【Mizuno】ウエーブリベリオンフラッシュ3 レビュー│2番目のシューズとしては高性能

ミズノのウエーブリベリオンフラッシュ3(以下、リベリオンフラッシュ3)は、サブ3.5前後のランナー向けに設計されたレース・トレーニング用モデルです。
最速モデルのリベリオンプロ3・Lowの構成を引き継ぎつつ、幅広いレベルのランナーが扱いやすいように設計されています。
本記事では、リベリオンフラッシュ3のレビューを行いつつ、最速モデルのリベリオンプロLowとの違いを解説します。
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目次
ウエーブリベリオンフラッシュ3 基本情報
- 発売日:2025/8/22
- 定価(税込):¥20,900
- 重量:245g(27.0cm)
- 厚さ:37.5mm
- ドロップ:3mm
- ミッドソール:Mizuno Energy XP + Mizuno Energy NXT + Glass Fiber Infused Nylon Plate
- カテゴリー:レーシング
- 主な用途:ロードレース・マラソン(サブ3〜サブ4)、インターバル、LT走、ロング走
- 反発力が大幅に向上
- ミズノエナジーXPを搭載
- 効率的にフォア〜ミッドフットで走れる
- 2番目のシューズとしては高性能
- ヒールストライクには不向き
- 2,200円値上げ
ウエーブリベリオンフラッシュ3の特徴

リベリオンフラッシュ3は、最速モデルのリベリオンプロ3・LOWをサブ3.5前後のランナー向けに再設計したシューズです。
今作も、上位モデル同様にかかとが削れた特殊なソール形状(スムーズスピードアシスト)を採用しています。
リベリオンプロ3ほど極端な形状ではないですが、ある程度はフォア〜ミッドフット接地が促される形状となっています。
大幅にアップデートされたのがミッドソールで、以下のような構成に変更されました。

Rebellion Flash 3 | Rebellion Flash 2 | |
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ソール上層 | Mizuno Energy XP | Mizuno Energy Lite Plus |
ソール下層 | Mizuno Energy NXT | Mizuno Energy |
上層には最速モデルと同じミズノエナジーXP、下層にはネオシリーズに搭載されることが多いミズノエナジーNXTを配置しています。
ソール2層とも、それぞれが前作の反発力・クッションを上回るフォームにアップグレードされています。
さらに厚さは2.5mm増加しているため、フォームのアップデートと合わせて反発力・クッションは大きく向上しているといえます。
また、グレーだったプレートは黒くなっていますが、こちらは変わらずグラスファイバー強化ナイロンプレートを採用しています。
実走レビュー
サイズ感・履き心地
左右にスライド可能です。
サイズ感は気持ち小さい程度でしたが、気にならなかったので普段のサイズを選択しました。幅は狭すぎず、トレーニング用としても快適に使えそうです。
アッパーはリベリオンプロ3・Lowのようなパリパリとした質感ではなく、柔らかさがあるためフィット感は良く感じます。
柔らかいとはいっても伸縮性はあまりないため、スピードを上げても伸びることなくブレがしっかりと抑えられている印象でした。
上位モデルに劣らない推進力

上位モデル(リベリオンプロ3・Low)の次に位置する2番目のシューズとはいえ、推進力は大きくは変わらないように感じます。
メタスピードスカイ東京(Asics)ほど極端ではないもののソール下層の方が柔らかい珍しい構成で、プレートで広く圧縮できるためバウンス感は結構強めです。
特に、中足部の最も厚い部分は40mmを大きく超えていますが、この部分で反発力が最も強く返ってきます。
同じような立ち位置のズームフライ6(Nike)、ボストン13(Adidas)などと比べても、リベリオンフラッシュ3の推進力は明らかに強いです。
サブ3.5をターゲットにしてはいますが、サブ3.5は廃盤となったリベリオンソニックがターゲットにしていたくらいなので、サブ3向けではないことに違和感があるくらいです。
これがサブ3.5レベルだったら、2021年にサブ3向けとして発売されたウエーブリベリオンは何だったのか、とも思えます。
スムーズスピードアシストはプロ3で程ではないものの、前作のリベリオンフラッシュ2やリベリオンLowよりは強く、よりアグレッシブになっている印象です。
クセはあるものの慣れればそこまで気にならず、フォアフットよりもミッドフットくらいの方が走りやすい程度でした。
重量はレーシングモデルとしては軽量ではないですが、反発力・バウンス感のおかげで数値よりも軽く感じられました。
この推進力のおかげで3分ペースまで上げても気にならないレベルで、厚底シューズが登場した頃のレーシングモデルと遜色ない性能くらいだと思います。
不安定さはそこまで感じない

