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【Mizuno】ネオビスタ レビュー│ロング走に適した超厚底シューズ

ミズノネオビスタ レビュー

 ミズノから超厚底シューズであるMizuno NEO Vista(以下、ネオビスタ)が2024年6月14日に発売されました。

 ミズノで初めて厚さが40mmを超えたシューズで、使いどころや性能が気になっている方は多いのではないでしょうか。

 そこで本記事では、ネオビスタの特徴を解説するとともに、実際の使用感をレビューします。

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メーカー別
レベル別
用途別

ミズノネオビスタの基本情報

  • 発売日:2024/6/14
  • 定価(税込):¥22,000
  • 重量:265g(27.0cm), 220g(24.5cm)
  • 厚さ:44.5mm
  • ドロップ:8mm
  • ミッドソール:Mizuno Energy NXT + Nylon Plate
  • カテゴリー:トレーニング
  • 主な用途:ロング走、ジョギング、テンポ走、アップ用
メリット
  • 超厚底ソールを活かしたクッション
  • 脚へのダメージが少ない
  • ジョギング用として考えれば高反発
デメリット
  • 安定性は高くない
  • スピード用として考えると物足りない

ミズノネオビスタの特徴

超厚底ソールにSSAを搭載

ミズノネオビスタ スムーススピードアシスト

 ネオビスタは厚さ44.5mmの超厚底ソールに、ミズノの独自技術であるスムーススピードアシスト(SSA)が搭載されています。

 SSAはレーシングモデルにも採用されており、かかとをカットした特殊なソール形状によりフォアフット走法を促します。

 これによりランニングエコノミーが高まるとともに、脚への負担が軽減されることがメリットとされています。

 ネオビスタはレーシングモデルと比較すると後足部のカット量が少なく、これが世界陸連が定める測定位置(後端から12%)において、厚さが40mmを超えている理由にもなります。

 最速モデルのウエーブリベリオンプロ2も超厚底ソールを備えていますが、カット量が多いため後足部の厚さは38mmです。

 ただし、中足部の最も厚い部分の厚さは66.5mmとなっています。

 さらに、接地時のソールの角度が比較的緩めに設定されているため、レーシングモデルと比べるとフォアフットが強制される感覚は弱いです。

 ネオビスタのSSAによる効果は時速12km(キロ5)と緩めのペースで確認されていることからも、そこまでアグレッシブなソール形状ではないことが想像できると思います。

 フォアフットが促されるというよりも、極端なかかと接地を防止していると考えるのが良いかなと思います。

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新素材のミズノエナジーNXTを採用

 ネオビスタのミッドソールには、新素材のミズノエナジーNXTが使用されています。

 スタンダードな素材であるEVAをベースとしているため反発力は高くないものの、クッション性には優れています。

 他のミズノエナジーと反発力・クッションを比べると、以下のような立ち位置になります。

ミズノエナジーNXTの特性

ミズノエナジーNXTの特性イメージ

 ネオビスタは厚底なのに脚への負担を軽減することがコンセプトなので、あえて反発力を落としていると考えられます。

 ミズノエナジーNXTは代表モデルのウエーブライダー28にも採用される予定で、今後もクッションをプラスしたい場面での採用が増えてくると思われます。

▼ミズノのランニングシューズ一覧

性能・使い所レビュー

サイズ感・履き心地

ミズノネオビスタ アッパー

 サイズ感は通常でしたが、履き口がやや狭いです。

 ウエーブデュエルNEOと同じブーティ構造で、履く前は抵抗感がありましたが履いてしまえば窮屈感は感じられません

 走っている間はアッパーにはほとんど気が向かず、むしろフィット感が良いようにも感じられました。

クッション寄りだが推進力もそこそこ

ミズノネオビスタ Mizuno Energy NXT

ミズノエナジーNXT

 ミッドソールのミズノエナジーNXTは反発よりもクッション寄りで、他社製品では1080v13(New Balance)に使用されているフォーム材(Fresh Foam X)に似ています。

 クリフトン9(HOKA)よりは反発があるものの、ノヴァブラスト4(Asics)のFF Blast Plusよりは反発力は低いように感じます。

 ただし、超厚底のソールにプレートを内蔵しているだけあって、走ってみると体感よりは速いペースになっていました。

 ウエーブライダー、ペガサス(Nike)といったスタンダードなシューズよりは全然進みます。

 プレートの存在感は強すぎずミッドソールに馴染んでおり、後足部のカットも気にならないため、遅めのペースでも問題ありませんでした

使うならロング走が最適

ミズノネオビスタ パフォーマンス

 ミズノ公式ではジョギング・スピード練習まで幅広い用途が記載されていますが、私はロング走が最適だと感じました

 推進力はそこそこあるためジョギング用としては高反発ですが、高強度のトレーニングには少し物足りません。

 さらに接地感がふかふかなためピッチを上げることが難しく、使うならキロ4を切るくらいまで、3分半ペースでは使いづらいかなと思います。

 超厚底ソールによる圧倒的なバウンス感を求めるなら、アシックスのスーパーブラストの方がおすすめです。

 マラソンペースまでのロング走ならネオビスタでも十分対応でき、脚への負担を軽減するコンセプトにもマッチしていると思います。

上級者の数少ない選択肢

 正直なところ、中長距離の上級者がジョギングやロング走でミズノのシューズを履いている場面を見かけることは少ないです。

 これはミズノのシューズが合わないというよりは、ラインナップに上級者に適したデイリートレーナーがなかっただけであると感じます。

 ミズノのデイリートレーナーといえば代表モデルのウエーブライダーが挙げられますが、ドロップはずっと変わらず12mmのままです。

 高ドロップなのでヒールストライクのランナーに適しており、軽くもないため上級者が積極的に選ぶ理由にはなりません。

 ネオビスタは標準的な8mmドロップを備え、重すぎずクッション性に優れており、ようやく中〜上級者にも適したデイリートレーナーが発売された印象です。

 ミズノのシューズを履いてみたいけど丁度良い選択肢がないと感じていた方にとっては、ネオビスタが良い候補になるかもしれません。

 ただし、超厚底の特殊なシューズで2万円を超えているので、ネオビスタの薄底版として厚さが40mmを下回り、16,000円〜18,000円くらいのシューズがあっても良いなと思いました。

どんなランナーにおすすめ?

 ミズノネオビスタは以下のようなランナーにおすすめできるシューズです。

こんなランナーにおすすめ
  • 疲労を溜めずにトレーニングを継続したい
  • マラソンペースまで対応できるシューズが欲しい
  • ウエーブライダーほどのサポートは不要

 逆に、以下のようなランナーには合わない可能性があります。

こんなランナーには不向き
  • 主にスピード練習で使いたい
  • ふかふかな接地感が苦手