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【Adidas】Adizero EVO SL レビュー│レーシング並のスーパートレーナー

アディゼロEVO SL レビュー

 アディゼロEVO SLは厚底レーシングモデルの要素を取り入れた、性能重視のスーパートレーナーです。

 2025年はアディダスのシェアが急激に拡大したこともあり、アディゼロEVO SLの購入を考えている方は多いと思います。

 本記事ではアディゼロEVO SLをレビューするとともに、その使い所や、アディゼロSL2との違いについて解説します。

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メーカー別
レベル別
用途別

アディゼロEVO SL 基本情報

  • 発売日:2024/11/22
  • 定価(税込):¥19,800
  • 重量:224g(27.0cm), 188g(24.0cm)
  • 厚さ:38.5mm
  • ドロップ:6.5mm
  • ミッドソール:Lightstrike Pro + Plastic Shank
  • カテゴリー:トレーニング
  • 主な用途:インターバル、LT走、ロング走、ロードレース・マラソン(サブ2.5~サブ4)、ジョギング(速め)
メリット
  • レーシングモデルに近いスペック
  • 同カテゴリー内では軽量
  • ライトストライクプロ100%
  • スペックを考えれば安い
デメリット
  • 耐久性は高くない

アディゼロEVO SLの特徴

レーシングモデルのようなスペック

アディゼロEVO SL ミッドソール

 アディゼロEVO SLはレーシングモデルをそのままトレーニング用に落とし込んだようなシューズです。

 ミッドソール全域にスーパーフォームのライトストライクプロが使用されていますが、このようなシューズはトレーニング用としては多くありません。

 最速モデルの次に位置するシューズとしてズームフライ6(Nike)、S4+(Asics)、ウエーブリベリオンフラッシュ2(Mizuno)などがありますが、これらは安定性・耐久性の観点で通常のフォームを組み合わせています。

 それならペガサスプラス(Nike)、FuelCell Rebel v4(NewBalance)はスーパーフォームのみじゃないか?と思う方もいるかもしれませんが、これらは名称は同じでも配合が異なり、耐久性を高めつつ反発力が抑えられています。

 ここまで挙げたようなトレーニングシューズはLTペースくらいまでなら使えますが、5000mのレースペースまで上げると私は少し重さや反発力不足を感じるようになります。

 一方でアディゼロEVO SLのライトストライクプロはアディオスプロ3と同じ配合であるため、トレーニングモデルとはいえ性能に妥協はなく、高強度のトレーニングにも対応できる点が大きなメリットです。

 また、最速モデルのアディオスプロEVO 1から着想されたとされてはいますが、搭載技術はほとんど異なります。

 足型やアウトソールの配置は似ていますが、性能というよりはデザインを寄せているように思います。

 それでも似たようなデザイン、かつ商品名に「EVO」を付与していることで超高性能な印象となり、これだけで相当な人気が出ているように感じます(実際に良いシューズです!)。

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同カテゴリー内では軽量

 アディゼロEVO SLと同じスーパートレーナーに分類されるシューズとの重量を比較してみました。

メーカー 重量(27.0cm)
Evo SL Adidas 224g
S4+ Asics 240g
Rebellion Flash 2 Mizuno 245g
Zoomfly 6 Nike 247g
Hyperion Max 2 Brooks 260g

