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【Puma】ヴェロシティニトロ5 レビュー│柔らかくなった?ピュアニトロとの差別化

ヴェロシティニトロ5 レビュー

 プーマのヴェロシティニトロ5は、軽さと快適さを両立した定番のデイリートレーナーです。

 前作と外観は大きく変わっていませんが、見た目以上に性能・ライド感が変化していました

 そこで本記事ではヴェロシティニトロ5の特徴・使用感について、前作のヴェロシティ4やディヴィエイトピュアニトロとの比較も交えつつレビューします。

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ヴェロシティニトロ5 基本情報

ヴェロシティニトロ5 メインビュー
  • 発売日:2026/7/9
  • 定価(税込):¥16,500
  • 重量:240g(27.0cm), 221g(25.5cm)
  • 厚さ:35mm
  • ドロップ:8mm
  • ミッドソール:Nitro Foam
  • カテゴリー:ニュートラル
  • 主な用途:ジョギング、ロング走、ロードレース・マラソン(サブ4〜完走)
メリット
  • 柔らかくクッション性が向上
  • デイリー用としては軽量
  • 高い耐久性とグリップ力
  • 価格据え置き
デメリット
  • スピード用途は前作から後退
  • 公表値よりソールが薄い

ヴェロシティニトロ5の特徴・スペック

ソール構成・クッション

ヴェロシティニトロ5 ミッドソール

 ヴェロシティニトロはプーマの定番デイリートレーナーで、最もスタンダードで扱いやすいシューズです。

 今作もミッドソール全域にニトロフォームが採用されており、密度が低くデイリートレーナーとしては軽量性が特徴の1つにもなっています。

 ニトロフォームの硬度(5回平均値)は29.8HAでした。

ヴェロシティニトロ5 ソール硬度

     平均値を大きく下回る柔らかさで、前作よりも明らかに柔らかい質感になっています。

     プーマのシューズの中では測定史上最も柔らかく、マックスクッションシューズのマグマックスニトロ2(32.1HA)も下回りました。

     材質は前作も今作も脂肪族TPU(俗称A-TPU)ベースとされていますが、配合を変えてクッション寄りの特性にした可能性があります。

     ソールの厚さは公表値が35mmで、実測値は30.5mmでした。

    ヴェロシティニトロ5 ソール厚さ

         公表値では1mm薄くなっている(前作36mm)ものの、ドロップが10mmからスタンダードな8mmとなったため、前足部は1mm増した計算になります。

         このため全体で見ればフォーム量は大きく変わっておらず、フォーム硬度の低下がそのままクッション向上に効いてきます。

         実測値は公表値よりも4mm以上小さい結果でしたが、価格を考えればもう少しフォームがあっても良いと思います。

        【参考値】反発力・曲げ剛性

         反発力の簡易的な指標として鉄球を1mの高さから自由落下させ、反発時の高さを測定しました。

        ヴェロシティニトロ5 反発力

            ※落下地点の表面性に大きく左右されるため、実際に感じられる反発力とは必ずしも一致しません。

             結果はインソールありで45.5cm、インソールなしで54.5cmでした。

             公式サイトが「エネルギーリターン85%」と表記しているように、ニトロフォームはしっかり反発を返してくれました。

             また、公式サイトでは全く触れられていませんが、インソールがスポンジ系の材質に変更されています

             この試験は落下地点の表面性に大きく左右されるため、柔らかいインソールによるエネルギー吸収が数値差として大きく表れました。

             次に曲げ剛性の簡易的な試験として、前足部を固定した状態から15度曲げるために必要なモーメントを測定しました。

            ヴェロシティニトロ5 曲げ剛性

               結果は1.99Nmと平均を下回る柔らかさでしたが、実測30mmほどの厚さを考えれば妥当です。

               スピードモデルのピュアニトロも2.19Nmと柔らかい結果でしたが、どちらもシューズから強い推進力をもらうというよりは自然な感覚で走れます。

              重量

               重量は代表サイズが240g(27.0cm)で、実測値(左右平均)は221g(25.5cm)でした。

              ヴェロシティニトロ5 重量

                   実測ではアディゼロSL2(221g)、ノヴァブラスト6(223g)と同水準で、デイリートレーナーとしては軽量な部類です。

                   プーマ内の比較ではディヴィエイトニトロ4とほぼ同じで、ピュアニトロよりは30g重い結果でした。

                  サイズ感(内寸・外寸)

                   25.5cmサイズにおける内寸(全長・前足部高さ・前足部幅・後足部幅)の測定結果は以下のようになりました。

                  ヴェロシティニトロ5 サイズ感

                           全体的に平均値を下回っており、実際のサイズ感もやや小さく感じられました

                           デイリーモデルではあるものの、レース・トレーニングモデルのピュアニトロやニトロエリート4よりも小さいです。

                           甲周りにゆとりをもたせた「JAPAN LAST」を採用しているとのことですが、シュータンが分厚いためしっかりホールドされます。

                           アッパーがしなやかなため走っていて不快感はありませんでしたが、迷っているサイズがあるなら大きい方で良いと思います。

                           外寸(アウトソールの幅)の測定結果は以下のようになりました。

                          ヴェロシティニトロ5 アウトソール

                               結果は前足部が106.4mm、後足部が84.5mmでした。

                               プラットフォーム拡大が記載されていますが、ランニングシューズ全体で見れば平均をやや下回るくらいの接地面積です。

                               スピード仕様のピュアニトロの方がなぜか接地面積が広いですが、ヴェロシティ5は厚さ実測30mm程しかないため、そこまで安定感に配慮する必要がなかったのかもしれません。

