陸上選手の理想の体型(身長、体重)とピークの年齢を分析 – Unattached Runner
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陸上選手の理想の体型(身長、体重)とピークの年齢を分析

 陸上選手の理想の体型ピークの年齢について考えたことはあるでしょうか。陸上競技をやる上で練習が一番重要なのは言うまでもありませんが、自分の競技適正も知っておいた方が良いと思います。

 100mの世界記録保持者であるボルトは身長196cm、体重94kgですが、フルマラソンにはとても向いている体型とはいえません。また、この身長と体重を50歳まで維持したとしても9秒台は出ないでしょう。

 そこで本記事では、陸上競技の種目別の理想の体型とピークの年齢について調べて分析したことを紹介します。

調査方法

 100m, 800m, 1500m, 10000m, フルマラソンを分析の対象にしました。各種目ごとに世界歴代・日本歴代10位くらいまでの記録の選手の身長体重、記録を樹立した地点の年齢を調べました。

 調べた方法はネット検索なので、なるべく正確性を上げるために信頼性が低そうなページの場合は除外しています。また、明らかにドーピングだと思われる結果(女子1500mの中国選手など)の場合も除外しています。

 各種目男女ごとに7~8人くらいのデータが集まったら、身長、体重、BMI、年齢の平均値を出してグラフにしてまとめます。グラフのエラーバーは標準偏差ではなく、最大値最小値で表しました。

競技別の理想の体型

体重と身長

 まずは横軸を体重、縦軸を身長としたグラフです。世界日本は分けてグラフにしました。

男子

体型_男子世界

 まず男子世界のトップランナーを見ていきます。やはり100mの選手の体格が一番大きく、平均は身長182㎝, 体重81㎏でした。それぞれ最大は196cm, 94kgですが、この選手はどちらもボルトです。つまり、トップランナーの平均的な体格と少し異なっていても問題ないことがわかりました。

体型_男子日本

 日本人男子も世界と同様に距離が長くなるにつれて体格は小さくなっていますが、世界のトップランナーと比べると、特に距離が短いほど体格差があります

 10000mフルマラソンでは日本人の体格の方がわずかに大きいですが、100mでは世界の選手の方が平均で身長は6cm大きく、体重にいたっては10kgも重いです。

女子

体型_女子世界

 次に女子世界のトップランナーの体格です。男子とは異なり、800mと1500mの間で大きく体格が分離されています。さらに、1500m~フルマラソンまでの選手の体格がほとんど同じであることも分かりました。

 つまり、800m以下では大きな体格でゴリゴリに押していくのに対して、1500m以上では小柄な体格を活かした方が有利なのだと思われます。

体型_女子日本

 日本人女子のトップランナー体格は、世界の選手と比べると全体的に小柄でした。その中でも1つ大きな特徴があり、800mの選手の身長が一番大きいことが分かりました。世界の800mのトップランナーが大きな体格でゴリゴリに押していくのに対して、日本人女子の800mの選手は、高身長で軽い選手が有利になるといえそうです。

BMI

 次に種目BMIの関係を表したグラフです。BMI(Body mass index)は人の肥満度を表す指標で、

 BMI = 体重(kg) / 身長(m) / 身長(m)

と簡単に算出することができます。一般的に18.5~25が普通の体型といわれています。

男子

BMI_男子

 男子のBMIは、世界も日本も同様に100mの選手のBMIの高さが際立っています100mの選手のBMIは世界の選手で23~25、日本人で22~24くらいですが、800mになると一気に20付近まで減少しています。

 800m以上の距離ではそれほど大きな変化はなく、フルマラソンのトップランナーのBMIの平均である18.5付近まで緩やかに減少している程度です。

女子

BMI_女子

 女子のトップランナーのBMIは男子と比べて1.5~2ポイント程度低いことが分かりました。他の特徴としては、世界の800mランナーのBMIが100mの選手よりも高く、日本人選手と3ポイントも異なることが挙げられます。

種目ごとのピークの年齢

 最後に種目年齢の関係を表したグラフです。縦軸は、世界・日本の歴代記録から記録を樹立した地点での年齢としていています。

年齢_男子 年齢_女子

 ピークの年齢のグラフは男女共に同じような形のグラフとなりました。距離が長くなるにつれてピークの年齢は高くなると思っていましたが、一番若くにピークがきたのは800mで22歳前後でした。

 100mで一番若くならなかった一番の理由は競技人口の違いだと思います。他にも、年齢と共にスタート技術が向上していることも要因の1つだと思います。

 800m以降は距離が伸びるにつれてピークの年齢も高くなっているので、理論的には年齢とともに専門種目を伸ばしていくことがベストだといえそうです。

まとめ

 距離が長くなるにつれて体型は小さく、ピークの年齢が高くなる傾向があることが分かりました。ただし、1cm, 1kg単位で理想の体型がある訳ではなさそうで安心しました。

 自分の身長・体重・BMI・年齢をトップランナーの比較することで、どの競技に向いているのか、何が異なるのかなどある程度参考にはなりそうです。

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