 他社のスーパートレーナーは240gを超えていますが、これらのシューズも履いてみるとそこそこ軽量に感じます。

 アディゼロEVO SLはさらに軽量なので、他社のシューズを履いたことがある方ならその軽さがイメージしやすいのではないかと思います。

 これだけ軽い理由は、スーパーフォーム(ライトストライクプロ)のみ使用していることが大きく影響していると考えられます。

 それだけ安定性・耐久性が犠牲となり対象レベルは高くなりますが、上級者にとっては非常に使いやすいシューズになっているといえます。

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実走レビュー

サイズ感・履き心地

アディゼロEVO SL サイズ感・履き心地

 普段のサイズで問題ありませんでした。アディオスプロ4と同じサイズを選択しましたが、EVO SLの方が若干大きいかもしれない、くらいです。

 アッパーはアディオスプロ4のライトロックとは異なり、シンプルで軽量なメッシュアッパーです。

 ライトロックは非常に薄くて伸縮性がありフィットしますが、光を当てても透過しないほど詰まっています。

 一方でEVO SLのメッシュアッパーは通気孔が大きく光を透過し、通気性の面では優れているように思います。

 どちらも軽量なので履いてみると違いはほとんど気になりませんが、通気性が良いので長時間のトレーニングでより快適に使えそうだと思いました。

ソフトだが安定感は悪くない

アディゼロEVO SL アウトソール
アディゼロEVO SL アウトソールの厚さ

左右にスライド可能です。

 ミッドソールがライトストライクプロのみであるためか、接地感はかなりソフトでした。アディゼロSL2よりもアディオスプロ4に近いです。

アディゼロジャパン6〜7の経験からコンチネンタルラバーが硬いイメージがありましたが、それもほとんど感じませんでした。

 横から見てみるとアウトソールはかなり薄く、耐久性は不安ですが接地感がソフトで軽量化にも寄与していそうです。

 プレートが内蔵されていませんが、安定性は想像より悪くありませんでした

 ライトストライクプロがアディオスプロ3と同じで、アディオスプロ4ほど柔らかくないことが、EVO SLにとっては上手くマッチしています。

 また、中足部上部に配置されたプラスチックシャンク(恐らくジャパン9と同じナイロン製)も程良く作用しているのかな、と思いました。

ほぼ全てのトレーニングに対応可能

アディゼロEVO SL パフォーマンス

 プレートがないため押し出される感覚はないですが、反発力はレーシングモデルと同等レベルで感じられました。

 アディオスプロ4のようなロッカーではなく、フォーム材の圧縮を利用して進むイメージでした。

 特にプラスチックシャンクがある中足部で圧縮している感覚があり、プレートではないもののエネルギーリターンは悪くないように思います。

 ロードで行うトレーニングは全て対応できると言っても良く、この性能で20,000円を切っているのは相当安いです。

 もちろんレースで使用しても良く、3分半ペースを切るサブ2.5まで余裕で対応できると思います。

 競合モデルとしてストリークフライ(Nike)が思い浮かびましたが、こちらはEVO SLとジャパン9の間に位置するようなシューズで、ややスピード寄りです。

 スーパーブラスト2(Asics)も近いですが、こちらは安定感もあり、ジョギングにも適しています。

 このようにEVO SLと完全に用途が被るようなシューズは少なく、シンプルにフルレングスのプレートが非搭載で、スーパーフォーム100%の弾むシューズを探している方には良い選択肢になると思います。

アディゼロSL2との違い

 アディゼロEVO SLとアディゼロSL2のスペック・使い所の違いを解説します。

アディゼロEVO SL アディゼロSL2
Adizero EVO SL Adizero SL 2
¥19,800 定価(税込) ¥14,300
224g 重量(27.0cm) 232g
38.5mm 厚さ 36mm
6.5mm ドロップ 10mm
Lightstrike Pro + Nylon Shank ミッドソール Lightstrike 2.0 + Lightstrike Pro

商品画像の引用元:shop.adidas.jp

 アディゼロSL2は、アディゼロEVO SLをさらにトレーニング用に落とし込んだようなシューズです。

 まずSL2のミッドソールは、耐久性・安定性を高めるためにライトストライク2.0を組み合わせています。

 さらに、アッパーはEVO SLよりは厚くて足当たりが良く、アウトソールも厚くて耐久性があります。

 EVO SLはジョギングで使うにはもったいなく、オーバースペックにも感じるので、ジョギングで使う場面が多いならSL2が断然おすすめです。

 SL2もどちらかといえば弾むシューズで、軽量でスピードは普通に出るので、広範囲のトレーニングに対応できます(私は3分10秒ペースくらいまでなら使ってしまいます)。

 EVO SLほどの反発ではないものの定価は14.300円と非常に安く、耐久性も考慮したい場合はSL2を選ぶと良いと思います。

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どんなランナーにおすすめ?

 アディゼロEVO SLは以下のようなランナーにおすすめできるシューズです。

こんなランナーにおすすめ
  • とにかく性能重視(軽さも反発力もクッションも求めている)
  • フォーム材の圧縮を利用する走り方が合っている
  • スーパートレーナーを20,000円以内で手に入れたい
  • トレーニングにフルレングスのプレートは不要

 逆に、以下のようなランナーには合わない可能性があります。

こんなランナーには不向き
  • プレート・エナジーロッドによるアシストがほしい
  • ジョギングで多く使いたい(SL2がおすすめ)