ソールが2層とも弾力感のあるフォームになったため安定性は不安でしたが、そこまで走りづらさは感じませんでした。
アウトソールを見るとプレートが露出していた部分が一部埋められており、フォームが柔らかくなった分をちょうど相殺しているイメージでした。
ネオゼンは圧縮量が大きすぎるように感じていましたが、リベリオンフラッシュ3はプレートにより安定性が向上し、接地後の反発も速くなっています。
マラソンペース以上であれば、極端なかかと接地ではない限り扱いづらさを感じることはそこまでないと思います。
ネオシリーズ最上位のネオビスタ2よりもスピードが出しやすく、さらに軽量で安いので、トレーニングで使うにしてもリベリオンフラッシュ3で良いんじゃないかと思えます。
(ジョギングでも使いたいなら、スムーズスピードアシストが軽微なネオビスタ2の方がおすすめです。)
ウエーブリベリオンプロLowとの違い
最速モデルの1つであるウエーブリベリオンプロLowとの違いを解説します。
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Rebellion Flash 3 | Rebellion Pro Low | |
¥20,900 | 定価 (税込) |
¥29,700 |
245g | 重量 (27.0cm) |
215g |
37.5mm | 厚さ | 40mm |
3mm | ドロップ | 4.5mm |
Mizuno Energy XP + Mizuno Energy NXT | ミッド ソール |
Mizuno Energy XP |
Glass Fiber Infused Nylon Plate | プレート | Carbon Fiber Infused Nylon Plate |
商品画像の引用元:jpn.mizuno.com
リベリオンプロLowはソール下層もミズノエナジーXPで、最速モデルとして全域にスーパーフォームを配置しています。
さらにリベリオンプロLowの方が厚くて軽量なため、より反発力が強く速いペースまで対応します。
ただしリベリオンフラッシュ3も推進力は強くて重くはないため、そこまで大きな差があるようには感じませんでした。
スムーズスピードアシストは形状的にはリベリオンフラッシュ3の方が少し強いですが、リベリオンプロLowの方がプレートが硬いためクセは強く感じました。
ペースが落ちた際にリベリオンプロLowはプレートの傾斜がダイレクトにきますが、リベリオンフラッシュ3は柔軟性があるため大きくは安定感が損なわれません。
感覚的にいうと、リベリオンプロLowはしっかりとした弾力感でブルンブルンしますが、リベリオンフラッシュ3は圧縮することが返って良い方向にはたらき傾きを防止しているイメージです。
リベリオンプロLowもそこまで走りづらいシューズではないですが、より安心感・確実性を持って走りたいなら、価格とのバランスも考えてリベリオンフラッシュ3を選んでも良いと思います。
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どんなランナーにおすすめ?
ウエーブリベリオンフラッシュ3は以下のようなランナーにおすすめできるシューズです。
- 2万円前後でサブ3を狙えるシューズを探している
- ネオビスタ、ネオゼンのバウンス感が好み
- フォームの圧縮を利用する走り方が合っている
- フォア〜ミッドフットに程良く慣れたい
逆に、以下のようなランナーには合わない可能性があります。
- 失速時は安定感が欲しい
- シューズに合わせて走りたくない
- リラックスして使いたい