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【Nike】ズームフライ6 レビュー│待望の軽量化!歴代モデルとの違いは?

ズームフライ6 レビュー

 ナイキのトレーニングモデルであるズームフライがついに軽量化されて帰ってきました。

 年々重くなっていることに不満を持っていた方にとっては嬉しいアップデートだと思います。

 本記事では、ズームフライ6のレビューを行うとともに、歴代モデルとの比較を行います。

ズームフライ6 基本情報

 まずはズームフライ6のスペック、メリット・デメリットを紹介します。

  • 発売日:2024/11/1 (2024/10/25:先行販売)
  • 定価(税込):¥18,700
  • 重量:247g(27.0cm), 217g(25.0cm)
  • 厚さ:42mm (実測は37mm)
  • ドロップ:8mm
  • ミッドソール:ZoomX + SR-02(EVA) + Carbon Plate
  • カテゴリー:レーシング
  • 主な用途:ロードレース・マラソン(サブ3〜サブ4)、インターバル、LT走、ロング走、ジョギング(速め)
メリット
  • 約25gの軽量化
  • 程良い推進力
  • ズームX(リサイクル)ではない
  • エリートモデルよりも安定感がある
デメリット
  • レーシング用と考えると広い

ズームフライ6の特徴(歴代比較)

 ズームフライ6の特徴について、歴代モデルを振り返りながら解説します。

重量(27.0cm) 厚さ ミッドソール
ズームフライ6 ZoomX + SR-02 42mm 247g
ズームフライ5 ZoomX(NN) + SR-02 38mm 272g
ズームフライ4 React 36mm 272g
ズームフライ3 React 36mm 260g
ズームフライFK(2) React 33mm 237g
ズームフライ Lunarlon 33mm 237g

 2017年に初めてズームフライが登場したときは、廉価版ヴェイパーフライのような位置づけで、そこそこ軽量でスーパートレーナーのようなシューズでした。

 その後、ズームフライ2でもスペックは大きくは変わらず、ズームフライ3から厚底化が進み始めました。

 ここまでは何とかスーパートレーナーのような認識でしたが、ズームフライ4ではさらに重く、ズームフライ5ではさらに厚くなりました。

 ズームフライ5ではズームXが採用されたものの、実はリサイクルされたズームX(NN)ともいえる反発が抑えられたフォーム材であり、もはやジョギングシューズと化していました

 ジョギングシューズと考えれば推進力はありますが、初代モデルを知っているためか、どんどん重くなって使いづらく感じていました。

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 最近はペガサスプラス(ペガサスターボの後継)など改善の兆しがみられ始めましたが、他にもペガサス、インフィニティランなども厚底化が進み重くなっています。

 当時よりもマジックスピード4(Asics)、ウエーブリベリオンフラッシュ2(Mizuno)など軽量なトレーニングモデルが多く、ズームフライを選ぶ理由は薄れたように感じていました。

 このような状況の中、今回新たに発売されたズームフライ6では、ついに25g軽量化されました

 厚さに関しては、公式サイトには「レーシングモデルで最も厚底」との記載があり、また多くの海外サイトでは42mmと記載されていますが、25.0cmサイズでは実測37mmでした。

 WAのシューズリストに記載されていないため公認・非公認を気にする方もいると思いますが、上位入賞でもしない限りチェックされることは(絶対とはいえませんが)まずありません。

