【Asics】ライトレーサー6 レビュー│部活の定番モデルがさらに軽量化!

アシックスのライトレーサー6は、安くて軽量でシンプルで、部活生の定番ともいえるシューズです。
毎年のように新しいモデルが発売されていますが、旧モデルとの違いが気になっている方も多いと思います。
そこで本記事では、ライトレーサー6の特徴・使用感をレビューしつつ、旧モデル(ライトレーサー5以前)との違いを解説します。
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ライトレーサー6 基本情報
- 発売日:2025/3/20
- 定価(税込):¥10,450
- 重量:195g(27.0cm), 174g(24.5cm)
- 厚さ:27mm(M), 26mm(W)
- ミッドソール:FF Propel
- カテゴリー:スピード
- 主な用途:スピード練習全般、ジョギング、部活、体育館履き、通学
- 20g以上軽量化
- 安くて軽量
- クセがなく扱いやすい
- 種目によらず対応
- クッションは高くない
- 550円値上げ
ライトレーサーといえば安くて軽量でシンプルで、ランニングのみならず様々な運動に対応するシューズです。
私が高校生だった10年以上前に既に存在しており、陸上部だった方は1度は履いたことがあるのではないかと思います。
シューズの厚底化が進む中でも薄底でシンプルな構造を維持しており、接地感を養うことができる数少ないシューズです。
特に陸上を始めたばかりの方にとっては、正しいランニングフォームを身につけるためにも、まずはライトレーサーのようなクセのないシューズが適しています。
様々な動きに対応するため種目が決まっていなくても問題なく、通学や体育の授業など、1日そのまま履けてしまうことも大きなメリットです。
メタスピード+と同じ足型

(左)メタスピードエッジプラス (右)ライトレーサー6
ライトレーサー6は久々に、アッパーからソールまでフルモデルチェンジとなりました。
今作ではアシックスのマラソン最速モデルであったメタスピードプラスシリーズと同じ足型(ラスト)を採用しています。
アッパーやソールの厚さが全然違うため比較は難しかったですが、確かにサイズ感は同じで、履き慣れている感覚でした。
アッパーの違いなのか中足部のホールドはメタスピードプラスの方が強い気がしましたが、トレーニング用・普段用と考えれば丁度良いホールド力です。
つま先周りは狭すぎず補強もされているため、ありがちな指の部分がすぐに破れてしまう心配もなさそうです。
27mmのシンプルな薄底ソール

ライトレーサー6の厚さはメンズで27mmです。様々なシューズが厚くなっているにも関わらず、前作よりも1mm薄いです。
ライトレーサー(TSなどが付いていない無印)は2代目からソールが変わっていなかったので、久々にアップデートとなります。
変わったとは言いつつもミッドソールの材質は同じで、FF Propelというフォームが使用されています。
FF Propelは7年ほど前からあり、当時は反発力を売りにしていましたが、今となってはシンプルで人を選ばないようなフォームです。
最近のフォームではFF Blast、ナイキのリアクト、ブルックスのDNA Loftに似ていて、硬すぎず軟らかすぎず、やや詰まっているようなイメージです。
このアップデートのタイミングで昔ながらのFF Propelを継続したのは不思議ですが、ライド感はFF Blastとほとんど変わらないような気もします。
ライトレーサー6と並ぶ、部活用シューズの代表としてライバルフライ4(Nike)がありますが、ライトレーサー6の方がシンプルで軽いです。
ライバルフライは4代目で少し厚くなりクッションが増したため、接地感を求めるならライトレーサー6がおすすめです。
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アウトソールも久々に変更されており、シンプルに丸い形状が並んだようなパターンになりました。
ハイパースピード4のような縦に長い形状とは異なり、方向の偏りを持たせていないため様々な動きに対応しやすいことが想像できます。
ハイパースピード4は同じ価格帯なので迷っている方も多いと思いますが、こちらはロッカー形状により前への推進力が生まれるため、よりランニングに特化しているといえます。
ただし前に転がりやすいため横への動きには弱く、1日通して使うことを想定した場合は柔軟性が高いライトレーサー6の方が使いやすいと思います。
また、細かな変更ですが前足部の左右2箇所に切り欠きがあり、柔軟性が高められています。あまり見ない形状なので珍しいと思います。
中足部(黄緑色の部分)には、ねじれ剛性を高めるためのパーツが配置されています。昔は樹脂プレートだったと思いますが、今は高硬度のフォームになっています。

厚底シューズに慣れすぎたためか柔軟性の高さが一番印象に残っていて、切り欠きの辺りを起点に簡単に曲がります。
前足部に体重を乗せやすいため方向転換が容易で、体育館履きを思い出すような履き心地でした。
このように、薄底でシンプルなフォームを使用しており、柔軟性も高いため様々な動きに対応し、まさに部活用・何でも用といえるスペックです。
20g以上の軽量化

重量(24.5cm)は実測174gでした。ライトレーサー5よりも20g以上軽く、少なくともライトレーサー(無印)の中ではシリーズ最軽量です。
同サイズのメタスピードエッジパリが154g、メタスピードエッジプラスが173gだったので、レーシングモデルと同等で普通に軽いです。
アシックス公式サイトには「新しいアウターソール形状により軽量性も進化」との記載があり、シンプルにしたことでラバーの量を削減できたのだと思います。
また、ソールが1mmとはいえ薄くなったことも、少なからず軽量化に貢献しているかもしれません。

200mの流しで数本走ってみましたが、体感を上回ることも下回ることもなく、純粋に走力が反映されている感覚でした。
反発力が小さいため自身の力で走ることになりますが、だからこそコンディションを把握しやすいことがメリットだと思います。
8000mのペース走とかになるなら厚底シューズが良いと思いますが、単にスピードを出すだけなら軽量なライトレーサーで十分だと感じました。
どんなランナーにおすすめ?
ライトレーサー6は以下のようなランナーにおすすめできるシューズです。
- 通学や部活用に1足持っておきたい
- まだ種目が決まっていない
- 安くて軽くてシンプルであれば良い
- 今までのライトレーサーが合っていた
逆に、以下のようなランナーには合わない可能性があります。
- 長い距離を走る場面が多い
- 強めの反発力を求めている