【Brooks】ハイペリオンマックス3 レビュー│もう硬いとは言わせない特大アップデート
ハイペリオンマックス3は46mmの超厚底ソールを備えたスーパートレーナーです。
今作はマックスらしく大幅に厚底化され、さらに新フォームも採用されて、もはや別のシューズのようになっています。
そこで本記事では、ハイペリオンマックス3のレビューを行うとともに、前作のハイペリオンマックス2との違いも解説します。
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目次
ハイペリオンマックス3 基本情報
- 発売日:2025/8/28
- 定価(税込):¥28,600
- 重量:280g(27.0cm), 266g(25.5cm)
- 厚さ:46mm
- ドロップ:6mm
- ミッドソール:DNA GOLD + DNA FLASH v2 + Pebax Plate
- カテゴリー:トレーニング
- 主な用途:ロング走、LT走、ロードレース・マラソン(サブ3.5〜サブ4.5)、ジョギング(速め)
- DNA GOLDを採用
- レーシングモデル並の反発力
- 硬さがなくなりクッションが大幅に向上
- 極厚ソールを活かしたロッカー
- レーシングモデル並の価格
- 約20g増量
ハイペリオンマックス3の特徴
ブルックスのランニングシューズの中でも、マックスモデルは通常版よりも厚底で、低ドロップのソールを備えているのが特徴です。
ハイペリオンマックスもそのルールに従っていますが、2代目まではそこまで厚底ではなく、実は40mmを大きく下回っていました。
ただし3代目のアップデートにより厚さが一気に46mmまで増加し、トレンドの超厚底のスーパートレーナーに進化しました。
ミッドソールも大きくアップデートされ、上層にはハイペリオンエリート5と同じ、弾力感のあるDNA GOLDが新たに配置されました。
下層には安定感のために硬めのDNA FLASH v2を配置し、上層との間にPebaxプレートを内蔵しています。
ちなみに、ハイペリオンマックス初代モデルはこんな感じでした。
初代モデルは厚さが32mm程度しかなく、ミッドソールもDNA FLASHのみだったので、今見ると硬めでマックス要素はほとんど感じられません。
2代目ではプレートが内蔵されたものの、40mmを下回りミッドソールDNA FLASH v2のみだったので、3代目は別のモデルになって進化したといえます。
実走レビュー
サイズ感・履き心地
サイズ感は普通でした。レーシングモデルではないため狭くもなく、ぴったりフィットしました。
アッパーは1層のため軽量性を重視しているように見えますが、かかと周りは結構がっちりとしています。
硬いヒールカウンターに多くのパッドがあるためブレづらく、極厚ソールによる不安定さを補っているように思います。
ただソールが柔らかいため多少なりともグラつきはあるため、ジョギングなど遅めのペースでは少し使いづらいと思います。
ブルックスらしい硬さが消滅
左右にスライド可能です。
ブルックスはEVAベースの硬めのフォームが主体だったので、全体的にガチガチで弾むようなシューズは少ない印象でした。
ただし、PEBAベースの「DNA GOLD」が登場してからはそのイメージが薄れつつあるように思います。
ハイペリオンマックス3もそうで、2代目までは硬くて弾む感覚はほぼなかったものの、今作ではレーシングモデル並の反発力を感じます。
DNA GOLDの弾力感に加えてソール中央の切り欠きにより大きく圧縮し、その後プレートの傾斜を利用して強く前に押し出される感覚でした。
多くの方が厚底スーパーシューズと聞いて想像するようなライド感で、今までとは比較にならないほど弾み楽しく走れます。
厚さが同じスーパートレーナーにソニックブラスト(Asics)がありますが、ハイペリオンマックス3の方が明らかにバウンス感が強いです。
多くの方がソニックブラストに期待していたのがまさにハイペリオンマックス3のライド感で、アシックスのブラストカテゴリーに分類されていてもおかしくないくらいです。
また、46mmの厚さを活かしたロッカーが強く感じられ、アディオスプロ4(Adidas)のように転がりつつ反発力も得られます。
厚すぎるため高速ペースは使いづらいですが、10kmのレースペースくらいまでなら使えてしまう性能に感じます。
これまでに履いてきたブルックスのシューズの中では圧倒的に感触が良く、硬くて敬遠してた方にも試してほしいと思いました。
重さと価格を除けば完璧
反発力・クッションが明らかに向上していていますが、重量と価格だけが不満点です。
まず、重量は実測266g(25.5cm)でした。同サイズのゴースト17よりも4g重い結果でした。
ゴースト17も決して軽いシューズではないですが、それよりも重いのはスーパートレーナーとしては受け入れづらいです。
反発力で補っているとはいえマイナス(重量増加)の部分も無視できないので、46mmも必要なのかと疑問には残ります。
自分が思っているよりも超厚底ソールのニーズが強いのかもしれませんが、せめてあと20gは軽量化してほしいと思います。
ちょっと出力を上げるだけで簡単にスピードが上がるので、重さが気にならない範囲が広がるだけでニーズはかなり高まると思います。
さらにもう1点価格も懸念点で、ブルックスのシューズ全体的にいえますがやっぱり高いです。
スーパートレーナーで28,600円を払うなら、同じく3万円以内のメタスピード東京(Asics)、アディオスプロ(Adidas)、ヴェイパーフライ4(Nike)といったレーシングモデルを買いたくなります。
ただレーシングモデルよりは比較的セール価格になりやすいと思うので、価格が落ち着いてから狙うのも良いと思います。
ハイペリオンマックス2との違い
改めて、ハイペリオンマックス3と2の違いについて解説します。
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|---|---|---|
| Hyperion Max 3 | Hyperion Max 2 | |
| ¥28,600 | 定価 (税込) |
¥26,400 |
| 280g | 重量 (27.0cm) |
260g |
| 46mm | 厚さ | 36mm |
| 6mm | ドロップ | 6mm |
| DNA GOLD + DNA FLASH v2 + Pebax Plate | ミッド ソール |
DNA FLASH v2 + Pebax Plate |
商品画像の引用元:brooksrunning.co.jp
ここまで見てきたように、厚底化・DNA GOLDの採用が大きなアップデートです。
別のシューズといえるほどバウンス感が強くなり、DNA GOLDを使っていないハイペリオン3とより差別化されました。
反発力のみならずクッションも向上しているためマラソンでも使いやすくなり、サブ3.5までを狙うレーシングシューズとしても活躍できると思います。
ただし、元々軽くなかった重量はさらに20g増加しているので、重さは認識したうえで購入した方が後悔なく満足しやすいと思います。
どんなランナーにおすすめ?
ハイペリオンマックス3は以下のようなランナーにおすすめできるシューズです。
- DNA GOLDによる強いバウンス感を楽しみたい
- 今までのハイペリオンマックスは硬かった
- 性能を求めつつ、かかと周りの安定感もほしい
- 強いロッカーで楽に走りたい
逆に、以下のようなランナーには合わない可能性があります。
- 3万円近く出すならレーシングモデルが良い
- ハイペリオンマックス2ですら重く感じた





