【NB】FuelCell Flite-R (フライトR) レビュー│Propelが部活用シューズに転生
ニューバランスのFuelCell Flite-R(フライトアール)は、部活から日々のトレーニングまでを想定したランニングシューズです。
取り扱いが公式サイトとゼビオにほぼ限られているうえ、公表されているスペックも少ないため、実際の性能が分かりにくいモデルです。
本記事ではFuelCell Flite-Rの特徴・使用感について、同カテゴリーのハイパースピード6(Asics)やライバルフライ4(Nike)と比較しながらレビューします。
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目次
FuelCell Flite-R 基本情報
基本情報・実測値
- 発売日
- 2026/6/5
- 定価
- ¥13,970 税込
- 重量
- 235g 27.0cm代表値 / 216g 25.5cm実測値
- 厚さ
- 31.7mm 実測値
- ミッドソール
- FuelCell + Nylon Shank
- カテゴリー
- ニュートラル
- 主な用途
- スピード性能が高い
- ナイロンシャンクによる適度な接地感
- 部活用としてはクッションが高い
- FuelCellシリーズでは最安
- アッパーが硬い
- 取り扱い店舗が限られている
FuelCell Flite-Rの特徴・スペック
ソール構成・クッション
FuelCell Flite-R(以下、フライトR)は、部活動での使用を想定しつつ、日々のトレーニングまで幅広く対応できるように作られたモデルです。
ミッドソールにはFuelCellフォームが採用されており、その中にナイロンシャンクを内蔵しています。
FuelCellシリーズでは最も安いことと、プレートに相当するパーツを備えていることから、FuelCell Propel v5の後継モデルに相当するともいえます。
FuelCellの硬度(5回平均値)は33.3HAでした。
同シリーズのFuelCell Rebel v5と比較すれば硬く調整されていますが、それでも平均値を下回りしっかりと弾力感があります。
シンプルで硬めなフォームが多い部活用シューズとしては相当柔らかく、例えばハイパースピード6(39.0HA)やライバルフライ4(39.0HA)とは6HA近い差があります。
ソールの厚さは公表されていませんが、実測値は31.7mmでした。
安めの価格帯であるため厚さは抑えられていますが、どちらかといえば部活用シューズとして接地感を残しているといえます。
ハイパースピード6(31.5mm)やライバルフライ4(30.0mm)とほぼ同じで、厚さ自体はこのカテゴリーの標準的な範囲に収まります。
反発力(鉄球落下試験)
反発力の簡易的な指標として鉄球を1mの高さから自由落下させ、反発時の高さを測定しました。
※落下地点の表面性に大きく左右されるため、実際に感じられる反発力とは必ずしも一致しません。
結果はインソールありで45cm、インソールなしで43cmでした。
インソールありの45cmは平均値をしっかり上回っており、カテゴリー内でもかなり高い数値です。
FuelCellフォームの反発力が高いためですが、インソール自体も上位モデルと同じ弾力感のある素材が採用されていました。
ナイロンシャンクはインソールのほぼ真下に配置
インソールなしでは数値が下がりましたが、これはインソールのほぼ真下にナイロンシャンクがあり、ほぼ衝突する形で上手く弾んでいないように見えました(試験との相性が悪いだけです)。
次に曲げ剛性の簡易的な試験として、前足部を固定した状態から15度曲げるために必要なモーメントを測定しました。
結果は2.31Nmと平均値を下回っており、部活用シューズとして自然な感覚が残されています。
ナイロンシャンクが内蔵されているとはいっても、ハーフレングスのため剛性アップにはそこまで影響していませんでした。
重量
重量は代表サイズが約235g(27.0cm)で、実測値(左右平均)は216g(25.5cm)でした。
薄底ソールなので当然平均値を下回っており、実測ではライバルフライ4(214g)と同じくらいでした。
スピードモデルとして考えると実測で200gは切ってほしかったものの、高強度のトレーニングでもない限り気にならない範囲ではあります。
サイズ感(内寸・外寸)
