【HOKA】クリフトンプロ レビュー│命名するならボンダイプラス
HOKAのクリフトンプロは、通常のクリフトンをパフォーマンス重視に設計した新モデルです。
プロという名前が付与されたもののプレートは非搭載で、実際の性能・使いどころが気になっている方は多いと思います。
本記事ではクリフトンプロの特徴・使用感について、クリフトン11・10やボンダイ9と比較しながらレビューします。
クリフトン11はレディースを購入予定のため、厚さ・重量などといった数値はメンズのクリフトン10と比較します(ソールは共通です)。
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目次
クリフトンプロ 基本情報
- 発売日:2026/7/10
- 定価(税込):¥22,000
- 重量:275g(27.0cm), 246g(25.5cm)
- 厚さ:42mm(M), 38mm(W)
- ドロップ:8mm
- ミッドソール:SCF EVA
- カテゴリー:クッション
- 主な用途:ジョギング、ロング走、テンポ走、ロードレース・マラソン(サブ4〜完走)
- クリフトンにバウンス感が追加
- マックスクッション級の厚さ
- ロッカーによるスムーズなライド感
- リカバリーからテンポ走まで対応
- 名前から想像するようなレーシング性能ではない
- クリフトン11よりも重い(クリフトン10とほぼ同じ)
クリフトンプロの特徴・スペック
ソール構成・クッション
クリフトンプロのソールには、ProGlide+(プログライドプラス)という新たな技術が搭載されています。
これはミッドソールに超臨界発泡EVA(SCF EVA)を搭載し、かつアグレッシブなロッカー形状の組み合わせたソールを指します。
通常のクリフトンは圧縮成形EVA(CMEVA)なので、フォーム自体が別物になっています。
SCF EVAの硬度(5回平均値)は32.3HAでした。
平均値を下回る硬度で、CMEVAを使用したクリフトン10(37.3HA)よりも明らかに柔らかいです。
同じSCF EVAの中ではマッハ7(36.0HA)より明確に柔らかく、ボンダイ9(33.0HA)に近い質感でした。
ソールの厚さは公表値が42mmで、実測値もほぼ同じ42.1mmでした。
公表値はクリフトン10と同じ42mmですが、実測値ではクリフトンプロの方が3mmほど厚い結果です(クリフトン10は38.9mm)。
さらに実測ではボンダイ9(41.1mm)も1mm上回っており、硬度と合わせて考えるとマックスクッションシューズといっても良いくらいのスペックです。
【参考値】反発力・曲げ剛性
反発力の簡易的な指標として鉄球を1mの高さから自由落下させ、反発時の高さを測定しました。
※落下地点の表面性に大きく左右されるため、実際に感じられる反発力とは必ずしも一致しません。
結果はインソールありで41.5cm、インソールなしで49.5cmでした。
インソールなしの数値は49.5cmと大きく跳ねており、クリフトン10(40.5cm)を大きく上回りました。
同じSCF EVAでもボンダイ9(42.5cm)も大きく上回り、反発重視の別の配合であることは明らかです。
一方でインソールはスポンジ系の柔らかな素材を採用しており、インソールありではボンダイ9(41.5cm)と同値まで下がりました。
通常のクリフトンはEVA系の弾力感のあるインソールなので、あえてスポンジ系に変更したのは少し疑問が残ります。
次に曲げ剛性の簡易的な試験として、前足部を固定した状態から15度曲げるために必要なモーメントを測定しました。
結果は2.84Nmでした。プレートは非搭載ですが、40mmを超える厚みがあるため全体平均より高めの数値です。
前足部が曲がりにくい分、ロッカーの転がりが感じられやすい構造といえます。
重量
重量は代表サイズが約275g(27.0cm)で、実測値(左右平均)は246g(25.5cm)でした。
公式サイトではクリフトン10よりも重い数値が記載されていますが、実測値では手元のクリフトン10(245g)とほぼ同じ結果でした。
ただし、クリフトン11では10gほど軽量化されているため、クリフトン11よりは少し重いことになります。
それでも実測42mmの厚さを考えれば、むしろ軽い部類といえます。
サイズ感(内寸・外寸)
25.5cmサイズにおける内寸(全長・前足部高さ・前足部幅・後足部幅)の測定結果は以下のようになりました。
サイズ感はぴったりでした。数値からクリフトン11・10と同じ足型だと思われます。
前足部の高さは通常版よりも2mm大きく、トーボックス周りはそこそこゆとりがありました。
かかと周りは平均値を下回っているので、厚みのあるシュータンと合わせてしっかりホールドされます。
