【Puma】ディヴィエイトニトロエリート4 レビュー│高密度エネルギーの塊
プーマのディヴィエイトニトロエリート4は、ファストアール(Fast-R)と並ぶマラソン最速モデルです。
前作(エリート3)から大幅に軽量化されつつも推進力を感じづらくなったという声もあり、その性能が気になっている方は多いと思います。
本記事ではディヴィエイトニトロエリート4の特徴・使用感について、エリート3・下位モデルのディヴィエイトニトロ4などと比較しながらレビューします。
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目次
ディヴィエイトニトロエリート4 基本情報
- 発売日:2026/2/12
- 定価(税込):¥29,700
- 重量:170g(27.0cm), 155g(25.5cm)
- 厚さ:40mm
- ドロップ:8mm
- ミッドソール:Nitro Foam Elite + Carbon Plate
- カテゴリー:レーシング
- 主な用途:ロードレース・マラソン(サブ2.5~サブ3.5)、インターバル、LT走、ロング走
- 30gの軽量化
- スピード特化の性能
- レスポンスが速い
- アッパーが狭すぎず快適
- レーシングモデルとしては硬め
- 低速ペースでは推進力を感じづらい
ディヴィエイトニトロエリート4の特徴・スペック
ソール構成・クッション
プーマのマラソン最速モデルには、ディヴィエイトニトロエリート・ファストアール(Fast-R)の2シリーズがあります。
ファストアールの方がアグレッシブでパワーがありますが、ディヴィエイトニトロエリートはシンプルで扱いやすく、比較的幅広いランナーに適しています。
4代目もミッドソールの構成は変わっておらず、ニトロフォームエリートにカーボンプレート(PWRPLATE)を内蔵しています。
ニトロフォームエリートの硬度は、5回平均値が37.2HA(常温環境)、37.6HA(低温環境)でした。
常温環境では平均値を上回る硬度ですが、温度影響が小さいため低温環境では平均値と同等になりました。
スーパーフォームとしては硬めの設定で、比較的硬めのメタスピードエッジパリ(Asics)のFF Turbo Plus(34.8HA)よりも高い値でした。
ソールの厚さは公表値が40mmで、25.5cmサイズでは実測36.1mmでした。
ディヴィエイトニトロ4も同じでしたが、公表値は余裕を持って下回っていました。
厚底ソールであることには変わりないですが、40mmギリギリを攻めたシューズと比較すれば若干低く感じられます。
【参考値】反発力・曲げ剛性
反発力の簡易的な指標として鉄球を1mの高さから自由落下させ、反発時の高さを測定しました。
最速レーシングモデルのデータは多くありませんが、測定史上最高の62cmと圧倒的な反発力を示しました。
フォーム硬度は高めではあるものの復元時の弾力感が凄まじく、柔らかいスーパーフォームよりも素早く反発力が返ってきます。
次に曲げ剛性の簡易的な試験として、前足部を固定した状態から15度曲げるために必要なモーメントを測定しました。
カーボンプレートが内蔵されているため当然ですが、結果は3.86Nmと高い値を示しました。
前作のデータはないものの明らかに曲げ剛性は増しており、より高速ペースをターゲットにした設計になったといえます。
重量
重量は代表サイズが170g(27.0cm)で、実測値(左右平均)は155g(25.5cm)でした。
前作から約30g軽量化されましたが、これが今作の一番のアップデートといえます。
規格外に軽いシューズを除けば170g前後が最軽量のゾーンで、ファストアール3、メタスピード東京(Asics)、ヴェイパーフライ4(Nike)などに並びました。
ディヴィエイトニトロエリート4はピッチでスピードを上げるタイプなので、軽量化の恩恵を大きく受けやすいと思われます。
サイズ感(内寸・外寸)
25.5mmサイズにおける内寸(全長・前足部高さ・前足部幅・後足部幅)の測定結果は以下のようになりました。
数値上はやや小さく見えますが、アッパーが薄いためかそこそこ広く感じられます。
レーシングモデルとしては広くて履きやすく、前足部はゆとりがあり締め付け感はありません。
普段のサイズで問題ないですが、迷ったら小さい方を選ぶくらいで良いと思います。
外寸(アウトソールの幅)の測定結果は以下のようになりました。
レーシングモデルのため、前足部が99.5mm、後足部が76.1mmと接地面積は狭いです。
前作よりもスリムになった印象で、フォーム量が削減されたことが大幅な軽量化につながっていると思われます。
かかと周りはふにゃふにゃで、後足部外側のラバーが廃止されているため、かかと接地はほとんど考慮されていないといえます。
実走レビュー
高密度のエネルギーが詰め込まれている
