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【Asics】ゲルカヤノ33 レビュー│良い意味でサポートの強制感が消失

ゲルカヤノ33 レビュー

 アシックスのゲルカヤノ33は、高い安定感が特徴の初心者向けの定番モデルです。

 安定感の機能として採用されていた4Dガイダンスシステムが「フルイドサポート(FluidSupport)」に変更され、その性能が気になっている方は多いと思います。

 本記事ではゲルカヤノ33の特徴・使用感についてレビューしつつ、ゲルカヤノ32との違いも解説します。

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ゲルカヤノ33 基本情報

  • 発売日:2025/6/11
  • 定価(税込):¥22,000
  • 重量:298g(27.0cm), 266g(25.5cm)
  • 厚さ:40mm(M), 39mm(W)
  • ドロップ:8mm
  • ミッドソール:FF Blast Max + FF Blast Plus + PureGEL
  • カテゴリー:スタビリティ
  • 主な用途:ジョギング、ロング走、LSD、ロードレース・マラソン(サブ5~完走)、ウォーキング
メリット
  • さらに自然な安定感
  • レベルを問わず扱いやすい
  • クッション・反発が少し向上
  • 普段履きにも適した硬度
デメリット
  • 従来と変わらない重量感
  • ジョギング用としては高価

ゲルカヤノ33の特徴・スペック

ソール構成・クッション

ゲルカヤノ33 メインビュー

 ゲルカヤノシリーズはアシックス定番のスタビリティモデルで、デイリートレーナーをはじめマラソン完走にも適しています。

 安定感を高める手段として、30〜32代目までは「4Dガイダンスシステム」(以外4DGS)と呼ばれる機能を採用していました。

 4DGSでは特徴的な構造として中足部内側のみに柔らかいフォームを配置し、足が内側に倒れる前にこの部分が局所的に圧縮することで安定感の低下(倒れ込み)を抑制していました。

 通常は内側を相対的に硬くしますが、倒れる(回転する)前に柔らかいフォームで圧縮させる、というのがアシックス独自の考え方だと思います。

 そして今作では新たに「フルイドサポート」が採用され、ミッドソールが2層になったことが大きな変更点です。

ゲルカヤノ33 ソール外側
ゲルカヤノ33 ソール内側

(1枚目)外側 (2枚目)内側

 ソール下層は従来と同じ「FF Blast Plus」ですが、上層はノヴァブラスト6にも使用されている「FF Blast Max」が新たに配置されました。

 また、前作までと同様に後足部には「PureGEL(ピュアゲル)」が内蔵されており、かかと接地時のクッションを高めています。

 ソールの硬度(5回平均値)は常温環境で33.1HA(上層)/36.3HA(下層)で、低温環境で34.2HA(上層)/37.2HA(下層)でした。触ってみても分かる程度の硬度差があります。

ゲルカヤノ33 ソール硬度

       フルイドサポートは4DGSの考え方を受け継いでおり、ソール内側に移るほど柔らかいFF Blast Maxの割合を増やすことで安定感を高めています。

       また、平均値よりも柔らかいFF Blast Maxが配置されたことで、今まで以上にクッションが向上したといえます。

       厚さは前作同様に公表値(メンズ)が40mmで、実測値は38.5mmでした。

      ゲルカヤノ33 ソール厚さ

           安定感が特徴のシューズですが、ソールの厚さと硬度を考えればクッションも十分期待できます

           実測値ではクッションモデルのゲルキュムラス28とほぼ同じで、こちらもFF Blast Maxを使っていることから同程度のクッションといえます。

          【参考値】反発力・曲げ剛性

           反発力の簡易的な指標として鉄球を1mの高さから自由落下させ、反発時の高さを測定しました。

          ゲルカヤノ33 反発力試験

               結果はインソールありでは37cmでしたが、インソールなしでは45cmと平均的な値でした。

               インソールはOrtholiteの中では反発があるX-50というグレードですが、EVAインソールなどと比べればクッション重視の素材です。

               インソールなしでは、新たに採用されたFF Blast Maxが弾力感のあるフォームのため、そこそこ弾んだと思われます。

               次に曲げ剛性の簡易的な試験として、前足部を固定した状態から15度曲げるために必要なモーメントを測定しました。

              ゲルカヤノ33 曲げモーメント

                 厚底ソールを備えているものの、プレートが非搭載かつアウトソールに切り欠きがあるためか、結果は2.50Nmとほぼ平均値でした。

                 スタビリティモデルはしっかりとした構造で硬めになる傾向があるため、カテゴリー内では比較的自然な履き心地に感じられます。

                重量

                 重量は代表サイズが298g(27.0cm)で、実測値(左右平均)は266g(25.5cm)でした。

                ゲルカヤノ33 重量

                     FF Blast Maxが採用されたことで軽量化も期待できましたが、従来とほとんど変わらず300g前後が続いています

                     厚さ43.5mmのゲルニンバス28が281g(27.0cm)まで軽量化されたため少し期待していましたが、サポート機能のためかそれなりに重量を使っています。

                    サイズ感(内寸・外寸)

