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【On】クラウドモンスター2レビュー│初代モデルと同時に履いて比較

クラウドモンスター2 レビュー

 クラウドモンスターは独特な見た目とライド感が特徴で人気が高く、今やOnを代表するランニングシューズとなっています。

 Onのランニングシューズの存在感を大きく変えたゲームチェンジャーともいえるシューズで、購入を考えている方は多いと思います。

 本記事では、クラウドモンスター2の特徴・性能・使用感について、初代モデルと比較しながら紹介していきます。

シューズまとめ記事のリンク

メーカー別
レベル別
用途別

クラウドモンスター2の基本情報

 まずはクラウドモンスター2のスペック、メリット・デメリットを紹介します。

  • 発売日:2024/2/22
  • 定価(税込):¥21,780
  • 重量:295g(27.0cm), 265g(25.0cm), 245g(24.0cm)
  • 厚さ:37mm
  • ドロップ:6mm
  • ミッドソール:Helion SF + Nylon Plate
  • カテゴリー:クッショニング
  • 主な用途:ジョギング、ロング走、ロードレース(サブ4〜完走)、軽めのスピード練習、ウォーキング
メリット
  • 独特で楽しいバウンス感
  • 安定性が向上
  • 着脱が容易(普段履き〇)
デメリット
  • 前作よりも15g重い
  • 人によっては幅が広い

クラウドモンスター2の特徴

初代モデルから2mm厚底化

 クラウドモンスター2と1の違いは以下の通りです。

クラウドモンスター2 クラウドモンスター
Cloudmonster 2 Cloudmonster 1
¥21,780 定価(税込) ¥20,680
295g 重量(27.0cm) 280g
37mm 厚さ 35mm
6mm ドロップ 6mm
Helion SF (2層) + Nylon Plate ミッドソール Helion SF + Nylon Plate

商品画像の引用元:on-running.com/ja-jp

アップデート内容
  • 前足部が広くなり安定性が向上
  • 上層が追加されたことで2mm厚くなった
  • Speedboardの形状が再設計された
  • 重量は約15g(実質10g)増加

 よくある厚底化のアップデートですが、安定感が増してジョギング寄りになったように思います。

 重量は公式値で15g増加していますが、サイズ感が大きくハーフサイズ下げる方が多いと思うため、実質10g程度の増加になります。

 履き比べても重量増加は全く気にならず(分からず)、元々軽いシューズではないため用途はほとんど変わりません。

 個人的には軽量化を期待していましたが、クラウドモンスター2発売の約1ヶ月後にクラウドモンスターハイパーというモデルが発売されたこともあり、差別化された可能性が考えられます。

関連記事

2層構造のミッドソールに変更

クラウドモンスター2 ミッドソール
クラウドモンスター2 アウトソール

左右にスライド可能です。

 ソールが2mm厚くなった理由は、ミッドソールが2層構造となったためです(写真1枚目)。

 上層は下層(Cloudパーツ)よりも硬めで、安定性を高める役割があります。触ってみるとかなり硬めですが、下層が大きく圧縮するため全体としてクッションはしっかりと感じられます。

 また、2層の間にはナイロン製のプレート(Speedboard)が内蔵されており、Cloudパーツの復元と連携して大きな推進力が生まれます。

 初代モデルではSpeedboardがアウトソール側から露出していましたが、今作では溝が塞がれたため裏から目視することはできません(写真2枚目)。

実走レビュー

サイズ感は大きい(サイズダウン推奨)

クラウドモンスター2 アッパー3
クラウドモンスター2 アッパー2
クラウドモンスター2 アッパー

左右にスライド可能です。

 On公式サイトにも記載がありますが、サイズ感は大きいです。

 私は0.5cm下げましたが、それでも横幅はエクストラワイドかと思うほど広く感じました。

 特に前足部が広く、前作と比べてみると7〜8mmは拡張されたようにみえます(写真1枚目)。

 また、ヒールカウンターが大きくなっており、アキレス腱との接触がやや気になりました(写真2枚目)。

 幅が広くなったことで安定性は大きく向上し、かつ着脱が容易になったため普段履きとして使いやすくなったように思います。

 ただしホールド力は甘くなったため、スピード練習では使いづらくなった印象です。

ふかふか過ぎない程良いクッション

クラウドモンスター2 8kmjog

 Onの公式サイトでは、クラウドモンスター2のクッションは「最大」と記載されています。

 このため同カテゴリーのインヴィンシブル3(Nike)やゲルニンバス26(Asics)のような強めのクッションを想像していましたが、実際に走ってみると少しだけ硬めに感じました。

 想像よりも硬いだけであってクッションはしっかりと感じられ、マックスクッションと呼べるようなふかふか感ではない程度です。

 接地時に硬めの上層とナイロンプレートが感じられ、その下でやんわりと下層(Cloudパーツ)が圧縮しているイメージです。

 安定感がありグラつきが小さいため、ふかふか過ぎるシューズが苦手な方におすすめできます。

初代モデルよりはマイルド

 クラウドモンスター2は前作同様に大きなCloudパーツを備え、これが圧縮・復元することで推進力が得られます。

 この独特のバウンス感は、初代モデルと同時に履き比べてみるとやや控えめになったように感じます。

 上の動画では伝わりづらいかもしれませんが、走ってみると初代モデルの方がわずかに圧縮量が大きいように感じます

 初代モデルでは一部のCloudパーツに力が加わり局所的に圧縮していたのが、2代目では硬い上層が追加されたことで力が分散されやすくなったような印象です。

 また、前足部(接地面積)が広くなったことでCloudパーツに加わる圧力が低下したことも影響していると思います。

 その代わり反発はすぐに返ってくるため、今まで通りスピードはそこそこ出しやすいように感じました。

 また、ロッカーを感じやすくなったため、遅めのペースでは反発というよりも転がる感覚で楽に走れます。

 ただし、キロ4(4'00"/km)以上のペースでは重さとアッパーの広さが気になり始め、強度の高いスピード練習には厳しいように思います。

 用途はリカバリー目的というよりは、やや速めのジョギングまで対応できるシューズと考えるのが良いと思います。

クラウドモンスターハイパーとの違い

クラウドモンスター2とハイパーの違い

商品画像の引用元:on-running.com/ja-jp

 クラウドモンスターハイパーはクラウドモンスター2の約1ヶ月後に発売され、スペックの観点から上位モデルに位置します

 トレーニング向けのスーパーシューズのような位置づけで、スーパーブラスト(Asics)やマッハX(HOKA)と同じようなカテゴリーに分類されます。

 クラウドモンスター2との見比べると分かるように、前足部にPebax製のHelion HFが使用されている点が大きく異なります。

 Helion HFは最速モデルのCloudboom Echo 3にも使用されている反発力に優れたフォーム材で、これ以外のロード向けシューズに採用されるのは初めてです。

 Helion HFを採用したことでSpeedboardは非搭載とすることができ、軽量化とともに疲労が溜まりづらい構成となっています。

 このようにクラウドモンスター2よりも速いペースまで対応し、さらに疲労感も残りづらいメリットはありますが、定価は26,400円と高価です。

どんなランナーにおすすめ?

 クラウドモンスター2は以下のようなランナーにおすすめできるシューズです。

こんなランナーにおすすめ
  • 独特なライド感でランニングを楽しみたい
  • 普段履きとしても使いたい
  • 幅広のシューズを探している

 逆に、以下のようなランナーには合わない可能性があります。

こんなランナーには不向き
  • ふかふかなクッションを期待している
  • 軽いシューズを探している