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ランニングマシンの速度と傾斜の決め方を解説!何度が最適?

ランニングマシン

 ダイエットやトレーニングを目的にランニングマシン(トレッドミル)を使い始めた方も多いのではないでしょうか。

 本記事では、ランニングマシンの速度と傾斜(スピード)をどのように調整すれば良いかを解説します。

ランニングマシンの速度の目安

【ダイエット目的】速度と消費カロリーの関係

 ランニングマシンでは、速度(スピード)を表す単位として時速(km/h)が使用されます。

 ここで、ウォーキングの消費カロリーを1としたとき、同じ時間ランニングをした場合の消費カロリーは以下の表のようになります。

速度 速さのイメージ 消費カロリー
14.1km/h マラソン3時間ペース 3.55
10.6km/h マラソン4時間ペース 2.95
8.5km/h マラソン5時間ペース 2.6
5km/h ウォーキング 1

国立健康・栄養研究所「改訂版 身体活動のメッツ(METs)表」を基に作成

 同じ時間運動をした場合、ウォーキングとランニングでは消費カロリーが2.6倍以上異なることが分かります。

 消費カロリーは運動時間に比例するので、ウォーキングでランニングと同等のカロリーを消費するには、2.6倍以上の運動時間が必要になってしまいます

 一方ランニングでは、フルマラソン3時間のペースと5時間のペースで消費カロリーは1.4倍程度しか変わりません。

 つまり、ダイエット目的(消費カロリーを大きくする)なら、ゆっくりでもいいのでランニングをした方が良いことになります。このとき、速度の目安は8.5km/h以上になります。

【ランナー向け】速度(km/h)とペース(/km)の変換公式

 ランナーは1kmあたりのペース(/km)で考えることが普通なので、時速とペースを変換する公式を紹介します。

 まず、時速(km/h)からペース(/km)への変換は、

「60 / 時速(km/h)」

で行うことができます。

 例えば時速10km/hなら、60 / 10 = 6なのでペースは6'00"/km(キロ6)となります。

 時速13km/hなら、60 / 13 = 4.615...となります。ここで0.615分は、0.615 × 60 = 36.9秒なので、求めるペースは4'37"/kmとなります。

 同様に、ペース(/km)から時速(km/h)への変換も、

「60 / ペース(/km)」

と行うことができます。5'30"/km(キロ5分半)なら、60 / 5.5 = 10.909...なので、速度は10.9km/hとなります。

 代表的なペースと速度の換算表を作ったので、ランニングマシンを使用する際の参考にしてください。

ペース 時速(km/h)
3'00"/km 20.0
3'30"/km 17.1
4'00"/km 15.0
4'30"/km 13.3
5'00"/km 12.0
5'30"/km 10.9
6'00"/km 10.0
6'30"/km 9.2
7'00"/km 8.6
7'30"/km 8.0

ランニングマシンの傾斜の目安

【ダイエット目的】傾斜と消費カロリーの関係

 ランニングマシンでは、傾斜を表す単位として度(degree)ではなく、%(percent)が使用されます。例えば傾斜3%は、100m進んだときに3m上ることを意味します。

 ここで、傾斜0%(平坦)のウォーキング(5km/h)の消費カロリーを1としたとき、傾斜をつけた場合の消費カロリーは以下の表のようになります。

傾斜 消費カロリー
0% 1
3% 1.5
10% 2.3

国立健康・栄養研究所「改訂版 身体活動のメッツ(METs)表」を基に作成

 傾斜を10%つけることで、消費カロリーが2.3倍になることが分かります。先ほど解説したように、ゆっくりなランニング(8.5km/h, 傾斜0%)で2.6倍です。

 個人的には傾斜0%でゆっくり走った方が楽だとは思いますが、ランニングが苦手な方傾斜をつけたウォーキングでも良いかもしれません。

 ここで、ランニングに傾斜をつけたらどうなるかというと、もちろん消費カロリーは大きくなります

 ただし、消費カロリーは運動時間にも比例するので、傾斜をつけたことで運動時間が短くなってしまっては逆効果です。ランニングの際は、傾斜は1%以下に抑えることを推奨します。

【ランナー向け】通常のランニングとの違い

 1996年の研究になりますが、外でのランニングと同等のエネルギーコストとするためには、ランニングマシンの傾斜を以下の数値に設定する必要があります

速度 ペース 傾斜
~12 km/h 5'00/km ~ 0~1 %
13.5 km/h 4'27/km 1 %
15~18 km/h 3'20 ~ 4'00/km 1~2 %

 傾斜をつける理由は、ランニングマシンでは実際に前に進む訳ではなく、風の抵抗を考慮に入れる必要があるためです。

 この数値は体感とも合っていて、キロ4(4'00"/km)を切るペースでは2%以上の傾斜をつけないと通常のランニングと一致しない感じがします。

 ただし、傾斜を2%以上つけてしまうと使う筋肉が変わる上に、ランニングフォームが崩れてしまう恐れもあります

 そのため、キロ4以上のペースでは角度は1%で固定し、マシンの速度を上げることで通常のランニングに合わせることをおすすめします。

まとめ

 ランニングマシンの速度は、ダイエット目的なら8.5km/h以上ランナーなら目的のペースを公式を用いて時速に変換して決めます。

 ランニングマシンの傾斜は、基本的に1%以下に抑えることをおすすめします。ただし、ダイエット目的のウォーキングの場合、傾斜を10%にすることで消費カロリーが2.3倍になります。