【Brooks】ローンチ11 レビュー│ハイペリオンの影に隠れた高コスパシューズ

ブルックスのローンチ11は軽量でスピードが出しやすく、シンプルで扱いやすいシューズです。
今作ではソールが大きくアップデートされ、その性能が気になっている方は多いと思います。
そこで本記事ではローンチ11の性能・ライド感について、他のモデルと比較しながらレビューします。
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目次
ローンチ11 基本情報

- 発売時期:2025/3
- 定価(税込):¥17,600
- 重量:239g(27.0cm), 219g(25.5cm)
- 厚さ:32mm(実測)
- ドロップ:8mm
- ミッドソール:DNA FLASH v1 + DNA FLASH v2
- カテゴリー:ニュートラル
- 主な用途:ジョギング(速め◯)、軽めのスピード、ロードレース(~ハーフマラソン)
- DNA FLASHを採用
- レベルを問わず扱いやすい
- ブルックスとしては割安
- 反発力は高くない
- メーカー公表値より重い
ローンチ11は、デイリー用のゴーストシリーズと、レース・トレーニング用のハイペリオンシリーズの間に位置するようなシューズです。
重量は実測239g(27.0cm)とデイリー用として考えれば軽量で、軽めのスピード練習にも対応します。
重量は公表値が220g(27.0cm)ですが、実測では20gほど重い結果になりました。
ブルックスは他のメーカーと比較すると割高なことが多いですが、ローンチ11の定価は17,600円と比較的お手頃です。
かつてのスーパーフォームを採用

ローンチシリーズはやや特殊で、今まではミッドソールに「BioMoGo DNA」という、他のシリーズには使用されていない素材が使用されていました。
ゴーストシリーズ・ハイペリオンシリーズとは独立したイメージで、あまり注目はされていなかったように思います。
しかし今作では、ついにハイペリオンシリーズに使用されている「DNA FLASH」が採用されました。
今後は新素材の「DNA GOLD」に移行するかもしれませんが、これまでスーパーフォームとして活躍してきた素材であることは間違いなく、大幅にアップデートされたといえます。
ミッドソールの大部分には初期のDNA FLASH (v1)が使用されています。数年前のモデルであるハイペリオンテンポ、エリート2,3と同じ素材です。
そして前足部には、ハイペリオンエリート4と同じDNA FLASH v2が内蔵されています。
DNA FLASH v2の方が少し柔らかく、構成はアシックスのマジックスピード4にかなり似ています。
ここまでアップデートされたにも関わらず定価は1,100円しか上がっておらず、ブルックスとしては割安で、他社製品と同じ価格帯に収まっています。
実走レビュー
サイズ感・履き心地

サイズ感は、幅方向がやや狭く感じました。特に、つま先部分が狭いと思いました。
私は普段のサイズで問題ありませんでしたが、幅広の方は0.5cm上げても良いと思います。
アッパーはざらざらとした素材で、アシックスのノヴァブラスト3(または5)を彷彿させるような質感です。
ノヴァブラスト3と並べると、デザインも含めて見分けがつかないとほど似ています。
厚すぎないため通気性が良いですが、薄すぎないためホールド力もそこそこあり、トレーニングでもしっかり使えそうです。
思っていたよりジョグ寄りの性能

DNA FLASHが搭載されたため強いバウンス感を期待していましたが、思っていたよりも硬くて普通です。
バウンス感強めののシューズに慣れすぎたためか、DNA FLASH v1が想像していたよりも硬く感じました。
同カテゴリーのシューズにはエボライドスピード3(Asics)、ペガサスプラス(Nike)、FuelCell Rebel v4(New Balance)がありますが、この中では最も硬いです。
ロッカーもないためライド感はかなりシンプルで、どちらかといえばジョギング用シューズに近いように思いました。
そこそこ軽量なのでマラソンペースまでなら問題ないですが、それ以上となると少し使いづらい印象です。
ジョギング用シューズと考えれば最も好印象となるので、スピード用として大きく期待しないほうが良いと思います。
ゴーストは中上級者にとってはやや重く、またドロップが大きいため、ジョギング用にブルックスのシューズが欲しいならローンチ11が一番合う可能性があります。
他にも、厚底クッションに慣れすぎた脚を鍛えたい場面、少し速めのジョギングをしたい場面で活躍するシューズだと思います。
初心者シューズからレベルアップしたい方に最適

ここまでレビューしたようにローンチ11は硬めでシンプルですが、それゆえに安定性はそこそこ高いです。
ヒールカウンターもトレーニング兼用シューズとしてはしっかりとしていて、かかと接地でも走りづらさはありません。
前作はサポート機能搭載のローンチGTS10もありましたが、今作は代わりにヒールカウンターで安定性が強化されています。
このように軽量でありつつもサポート力を残しており、初心者用シューズからレベルアップしたい方に最適なシューズだと思いました。
どちらかといえばゴーストシリーズに近く、「ゴーストプラス」と名付ければしっくりくる気がします。
ゴーストからサポート力を少し落とし、また幅を狭めたことで軽量化をしたイメージです。
ランニングに慣れてきてペースをキロ4・キロ5に上げていきたい方にとっては、ぴったりなシューズだと思います。
どんなランナーにおすすめ?
ローンチ11は以下のようなランナーにおすすめできるシューズです。
- シンプルなライド感が好み
- ハイペリオンテンポ、エリート2,3が合っていた
- ゴーストからレベルアップしたい
- 軽めのスピード練習にも使いたい
逆に、以下のようなランナーには合わない可能性があります。
- 強めの反発・クッションを期待している
- 幅広のシューズが良い