25.5cmサイズにおける内寸(全長・前足部高さ・前足部幅・後足部幅)の測定結果は以下のようになりました。
サイズ感はぴったり〜やや小さいくらいではありますが、細身になりがちな部活用シューズとしては余裕があるつくりです。
例えば前足部幅は91.5mmとハイパースピード6(88mm)・ライバルフライ4(89mm)のどちらよりも広く、後足部幅も61mmと平均値を超えています。
またシュータンは薄く硬めの素材で、短いソックスを履いていると足首に食い込んでくるため避けたほうが良いです。
外寸(アウトソールの幅)の測定結果は以下のようになりました。
結果は前足部が99.4mm、後足部が80.3mmでした。
前足部はDBの中でもかなり小さい値で、スピード感・動きやすさが重視されています。
後足部も平均値は下回るものの極端に小さい値ではなく、ソールの薄さやナイロンシャンクの存在も考えればそこまで不安定さは感じられません。
実走・性能レビュー
Propelが部活用シューズに転生
FuelCellフォームの硬度は平均値を下回っていましたが、走ってみると接地感はしっかりと伝わってきました。
理由はソールが薄いこともありますが、ナイロンシャンクがインソールの真下にあることがかなり影響していそうです。
FuelCellフォームはふかふか過ぎる程ではなく、ナイロンシャンクで均一に圧縮するため、反発が速くてテンポ良く走れます。
推進力は強力ではないため長く楽に走ることには不向きですが、ショートインターバルや坂ダッシュなど純粋なスピード練習にはもってこいです。
ショートインターバルであれば、例えば400mなら72秒(3'00"/km)くらいなら余裕で対応するくらいのスピード性能でした。
前シリーズにあたるFuelCell Propel(写真はv4)と比較すると、ソールの構成が似ているためか、そのまま薄くして部活用シューズに転生したような感覚でした。
ただし、フライトRではプレートの上側からフォームを削減しているため、接地時にふわっと沈む感覚は結構弱まっています。
良い意味ではRebelなどとしっかり差別化され、かといってFuelCell Pvlse v1、Dynasoft Flash v7、HANZO(廃盤の薄底モデル)ほど硬くもなく、種目を問わず扱いやすくなったように思います。
部活用としては少しだけ推進力が強め
左からFuelCell Flite-R、ライバルフライ4、ハイパースピード6
部活用シューズはシンプルで硬めのフォームを使うことが多いですが、フライトRのFuelCellフォームは柔らかく、ここが最も差別化できるポイントです。
スピード性能の大半は軽さとレスポンスによるものですが、少しだけ反発力にも頼っているため推進力はやや強いです。
一番近いのはライバルフライ4(Nike)で、こちらも樹脂製のシャンクを内蔵していて、前足部のAir Zoomユニットから反発が得られます。
フライトRの方が少しだけ接地感がぼやけているイメージですが、余計なパーツがないため自然な接地感でした。
ハイパースピード6と比較した場合、フライトRの方が推進力はあるものの、重量・レスポンスでは下回り、総合的なスピード性能では同等以下くらいに思えました。
アッパーはライバルフライ4のようにゴワゴワした硬めの質感で、かつ前足部の内寸に少し余裕があるため、ストレスフリーではあるものの純粋なスピードの観点ではやや不利に感じます。
価格は¥13,970と部活用シューズの価格帯では上限付近にきますが、これはクッション・反発の上乗せとして考えれば納得できます。
おすすめの場面としては、例えばコンクリートで坂ダッシュ・スピード練習などを行う場合で、接地感を意識しつつも脚への負担を少しでも軽減できる点がメリットになると思います。
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どんなランナーにおすすめ?
FuelCell Flite-Rは以下のようなランナーにおすすめできるシューズです。
- 部活用に1足で練習をこなせるシューズが欲しい
- 接地感を残しつつ少しクッションもあると嬉しい
- スピード性能を求めつつ、価格はできるだけ抑えたい
- FuelCell Rebelは柔らかすぎる
逆に、以下のようなランナーには合わない可能性があります。
- スピードよりも快適性を重視したい
- バチバチの接地感を期待している