ニトロフォームエリートは高密度のエネルギーが詰まったようなイメージで、バネ定数が高く圧縮するほど反発力が一気に強くなります。
ハードな弾力感のためレーシングモデルの中でもレスポンスが速く、ロッカー形状やプレートの傾斜も強いため、足を回しやすくかなりスピードに寄った性能です。
スピード性能は軽く200mを流すくらいでも分かるくらいで、30秒のイメージで走っていても28秒後半が出ているような感覚です。
ディヴィエイトニトロ4も準エリートモデルとしてはアグレッシブでしたが、同時に履いてみるとマイルドに感じられるほど推進力が異なりました。
(手前)ディヴィエイトニトロエリート4 (奥)ディヴィエイトニトロ4
前作(エリート3)よりも推進力が感じづらいという声もありますが、曲げ剛性が高くなったことも合わせて高速ペース時の爆発力は増していると感じます。
ただしフォームとプレート硬度の影響で、出力の最大値に到達するまでの難易度が上がったように思いました。
フォームはプレートが下側に位置している前〜中足部の方が圧縮しやすく、後足部は比較すればフラットでそこまで反応しない印象になります。
またソールの剛性が高いため、後足部から接地するとロッカーが開始するポイントでカクっと不連続な動作になり、積極的に前に押される感覚が薄れます。
ただし、ファストアール3のように前〜中足部接地専用みたいなことはなく、後足部からでも性能は活かしづらいものの走りにくさはそこまでありません。
性能を最大限に活かすならテンポ良く走れる範囲内がおすすめですが、クセはほとんどないので操作性の心配はそこまでしなくて良いと思います。
高速レース(ハーフ以下)の大本命
レーシングモデルとしてはフォームの硬度が高いため、フルマラソンを想定するとクッション不足を感じるかもしれません。
体重が軽い方ならこれくらいのクッションの方が良いこともありますが、プレートの剛性が高い点では相性が悪いです。
このため、レスポンスと曲げ剛性の高さを活かすためにも、ハーフマラソン以下の高速レースで大本命になるようなシューズだと思いました。
タクミセン11(Adidas)・ストリークフライ2(Nike)といったスピード系のシューズに近く、これよりは厚く弾力感をプラスしたようなイメージです。
これらのシューズよりはクッションが高く、またスピードの切り替えやすさもあるためスパート時の優位性もあります。
スピードの上限でいえばファストアール3よりも高く、スパイクに近いレベルに感じられます。
中距離系のトレーニングあたりまでなら全然対応可能なので、こういったスピード用途のために持っておくのも良いと思いました。
ディヴィエイトニトロ4との違い
改めて、下位モデルにあたるディヴィエイトニトロ4との違いを解説します。
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|---|---|---|
| Deviate Elite 4 | Deviate 4 | |
| ¥29,700 | 定価 (税込) |
¥22,000 |
| 170g | 重量 (27.0cm) |
250g |
| 40mm | 厚さ | 38mm |
| 8mm | ドロップ | 8mm |
| Nitro Foam Elite | ミッド ソール |
Nitro Foam + Carbon Blend Plate |
ディヴィエイトニトロ4はミッドソールがニトロフォームエリートではなく、2種類の硬度のニトロフォームを組み合わせています。
上側のニトロフォームはエリート4よりも柔らかく、反発力を残しつつもクッションをプラスしたような質感です。
下側はエリート4よりも硬めのフォームで、こちらは安定感を高めるために配置しています。
プレートはカーボン複合素材とはされていますが、そこそこ硬めで推進力は強いです。
エリート4と比べると脚に優しい印象になってしまいますが、最速モデルの次に位置する2番目のシューズとしてはアグレッシブに感じられます。
サブ3.5レベルは十分達成可能な性能なので、ある程度の性能を求めつつもエリート4の剛性が不安な場合はぴったりなシューズになると思います。
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どんなランナーにおすすめ?
ディヴィエイトニトロエリート4は以下のようなランナーにおすすめできるシューズです。
- 高速レースのためにスピードに特化した性能を求めている
- レスポンスの速さ(+反発力)でペースを上げたい
- 高強度のトレーニングでも使いたい
- レーシングモデルの中で軽いほうが良い
逆に、以下のようなランナーには合わない可能性があります。
- 強力なクッションを求めている
- 前作と同等の柔軟性を想像している


