【Mizuno】ネオビスタ2 レビュー│圧倒的なクッションとバウンス感

ミズノネオビスタ2(以下ネオビスタ2)は、44.5mmの超厚底ソールを備えたトレーニングモデルです。
レーシングモデルのリベリオンシリーズよりも厚く、その使い所が気になっている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、ネオビスタ2のライド感・性能について、リベリオンシリーズ・初代モデルと比較しながらレビューします。
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目次
ミズノネオビスタ2 基本情報
- 発売日:2025/6/20
- 定価(税込):¥22,000
- 重量:265g(27.0cm), 225g(24.5cm)
- 厚さ:44.5mm
- ドロップ:8mm
- ミッドソール:Mizuno Energy NXT (超臨界発泡) + Mizuno Energy NXT (通常版) + Nylon Plate
- カテゴリー:トレーニング
- 主な用途:ロング走、LT走、ジョギング、リカバリー、ロードレース・マラソン(サブ3~サブ4)
- 反発力がさらに強化
- 圧倒的なクッション
- かかと周りの補強が強化
- アッパーが硬めで広い
- そこまで軽くはない
ネオビスタ2の特徴
ミズノのランニングシューズには、レーシングモデルの「リベリオンシリーズ」と、トレーニングモデルの「ネオシリーズ」があります。
ネオビスタはネオシリーズの最上位に位置しており、最もソールが厚く、また唯一プレート(グラスファイバー強化ナイロン)を内蔵しています。
一番の特徴はその厚さで、前作と同様に44.5mmの超厚底ソールを備えています。
超厚底ソールによりトレーニングの疲労を抑えることができ、また高い反発力により幅広いペースで使用できることがメリットです。

ミッドソールにはミズノエナジーNXTが採用されていますが、今作ではプレートの上下で違う配合のものが使用されています。
まず下層には、あえて初代モデルと同じミズノエナジーNXTを使用しています。柔らかい素材ですが、安定性の向上を目的としています。
上層が新素材で、超臨界発泡技術により成形したミズノエナジーNXTを使用しています。
(紛らわしいので「ミズノエナジーNXT Plus」とか別の名称にしてほしい。。。)
超臨界発泡技術はミズノ独自のものではなくブルックス・HOKAなども一部のシューズに採用しており、難しいことは置いといて軽量で弾力感が増すようなイメージです。

また、ソールには独自技術である「スムーズスピードアシスト」を搭載しています。
ソール形状の工夫で自然なミッド〜フォアフットを促す技術ですが、傾斜は緩く設定され、また写真の通り若干かかとが浮いている程度です。
実走レビュー
サイズ感・履き心地

サイズ感は大きいです。公式サイトでもハーフ〜ワンサイズダウンが推奨されていますが、0.5cm下げて気持ち大きいくらいでした。
かかと回りは問題なかったものの、つま先回りが結構広いため、スピードを出すなら靴ひもをきつめに締める必要があります。
ただし、そうすると写真のように硬めのアッパー(シュータン部分)が折れるような形となり、フィット感はそこまででした(走行中は気にならない程度)。
初代モデルに似ているアッパーですが、厚めで少し硬くなっているので、軽量なメッシュアッパーでも良かったのかな、とは思いました。
極厚ソールがとにかく弾む
左右にスライド可能です。
柔らかいミズノエナジーNXTが40mm以上使用されているため、とにかく圧縮量が大きいです。
さらに、後ろから見ると分かるようにソールが逆V字形状のようになっており、接地時に大きく変形します(写真2枚目)。
ノヴァブラスト5(Asics)のトランポリン効果をさらに強化したようなイメージで、弾む感覚が好きな方に合うと思います。
ナイロンプレートは柔らかいためか存在感は薄いですが、思っていたよりは接地からの反発が早かったので機能はしていそうです。
下位モデルのネオゼン(厚さ40mm)と比較しても、ネオビスタ2の方が厚いにも関わらずプレートの効果なのか安定して走りやすく感じます。
どちらかといえば上位モデルのリベリオンプロLOWに近いですが、ネオビスタ2の方が変形によって接地面積が広くなるため、反発力は劣るものの安定はしているように感じました。
反発力はそこそこあるもののクッションの方が印象に残っているので、そういった意味でトレーニングで使いやすいと思いました。
中速ペースでの使用がおすすめ

スーパートレーナーとして用途の幅広さが売りで、その通りではありますが、中速ペースが最も適していると思います。
具体的にはマラソンペース前後、速くてハーフのペースまでが使いやすいペース域だと感じます。
これくらいのギリギリ辛くないペースであれば、バウンス感の楽しさも合わさり、軽快に楽に走ることができました。
ただし、高速ペースで走るには少し重いです。ソールの厚さ・広さを考えれば軽量ではあるものの、265g(27.0cm)という数値は0.5cm下げることを考慮しても軽くはないです。
高速ペースも走れないことはないですが、リベリオンシリーズがある以上あえて選ぶ理由は少ないです。
スーパートレーナーを名乗るなら、せめて上層にミズノエナジーXPを使って欲しかったです。
逆に、ジョギング用としてなら全然使えるとは思いますが、このペースでは安定性(グニグニ感)が気になってきます。
接地感がほとんどないため、別のシューズを履いた際に噛み合わない感覚になりそうな不安があり、個人的にはジョギングで頻繁には使いたくないです。
それなら安くてシンプルなネオコスモでも良いし、スーパートレーナーが良いならアシックスのスーパーブラストの方が安定していて合っていると思いました。
初代モデルとの違い
初代モデル(ネオビスタ1)とのスペックの違いを解説します。
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Neo Vista 2 | Neo Vista 1 | |
¥22,000 | 定価 (税込) |
¥22,000 |
265g | 重量 (27.0cm) |
265g |
44.5mm | 厚さ | 44.5mm |
8mm | ドロップ | 8mm |
Mizuno Energy NXT (超臨界発泡) + Mizuno Energy NXT (通常版) + Nylon Plate | ミッド ソール |
Mizuno Energy NXT (通常版) + Nylon Plate |
商品画像の引用元:jpn.mizuno.com
スペック(数値)上は大きな変更はありません。履いた感覚でも、劇的な変化はないように思いました。
大きな違いとしては上層に超臨界発泡技術を用いたミズノエナジーNXTを採用したことで、クッション・反発力が高まっています。

また、上層の方が柔らかいため、安定性の低下を防ぐためにアウトソールのくり抜きは小さく2つに分かれました。
とはいっても圧縮する感覚は非常に大きく、プラスマイナス0で変わらないイメージでした。
全体的にアップデートされてはいるものの、性能・コンセプトは大きく変わらないため、費用を抑えたいなら初代モデルを選んで良いと思います。
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どんなランナーにおすすめ?
は以下のようなランナーにおすすめできるシューズです。
- 脚へのダメージを抑えつつ距離を積みたい
- ロング走用に1足欲しい
- ネオゼン・ノヴァブラストのような跳ねる感覚が好み
逆に、以下のようなランナーには合わない可能性があります。
- 接地感を意識したい
- スピード練習(高強度)で多用したい