 チェックされたとしても実測では40mmを3mmも下回っていたので、問題なしの可能性もあります。

 また、ここ最近は最速モデルでない限り40mmを超えるシューズは普通に発売されているため、そこまで神経質にならなくても良いと思います。

 重量に関しては、公式サイトには「史上最軽量のズームフライ」との記載がありますが、ズームフライ1,2よりは10gほど重いので、これは誤りになります。

 ただし当時よりもソールが厚いので、密度で考えれば相当軽くなっています。

ズームフライ6 ミッドソール

 ソール構成は、ミッドソール上層がズームX、下層がSR-02で、間にカーボンプレートが内蔵されています。

 ズームフライ5ではSR-02がズームXを囲っていましたが、今作は上下に分かれた配置となりました。

 さらに嬉しいのが、ズームXはリサイクル品ではなくなったことで、今作ではしっかりと弾みます。

 再度スーパートレーナーとして呼べるようなスペックとなり、値上げもされず、従来のズームフライが好きだった方にとっては嬉しいアップデートになったと思います。

実走・性能レビュー

サイズ感・履き心地

ズームフライ6 サイズ感

 サイズ感は大きくは外れていませんが、レーシングモデルと考えれば少し大きく感じました

 普段よりも0.5cm下げましたが、それでも痛くなる部分はありませんでした。

 アッパーは柔らかなメッシュ素材で、S4+ YOGIRI(Asics)と同じく快適性重視です。

 アッパーがアトムニットであれば初代モデルよりも軽くなった可能性もありますが、トレーニングで使うならこちらのほうが嬉しいです。

 重量は前作よりは明らかに軽くはなっていることが分かるものの、軽すぎる訳ではありません。

 数値上でもマジックスピード4(Asics)などの他社のスーパートレーナーと同じくらいで、ズームフライ5が重かったと考えたほうが良いかもしれません。

安定感はそこまで悪くない

ズームフライ6 アルファフライ3よりも安定

 アルファフライ3はかかとから接地するとグラグラで不安定ですが、同時に履いてみると安定感の違いは明らかです。

 ソール下側のSR-02層がしっかりと機能し、プレートも支え台のように感じられ、ブレが抑えられていることが分かります。

 決して安定感が高いシューズではないですが、エリートモデルよりは明らかに安定しており、低速ペースでも全く使えない訳ではなさそうです。

 ズームフライ5ほどジョギング向きではないですが、キロ5前後のペースなら全然使ってしまって良いと感じました。

反発強いのに走りやすさ◯

ズームフライ6 パフォーマンス

 反発力はアルファフライ、ヴェイパーフライ程ではないものの強く感じます。ペガサス、ペガサスプラスよりは反発があり、かなり楽に走ることができました。

 ズームXは上位モデルと全く同じかどうかは分かりませんが、ペガサスプラス・ペガサスターボNNのズームXよりも弾みます。

 キロ4は余裕を持って走れるので、サブ3も普通に達成可能だと思います。何ならキロ3ペースのインターバルで使っても良いくらいに感じました。

ズームフライ6 アウトソール

 カーボンプレートの存在は感じますが、そこまで強制される感覚がないため走りやすいです。

 手で曲げられるくらいの柔軟性はあるので、上位モデルと同じ硬いプレートではなさそうです。

 プレートの推進力はしっかり感じられつつもクセがなく快適で、多くの方が扱いやすいと感じると思います。

 ペースに関わらずに走りやすく、反発力は爆発的な強さではなくダメージが残りづらいので、上級者にとってもトレーニングで使いやすいと思います。

マジックスピード4との違い

 私が最も競合モデルと感じるマジックスピード4との違いを解説します。

ズームフライ6 マジックスピード4
Zoom Fly 6 Magic Speed 4
¥18,700 定価(税込) ¥18,700
247g 重量(27.0cm) 245g
42mm 厚さ 43.5mm
8mm ドロップ 8mm
ZoomX + SR-02 + Carbon Plate ミッドソール FF Blast Plus + FF Turbo + Carbon Plate

商品画像の引用元:(左)nike.com (右)asics.com

 どちらも最速モデルに安定感をプラスし、幅広いレベルのランナーを対象にした性能となっています。

 厚さも重量もほぼ同じで、カーボンプレートが内蔵されていることも同じです。

 一番感じた違いはロッカーの強さで、マジックスピード4の方が転がるためペースが落ちても楽に走れます。

 ただし私は高速ペースでは強すぎるロッカーは不要に感じるので、ズームフライ6の方が使いやすいと感じました

 アシックスと比較するとナイキは割高なことが多いですが、今回は予想に反して値上げがなく同価格なので、価格面でズームフライ6が選択肢から外れることはなくなりました。

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どんなランナーにおすすめ?

 ズームフライ6は以下のようなランナーにおすすめできるシューズです。

こんなランナーにおすすめ
  • ズームフライの軽量化を待ち望んでいた
  • 2万円以内でスーパートレーナーを入手したい
  • トレーニングでは最速モデルを多用したくない
  • ヴェイパー/アルファフライは扱えるか不安

 逆に、以下のようなランナーには合わない可能性があります。

こんなランナーには不向き
  • 200g前後の超軽量シューズを想像している
  • 前作同様にジョギングでも多用したい