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UAフローベロシティエリート レビュー│安定性が高く幅広いレベルに対応

 アンダーアーマー初の厚底カーボンモデルであるUAフローベロシティエリート特徴・使用感をレビューします。

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商品概要

スペック

  • 発売日: 2023/4/1
  • 定価(税込): ¥26,400
  • 重量: 212g(27.0cm), 194g(24.5cm)
  • 厚さ: 36mm
  • ドロップ: 8mm
  • ミッドソール: Pebax Foam + Supercritical Flow + Carbon Plate
  • 主な用途: 5km~フルマラソン(サブ2.5〜サブ4)、インターバル、テンポ走、ロング走

 アンダーアーマー初の厚底カーボンモデルです。安定感に特徴があり、あらゆる走法に対応できるのが特徴です。

 スペックやソール構造はS4(Asics)ウエーブリベリオンフラッシュ(Mizuno)に近く、レース用としてはサブ3〜サブ4向けと考えるのが適切だと思います。

アッパー

UAフローベロシティエリート アッパー

 アッパーには軽量性通気性に優れたWarp2.0(ワープ2.0)と呼ばれる技術が用いられています。

 写真からも分かるようにインソールの一部が透けるほど薄く、この部分が格子パターンで補強されています。

 サイズ感は幅方向はやや狭く、長さ方向はやや大きいです。サイズは迷いましたが、幅方向を優先して大きい方のサイズを選びました。

ソール構造

UAフローベロシティエリート 搭載技術

 厚底カーボンモデルとしては珍しく、ミッドソールには2種類のフォーム材が使用されています。

 上層はエネルギーリターンに優れたPebax Foamで、他のメーカーで使用されているような柔らかい材質です。

 下層はSupercritical Flow(超臨界流体)と呼ばれていて、上層のPebax Foamよりも硬め安定性を高めています。

 UAフロー技術により下層はアウトソールを兼ねているため、通常使用されるゴム(アウトソール)が不要となり軽量化を実現しています。

 HOKAのマッハ5も下層がアウトソールを兼ねた構成ですが、マッハ5の下層(ラバライズドEVA)よりは柔らかいです。

 2層のフォーム材の間にはカーボンプレートが内蔵されていますが、傾斜はそこまで大きくないです。

 ただし、下層の圧縮量が大きくないためプレートの傾斜が維持されやすく、フォアフットでなくてもスムーズな体重移動が可能となります。

実際の使用感

UAフローベロシティエリート 4000m

4000mペース走

 まず、4000mの軽めのペース走で使用してみました。着用者(女性)の5000mの自己記録は17分20秒です。

 ペースは3'49"/km(≒ハーフのレースペース)でした。キロ4(4'00"/km)を切るくらいのイメージだったので、感覚よりも進んでいました

 前に押し出される感覚はあるもののクセは大きくないため、快適に走ることができました。

 乗り心地はアウトソールがないためソフトに感じますが、圧縮量が大きくないため安定感が感じられました。

UAフローベロシティエリート 2000m×3

2000m×3(レスト5分)

 次に2000m×3(5分レスト)のインターバルをトラックで実施しました。結果は7分09秒7分08秒6分58秒で、3本目後半は5000mのレースペースまで上がりました。

 通常のシューズより反発力は高いですが、スピードを上げていくと少し物足りなさを感じます。レースで使うならハーフマラソン以上が良いと思います。

 下層が硬めのためヴェイパーフライ(Nike)のようなスーパーシューズの比較すると反発力は落ちますが、安定性は高いため遅めのペースでは抜群に走りやすいです。

 このため、今まで厚底シューズが何となく合わなかった方、レース後半で失速しやすい方、後足部のグラつきが気になる方に試してほしいと思います。

 また、今回は雨上がりでトラックは濡れていましたが、滑る感じはなくグリップは問題なかったです。ただしカーブは若干曲がりづらく、やはりロードの方が適していると感じます。

まとめ

 UAフローベロシティエリートの特徴・使用感を以下にまとめます。

  • アンダーアーマー初の厚底カーボンシューズ
  • ミッドソールは2層構造で、下層がアウトソールを兼ねている
  • 安定感が特徴で、ヒールストライクにも対応
  • レースで使うならサブ3〜サブ4レベルのランナーにおすすめ