                              実走・性能レビュー

                              見た目の変化以上にクッションが向上

                              ヴェロシティニトロ5 着用写真

                               前作のヴェロシティ4は全域ニトロフォーム化によりバウンス系のテンポアップシューズに進化し、その万能性からシリーズの人気・認知度が一気に高まったモデルでした。

                               今作もスペックがほとんど変わらないため同様の性能を想像していましたが、見た目以上にクッション寄りの性能にシフトしていました。

                               フォームの硬度が低くなったため当然ではありますが、スポンジ系インソールへの変更が最も体感に反映されています

                               これにより厚さの実測値が30.5mmとは思えないほどクッションが強く、より一般的なスタンダードなデイリートレーナーにシフトした(戻った)ように思えました。

                               反発力は試験結果ほど強力ではなく、弾力感がありぷにぷにしているものの、もっちりしているため反応は速くない感覚でした。

                               反発力が弱いとは思いませんが、ニューバランスのFuelCell(デイリー仕様)、アシックスのFF Blast Maxに近い質感です。

                               それでも軽いため速めのジョギングペースや流し程度なら難なく対応し、デイリートレーナーとしては用途が広い部類であることに変わりはありません。

                               4分ペース(/km)を切るような使い方は難しくなった印象ですが、適正な範囲内ならクッション向上が純粋にメリットとして感じられました。

                              軽量×衝撃吸収系は意外とレア

                               万能だったヴェロシティ4を知っている方からすると、今作のデイリー寄りの変更は評価が分かれると思います。

                               ただ前作はメーカーを代表するスタンダードモデルとしてはスピードに振りすぎだった感もあり、丁度良いバランスに落ち着いたと捉えることもできます。

                              ヴェロシティニトロ5 インソール

                              (手前)ヴェロシティ5のスポンジ系インソール (奥)ヴェロシティ4の滑らか系インソール

                               差別化ポイントを挙げるなら、軽量なデイリートレーナーにスポンジ系インソールが採用されることは多くなく、軽量×衝撃吸収系という組み合わせ自体がレアになっています。

                               競合にあたるノヴァブラスト6(Asics)、アディゼロSL2(Adidas)、Rebel v5(New Balance)はいずれも滑らかなEVAインソールで、クッションはありつつも反発寄りの質感です。

                               このため、同じ軽量なゾーンで衝撃吸収系の接地感が欲しいなら、ヴェロシティニトロ5がほぼ唯一の選択肢になってきます。

                               もしヴェロシティ4のライド感に近づけたいなら、インソールを滑らかな素材(恐らくEVA)のものに入れ替えるだけでもかなり近づきます。

                               ミッドソール自体が柔らかいため完全に一致する訳ではないものの、じんわり沈む感覚がなくなるので、ペースアップ時はこちらが好みのライド感でした。

                              ディヴィエイトピュアニトロとの違い

                               ディヴィエイトピュアニトロと同時に履いて比較してみたので、その違いを解説します。

                              ヴェロシティニトロ5とピュアニトロの違い
                              Velocity Nitro 5 Deviate Pure Nitro
                              ¥16,500 定価
                              (税込)
                              ¥19,800
                              221g 重量
                              (25.5cm)
                              191g
                              30.5mm 厚さ
                              (実測)
                              34.7mm
                              8mm ドロップ 8mm
                              スポンジ系
                              (ふわふわ)
                              イン
                              ソール
                              EVA系
                              (滑らか)
                              Nitro Foam ミッド
                              ソール
                              Nitro Foam
                              29.8HA ソール
                              硬度
                              33.7HA

                              商品画像の引用元:jp.puma.com

                               ディヴィエイトピュアニトロはトレーニングモデルではあるものの、デイリートレーナーとしても活躍する万能なシューズです。

                               ソールの構成はかなり似ていますが、ピュアニトロの方が実測で4mmほど厚く、硬度が少し高いため、ヴェロシティ5よりも反発力・レスポンスで上回ります。

                               一番の違いとして感じられるのはクッションで、ヴェロシティ5の方が薄いにも関わらずスポンジ系インソールの影響で柔らかい接地感が得られます

                               また、アッパーはヴェロシティ5の方がしっかりした生地で、特にシュータンが分厚いためホールド感が強いです。

                               耐久性はどちらも800kmとされていますが、アウトソールはヴェロシティ5の方が厚く、ここだけ見れば明らかに差はあります(その前にミッドソールがへたる可能性はあります)。

                              ヴェロシティニトロ5 インソール2

                              (上)元のインソール (下)ピュアニトロのインソール

                               ちなみに、ピュアニトロの滑らかなインソールをヴェロシティ5に入れて試してみましたが、折れることもなくしっかり収まりました。

                               インソールを揃えるとライド感は結構似ており、ピュアニトロの方が厚みの分だけ反発と前に押される感覚が若干強いものの、別格というほどの差ではありませんでした。

                               このため、どちらもデイリートレーナーとしては軽量で、その中ではピュアニトロの方が少しスピード仕様くらいに捉えておけば良いと思います。

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