【Adidas】アディゼロジャパン9 レビュー│超軽量の薄底スーパーシューズ
アディゼロジャパン9は超軽量でスピードトレーニングに適したシューズです。
かつてはデイリートレーナーとして人気のモデルでしたが、今作ではスーパーシューズ(トレーナー)と呼べるようなスペックとなりました。
本記事ではアディゼロジャパン9をレビューするとともに、その特徴・使い所について解説します。
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目次
アディゼロジャパン9 基本情報
- 発売日:2025/1/2
- 定価(税込):¥17,600
- 重量:177g(27.0cm), 144g(24.0cm)
- 厚さ:27mm
- ドロップ:7mm
- ミッドソール:Lightstrike Pro + Nylon Shank
- カテゴリー:スピード
- 主な用途:3km〜ハーフマラソン、インターバル、LT走、スプリント、部活、ウォームアップ
- スーパーシューズに進化
- 超軽量
- 反発力が向上
- トラックとの相性も良い
- 耐久性は高くない
アディゼロジャパン9の特徴
スーパーシューズに進化
一般的にスーパーシューズといえば、軽量で反発力・クッションに優れたスーパーフォームをミッドソールの大部分に使用したシューズを指します。
アディダスの場合、アディオスプロ4、タクミセン10などに使用されているライトストライクプロ(Lightstrike Pro)がスーパーフォームにあたります。
これまでのアディゼロジャパンシリーズのミッドソールには、ブースト、ライトストライク、ライトストライク2.0が大部分に使用されていました。
アディゼロジャパン6〜8にはライトストライクプロが一部に使用されてはいましたが、あくまで反発力を補助する役割でした。
それが9代目の今作ではミッドソール全域に使用され、薄底では珍しいスーパーシューズと呼べるスペックになりました。
これにより弾むような推進力が得られるようになり、スピード練習やレースで使いやすい性能になったといえます。
圧倒的な軽さ
アディゼロジャパン9の重量は、代表サイズの27.0cmで177gです。イメージのために、以下に重量の比較表を作成しました。
重量(27.0cm) | 厚さ | |
---|---|---|
Japan 9 | 177g | 27mm |
Takumi Sen 10 | 198g | 33mm |
Adios Pro 4 | 200g | 39mm |
Evo SL | 224g | 38.5mm |
Japan 8 | 207g | 28mm |
Tarther RP 3 | 190g | 27mm |
ジャパン9よりも厚底のアディオスプロ4、タクミセン10より軽いことはもちろんのこと、同じ薄底シューズのターサーRP3(Asics)と比べても軽量です。
ランニングシューズ全体でみてもアディゼロジャパン9よりも軽いシューズはほとんどなく、最軽量の部類になります。
ここまで軽くなった理由は全域がライトストライクプロになったことが大きいですが、アッパーの軽量も影響していると思います。
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実走レビュー
サイズ感・履き心地
サイズ感は通常で、アディオスプロ4・SL2と同じサイズを選択しました。スピードモデルではありますが、圧迫感はありませんでした。
アッパーはアディオスプロ4と同じライトロックアッパーを採用しており、非常に薄く伸縮性があるので自然にフィットする感覚があります。
見た目や触った感覚からも軽量化されていることが分かり、これが全体の軽さにも大きく寄与していると感じました。
重量は期待通りで、とにかく軽いです。アディオスプロ4に慣れている方だとしても、かなり軽く感じると思います。
接地感は残しつつもソフトなライド感
厚さが27mmのため厚底シューズよりも接地感は当然強いですが、従来の薄底シューズのような硬さは感じません。
まずミッドソール(ライトストライクプロ)が柔らかいですが、新しいアウトソールもかなり柔らかいです。
また、内蔵されているナイロンシャンクはほとんど分からず、従来のアウトソールに配置されていたプレートによる硬い感覚もありません。
厚底シューズに慣れすぎて薄底には戻れないと思っている方でも、すぐに受け入れられると思います。
かつてのBoostフォームを使用していたジャパン3を彷彿とさせるクッションで、当時よりもさらに軽くなっていることが嬉しいです。
今までここまで軽いシューズはカチカチの接地感が普通でしたが、程良く反発・クッションが感じられるのが新しいと思いました。
シューズの反発力に頼らずに素早く脚を回しつつ、脚への負担を抑えることができるのは、薄底スーパーシューズならではのメリットです。
基本的にはトラックで使いたい
ミッドソールには「27mm」の印字
今作のメリットでもデメリットでもありますが、従来よりも大きくスピード寄りの性能となっています。
メリットはさらにスピードが出しやすくなった点で、3分ペースはもちろんのこと、2分40秒ペースでも使えるくらいに感じます。
デメリットは耐久性で、全域がライトストライクプロになったこと、またアウトソールが柔らかく使用量が少ないことが懸念点です。かかと接地では速攻で摩耗してしまうと思います。
スペック的には坂ダッシュなど冬季練習で多用したいところですが、耐久性を考えると基本的にトラックでのスピード練習で使いたいと思いました。
アディゼロジャパン8との違い
旧モデルのアディゼロジャパン8との違いを整理しました。
Adizero Japan 9 | Adizero Japan 8 | |
---|---|---|
¥17,600 | 定価(税込) | ¥16,500 |
177g | 重量(27.0cm) | 207g |
27mm | 厚さ | 28mm |
7mm | ドロップ | 8mm |
Lightstrike Pro + Nylon Shank | ミッドソール | Lightstrike Pro + Lightstrike 2.0 |
商品画像の引用元:shop.adidas.jp
- 約30g軽量化
- ライトロックアッパーを採用
- ライトストライクプロを全域に採用
- LightTraxionアウトソールを採用
軽量化・反発力の向上により、ジャパン8よりも格段にスピードが出しやすくなりました。
ただし、耐久性の観点からデイリートレーナーとしては使いづらくなったと思います。
アディゼロEVO SL、タクミセン10のようなスーパートレーナーとして考えたほうが良いと思います。
ジョギングでも使いたいと考えている方は、ジャパン8、またはアディゼロSL2の方が適しています(私はSL2が用途が広くて特におすすめしています!)。
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どんなランナーにおすすめ?
アディゼロジャパン9は以下のようなランナーにおすすめできるシューズです。
- 薄底のスーパーシューズを探していた
- 軽さを求めつつ、クッションも少しあると嬉しい
- トラックでスパイクの代わりとなるシューズがほしい
- スピード用に1足持っておきたい
逆に、以下のようなランナーには合わない可能性があります。
- ロードで走ることが多い
- かかと部分が優先的に摩耗する
- ジョギングでも使用したい