                     25.5mm(スタンダード幅)における内寸(全長・前足部高さ・前足部幅・後足部幅)の測定結果は以下のようになりました。

                    ゲルカヤノ33 サイズ感

                             普段のサイズで長さは丁度良いくらいですが、幅は平均値を少し下回り、サポート力のあるアッパーのためしっかり固定される感覚でした。

                             ランニング時にサイズ感が気になることはありませんでしたが、普段履きも考えているならワイド/エクストラワイドでも良いと思います。

                             外寸(アウトソールの幅)の測定結果は以下のようになりました。

                            ゲルカヤノ33 アウトソール

                                 結果は前足部が110.1mm、後足部が88.6mmで、スタビリティモデルのため接地面積は広めです。

                                 また、ブラックでは同色のため分かりづらいですが、中足部と内側(写真下)にはグリップ重視のアシックスグリップ、外側には耐摩耗性重視のエーハープラスが配置されています。

                                実走レビュー

                                安定性の強制感はほとんどなくなった

                                ゲルカヤノ33 左右の違い

                                 元々4DGSは自然な履き心地(+安定感)のために採用されていましたが、フルイドサポートでさらに自然な感覚になりました。

                                 フルイドサポートではFF Blast Max(上層)が4DGSの柔らかいフォームパーツに相当しますが、中足部のみならず全域に広がったため突き上げ感(違和感)はほぼ消失しています

                                 履いた直後はソール内側の方が高く感じられますが、FF Blast Maxが圧縮するため走行時はほとんど気になりません。

                                 内側全体を使って押し返すことで倒れ込みを抑制している感覚ですが、意識すれば何となく分かる程度です。

                                 反発力やクッションに関しては、FF Blast Maxが採用されたにも関わらず、若干向上した程度で大きく変わった印象はありません

                                 これは良い意味で捉えていて、ノヴァブラストのように大きく圧縮することはないので、柔らかさの心配はそこまでしなくて良いと思います。

                                 クッションはしっかり感じられつつも足元のがっちり感の印象の方が強く、前作を踏襲しつつも自然なライド感にした程度の調整に感じられました。

                                レベルを問わず扱いやすい

                                ゲルカヤノ33 着用写真

                                 ゲルカヤノは特に29代目までは初心者専用機みたいなイメージで、ドロップが大きくかかと接地に寄った設計で、内側に硬い部材(ライトトラス)を配置し強制感もありました。

                                 30代目からは徐々に自然な感覚に近づいていき、ドロップはスタンダードな8mmになっており、今ではレベルを問わず扱いやすいシューズになっています。

                                 他社のスタビリティモデルではクラウドランナー3(On)も好感触でしたが、ゲルカヤノ33は2万円を超えるだけあってフォーム量が多くクッションが強く感じられます。

                                 ただし先ほども書いたようにFF Blast Maxの影響はそこまでなく、深く沈んだり強い反発がかえってくるほどではありません。

                                 重さは5分ペース(/km)前後のジョギングで使う分なら気にならず、クッションと安定感を含めた保護能力(怪我防止)を第一に求めるなら中〜上級者でも全然選択肢になると思いました。

                                 もちろん軽さや安さを求めるならGT-2000やゲルキュムラスが良いし、快適性やさらなるクッションを求めるならゲルニンバス28もありますが、守られてる感でいえばゲルカヤノ33が圧倒的でした。

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                                ゲルカヤノ33 ゲルカヤノ32
                                GEL-KAYANO 33 GEL-KAYANO 32
                                ¥22,000 定価
                                (税込)
                                ¥22,000
                                298g 重量
                                (27.0cm)
                                300g
                                40mm 厚さ 40mm
                                8mm ドロップ 8mm
                                FF Blast Max + PureGEL + FF Blast Plus ミッド
                                ソール
                                FF Blast Plus + PureGEL + Soft Parts

                                 比較表の通り数値上の変化はほとんどなく、4DGSからフルイドサポートへの移行が最大の変更点です。

                                 ゲルカヤノ32も内側の突き上げ感は強くはないですが、フルイドサポートにより自然な感覚にさらに近づいています。

                                 ここにどこまで価値を感じるか次第ですが、基本的に長時間履くシューズでもあるため、自身のフォームが少しでも阻害されないことは大きいことにも思えます

                                 もちろん必要時には内側が圧縮して押し返してくれるため、サポート機能が大きく変化した訳でもありません。

                                 一方でスペック自体はほぼ同じで用途は変わらないため、そういった意味では安くなったゲルカヤノ32を購入しても良いと思います。

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