外寸(アウトソールの幅)の測定結果は以下のようになりました。
結果は前足部が106.7mm、後足部が81.6mmでした。
厚さ42mmクラスとしては細身で、前足部はボンダイ9(112.5mm)やクリフトン10(111.3mm)を明確に下回ります。
接地幅を絞ったことで安定感は落ちますが、パフォーマンス寄りの設計が表れているといえます。
実走レビュー
命名するならボンダイプラス
左からクリフトンプロ、クリフトン10、ボンダイ9
今回はクリフトン10、ボンダイ9と履き比べながらテストしました。
クッションはボンダイ9と同等レベルに感じられ、少しだけ反発力のために詰まっているようなイメージでした。
ロッカーは3足の中で最も強く感じられ、体重移動のスムーズさでいえばクリフトンにも近いです。
ただしロッカーはもの凄くアグレッシブというほどではなく、馴染んでくると少しアシストされる程度の感覚でした。
反発力も3足で最も強く、ボンダイ9のように沈み込んでから、マッハ7のように素早く反発が返ってきます。
レスポンスはそれなりに速く、もちっと沈み込むタイミングはあるものの、そこまで気になりませんでした。
推進力はスピードを上げるほど強くなるタイプですが、重量感が気になり始めるため適正ペースはキロ4(/km)を切るあたりまでが良さそうに感じました。
このため「プロ」という名前が付いているものの、少なくともレーシングモデルではありません。何なら公表値で40mm(規定の厚さ)を超えています。
あえて命名するならボンダイプラス、またはクリフトンエッジ2で、こちらの方が実際の性能イメージに近くなると思います。
あくまでクリフトンの延長線上のデイリートレーナーで、その範囲で弾力感が追加されスピードが出しやすくなっています。
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速いマックスクッションシューズと考えると好感触
ネーミングについては他のサイトでも指摘されていますが、評価の軸をマックスクッションに置き換えると印象は大きく変わります。
速く走れるマックスクッションシューズと考えると好感触で、立ち位置としてはボメロプラス(Nike)が最も近いと思います。
グリセリンマックス2(Brooks)を軽量化し、弾力感を強めてパフォーマンス向きにしたような感覚でもありました。
用途として最も適しているのはロング走で、クッション・反発力ともに強力で楽に走れるため、ある程度負荷を上げてもダメージが残りにくいのが良いです。
リカバリー用途としてはスピードが出てしまうのがデメリットになり得ますが、楽しく走りたいことが一番なら良い選択肢になります。
クリフトン11との違い
通常版のクリフトン11との違いを解説します。
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|---|---|---|
| Clifton Pro | Clifton 11 | |
| ¥22,000 | 定価 (税込) |
¥19,800 |
| 275g | 重量 (27.0cm) |
265g |
| 42mm | 厚さ | 42mm |
| 8mm | ドロップ | 8mm |
| SCF EVA (ProGlide+) |
ミッド ソール |
CMEVA |
| 32.3HA | ソール 硬度 |
37.3HA |
商品画像の引用元:www.hoka.com
最大の違いはミッドソールで、クリフトン11がCMEVAなのに対し、クリフトンプロはSVF EVAなので弾むような感覚が強いです。
ロッカーもプロの方がアグレッシブで、SCF EVAの反発力と合わせて推進力はクリフトン11を大きく上回ります。
クリフトン11が上回るのは安定感で、大きくは沈まないためと普段履きとしても快適なクッションに感じられます。
同じシリーズでもソールの構成は異なるため、弾む感覚とロッカーで楽に走りたいならクリフトンプロ、高い安定感でリラックスして走りたいならクリフトン11という選び方が良いと思います。
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どんなランナーにおすすめ?
クリフトンプロは以下のようなランナーにおすすめできるシューズです。
- 強いクッションとロッカーで長い距離を楽に走りたい
- ボンダイ級のクッションで軽快に楽しく走りたい
- リカバリーからテンポ走まで1足でこなしたい
- 通常のクリフトンでは物足りなくなってきた
逆に、以下のようなランナーには合わない可能性があります。
- レース用の反発・推進力を期待している
- 高い安定感とフラットなソールでリラックスして走りたい


