【アシックス】S4 詳細情報│マジックスピード2との違いは?
2023/02/10
アシックスのサブ4向けモデルである、S4(エスフォー)の特徴・用途をレビューします。マジックスピード2との比較も行います。
商品概要

商品画像の引用元:asics.com
- 定価(税込): ¥22,000
- 重量: 240g(27.0cm)
- 厚さ: 39mm
- ドロップ:6mm
- ミッドソール: FF Blast Turbo + FlyteFoam + Carbon Plate
- 主な使い道: 5km〜フルマラソン(サブ3〜サブ4)、インターバル、テンポ走、ロング走、ジョギング(速め)
アシックスの従来のサブ4向けモデルといえばグライドライド3、GT-2000 11などクッションを重視したモデルが普通でした。
しかし、S4はサブ4向けモデルとしては珍しくフルレングスのカーボンプレートを内蔵し、上級者向けのシューズに似た構成が採用されました。
ミッドソールは2層構造で、上層には軽量・高反発のFF Blast Turboが配置されています。これはアシックス最速のメタスピード系列と同じフォーム材です。
FF Blast Turboのみでは遅いペースで安定性に欠けるため、下層にFlyteFoamを配置し、幅は広めに設計されています。
厚さは39mmと公認ギリギリです。アシックス公式では34mmと記載されていますが、恐らくインソールとアウトソールを含んていません。
サブ4向けのレーシングモデルではありますが、FF Blast Turboが使用されているためレースでメタスピードスカイ+/エッジ+を履くランナーのトレーニング用にもおすすめです。
マジックスピード2との違い

商品画像の引用元:asics.com
アシックス公式でも比較されていますが、S4とマジックスピード2の構造はかなり似ています。
どちらも重量(27.0cm)は240g、ミッドソールは2層構造で中にはプレートが内蔵されています。
大きな違いはミッドソール上層で、S4はFF Blast Turbo、マジックスピード2はFF Blast Plusが使用されています。
どちらも反発力に優れたフォーム材ですが、FF Blast Turboの方が軽くて上級者向けのモデルに使用されることが多いです。
また、プレートの材質はS4はカーボン製ですが、マジックスピード2はカーボン+TPUです。TPUは樹脂材料のため、柔軟性が高くなります。
これらの違いだけみるとS4の方がレベルの高いシューズであり、構造的にはマジックスピード2の上位モデルといえます。
アシックス公式ではS4がサブ4、マジックスピード2がサブ3向けと宣伝されていますが、どちらもサブ3〜サブ4向けと考える方がしっくりきます。
S4をサブ3向けと宣伝しなかった理由は、嫌な見方をすると競技人口の多いサブ4の購買層に高価格帯のシューズを売りたいからだと考えてしまいます。
厚底カーボンシューズで明確にサブ4向けとされているシューズは他社にはないので、競合が少なくシェアを拡大するチャンスでもあるはずです。
4時間切りには若干オーバースペックだと思いましたが、アシックスがサブ4向けと判断している以上はサブ4ペースでも性能が発揮できるデータがあるはずです。
構造的にはサブ3まで目指せる性能があるので、サブ4を目指すランナーはレベルアップしても長く使えるシューズだと思います。
2023/3/23追記
アシックス公式でマジックスピード2の対象レベルがスピードエントリー(サブ4以下?)と記載され、S4の下位モデルのような位置付けになっていました。
ただし、アシックスのランステのページにはサブ3〜サブ4との記載があります。意外と適当(?)なので、あまりレベルは気にしなくても良いかもしれません。
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競合モデル

商品画像の引用元:(左)asics.com (中央)jpn.mizuno.com (右)saucony.com
S4の競合モデルとしてはウエーブリベリオンフラッシュ(Mizuno)、エンドルフィンスピード3(Saucony)が挙げられます。ズームフライ5(Nike)やアディゼロボストン11(Adidas)も同じカテゴリーですが、重量は270g前後あり若干ジョギング寄りです。
特に、ウエーブリベリオンフラッシュは構造がかなり似ており、2層のミッドソールの間にプレートが内蔵されています。ちなみに、こちらはサブ3向けとして宣伝されています。
エンドルフィンスピード3はミッドソールが弾力性の高いPWRRUN PBのみで、安定性は低くなるものの反発力は高いです。S4よりもやや上級者向けだといえます。
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まとめ
- レース・スピード練習全般に対応
- サブ3~サブ4レベルと考えるのが良さそう
- 実質マジックスピード2の上位モデル
- メタスピード系列と同じFF Blast Turboを使用