【Adidas】アディゼロボストン10レビュー│ジャパン6との違い・使い分けは?
★2021/11/16更新:一部内容を追記・修正しました。
アディダスのアディゼロボストン10の特徴・用途などをレビューします。同時に発売されたアディゼロジャパン6との違いや使い分けについても解説します。
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全体レビュー
本記事では、商品に関する画像はADIDAS公式HPより引用しています。
アディゼロボストンはサブ4向けのシューズとして長く続いているシリーズです。
10作目となるアディゼロボストン10では、規定(40mm)ギリギリの厚さ39.8mmとなり、5本指形状のエナジーロッドも搭載され、従来のモデルから大幅なアップデートがされています。
前のモデルとはもはや別のシューズで、対象レベルもサブ4~5からサブ3.5~4に変更されています。ただし個人的にはサブ3.5レベルにしては重く、サブ4レベルに近いと思います。
シューズの構造がアディオスプロ2.0に似ているので、上級者はアディオスプロ2.0の練習用として距離走やLSDで使用するのも良いと思います。
重量は280g(27.0cm)とそこそこありますが、反発力が高いのでキロ4分20秒くらいまでなら自然と出せると思います。
アディゼロジャパン6との違い
ミッドソールの材質は同じで、どちらも上にLIGHTSTRIKE PRO、下にLIGHTSTRIKEが配置されています。
対象レベルも同じくらいで、ボストン10がサブ3.5前後、ジャパン6がサブ4前後となっています(逆だと考える方もいます)。
主な違いは厚さで、ボストン10は39.8mmとジャパン6よりも12mmほど厚いです。さらにボストン10はエナジーロッドを内蔵しているため、ジャパン6よりも反発力が高いです。
ただし、ボストン10の重量は280g(27.0cm)となっていて、ジャパン6よりも50gほど重くなっています。
このようにジャパン6の方が軽くて程良い厚さなので、足がよく回りスピードが出しやすいです。
以上より、10〜20kmくらいの距離である程度スピードを出したいならジャパン6、20km以上のロングラン・距離走で使うならボストン10がおすすめです。
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アディゼロボストン9との違い
厚さは9mm増の39.8mmと厚底となり、クッション性が大幅に増加しました。この厚さは、アディオスプロ2.0やヴェイパーフライ(NIKE)と同じくらいです。
(ボストン9の厚さは公式では21.5mmとなっていますが、インソールを含めていないと思われます。そのため、実際は28mm程あると思われます。
ミッドソールの材質は、BOOSTがLIGHTSTRIKE PRO(ライトストライクプロ)に変わりました。また、ボストン9はLIGHTSTRIKEが上側(BOOSTが下側)でしたが、ボストン10では下側になりました。
これはボストン10が厚底になったため、下側に柔らかいLIGHTSTRIKE PROだと安定性が低くなってしまうためです。
そのため、下側に安定性の高いLIGHTSTRIKEを配置し、上側に反発力とクッション性に優れたLIGHTSTRIKE PROを配置しています。
さらに、ボストン10は前足部にエナジーロッドが内蔵されていて、効率良く推進力を生みだす構造となっています。
唯一のデメリットは重量で、ボストン10は280g(27.0cm)とボストン9より40g以上重いです。そのため、今までのボストンの方が好きだった人も多いです。
ただし、ボストン9は廃盤になった訳ではなく継続して販売されています。旧カラーは値下がりしているのでお買い得です。
アディゼロアディオスプロ2.0との違い
アディオスプロ2.0はミッドソール全面にLIGHTSTRIKE PROを使用していますが、ボストン10はLIGHTSTRIKE PROとLIGHTSTRIKEの組み合わせとなっています。
(ボストン10がLIGHTSTRIKEを下側に配置しているのは安定性と耐久性を高めるためです。)
また、どちらも5本指形状のエナジーロッドを内蔵していますが、アディオスプロ2.0はカーボン製、ボストン10がグラスファイバー製となっています。
グラスファイバーはカーボンよりも重いですが、変形しやすいため安定性とのバランスが取りやすいです。
アッパーはどちらも最軽量のセラーメッシュ2.0を採用していますが、ボストン10はフィット感を高めるために少し補強がされています。
これらの違いにより、重量はアディオスプロ2.0のほうが70gも軽いです。ただし、アディオスプロ2.0は全面LIGHTSTRIKE PROなので、エナジーロッドがない後足部の安定性は低いです。
このため、アディオスプロ2.0はヒールストライク走法のランナーにはおすすめできません。
このように、安定性・耐久性・値段はボストン10の方が優れていますが、軽量性・反発力はアディオスプロ2.0のほうが優れています。耐久性を考えて履き分けるのが良いと思います。
ズームフライ3との違い
ボストン10とズームフライ3(NIKE)はどちらも上位モデルが存在し(アディオスプロ2.0/ヴェイパーフライ)、位置付けが似ています。
剛性と反発を高める目的として、ボストン10は前足部にエナジーロッドを内蔵していますが、ズームフライ3はフルレングスのカーボンプレートを内蔵しています。
このため反発力はズームフライ3の方が高く、ボストン10よりも対象レベルがやや高いといえます。
どちらを選ぶかは用途次第で、トレーニングがメインならボストン10、レースでも頻繁に使うならズームフライ3で良いと思います。
まとめ
アディゼロボストン10の特徴や用途をまとめると以下のようになります。
- サブ3.5~4向けの超厚底シューズ(ロードレース使用可)
- アディオスプロ2.0の練習用としても使える
- エナジーロッド内蔵で高反発
- クッション性・安定性・耐久性の全てが高い
- 重量はやや重い