、アッパーが重くなったことと、ミッドソールが厚くなった影響があると思われます。

 以上より、ズームフライ4よりも遅めのペース域のシューズとなり、初心者でも扱いやすくなったといえます。

 用途は広がったものの、速いペース(フルマラソンのレースペース以上)で使用することが多い場合は、ズームフライ4(または3)でも良いと思います。

関連記事
【NIKE】ズームフライ4レビュー│3との違い、ヴェイパーとの使い分けなど

【NIKE】ズームフライ4レビュー│3との違い、ヴェイパーとの使い分けなど

ナイキの中〜上級者向けシューズであるズームフライ4の特徴・用途を解説します。前作のズームフライ3との違いや、ヴェイパーフライとの使い分けも解説します。

ズームフライ5と似たシューズ

アディゼロボストン11 (Adidas)

ズームフライ5とアディゼロボストン11の違い

商品画像の引用元:(左)nike.com (右)shop.adidas.jp

 アディゼロボストン11は硬度が異なる2つのフォーム材が使用されており、ズームフライ5の構造と似ています。

 中にはプレートではなく、骨格に沿った棒状のエナジーロッドが内蔵されています。

 エナジーロッドはカーボンではなくグラスファイバー製で、多くのランナーに対応するため硬度が調整されています。

関連記事
【Adida】アディゼロボストン11 詳細情報│アッパーの改良で10gの軽量化

【Adida】アディゼロボストン11 詳細情報│アッパーの改良で10gの軽量化

アディゼロボストン11の特徴・用途をレビューします。前作のボストン10やアディゼロジャパン7との比較も行います。

グライドライド3 (Asics)

ズームフライ5とグライドライド3の違い

商品画像の引用元:(左)nike.com (右)asics.com

 グライドライド32層のフォーム材を組み合わせた構造で、間にプレートが内蔵されています。

 プレートは推進力を生み出すというよりは、ソールが反り上がった形状(ガイドソール)を保つ役割が大きいです。

 ズームフライ5の方が反発力は高いですが、グライドライド3は転がるように楽に走ることができます。

 対象レベルはグライドライド3の方が初心者寄りで、4時間切り〜完走を目指すランナーにおすすめです。

関連記事
【ASICS】グライドライド3 詳細情報|FF BLAST+採用でクッションアップ!

【ASICS】グライドライド3 詳細情報|FF BLAST+採用でクッションアップ!

アシックスのマラソンシューズであるグライドライド3の特徴・用途をレビューします。前作のグライドライド2との違いについても解説します。

まとめ

 ズームフライ5の特徴・用途をまとめると以下のようになります。

  • ジョギング〜レース(サブ3.5~サブ5)まで使用可能
  • ズームXに変更も重量の変化はなし
  • 初心者にも扱いやすくなった
  • 前作よりもジョギング(遅いペース)寄り