【Asics】スーパーブラスト2 レビュー│メタスピードパリよりも万能?
アシックスのスーパーブラスト2は超厚底のソールを備え、圧倒的なバウンス感が特徴のシューズです。
販売直後に売り切れる状態が続くほど人気のシューズで、その魅力や性能が気になっている方は多いと思います。
本記事では、スーパーブラスト2のレビューを行うとともに、初代モデルとの比較を行います。
シューズまとめ記事のリンク
メーカー別 | |
---|---|
レベル別 | |
用途別 |
目次
スーパーブラスト2の基本情報
まずはスーパーブラスト2のスペック、メリット・デメリットを紹介します。
- 発売日:2024/7/5
- 定価(税込):¥24,200
- 重量:250g(27.0cm)
- 厚さ:45mm
- ドロップ:8mm
- ミッドソール:FF Turbo Plus + FF Blast Plus Eco
- カテゴリー:トレーニング
- 主な用途:ジョギング、リカバリー、ロング走、スピード練習全般、ロードレース・マラソン(サブ3~サブ5)
- ほぼ全ての用途に対応
- 圧倒的なバウンス感
- 通気性が改善
- 約10g増量
- 定価24,200円
関連記事
スーパーブラスト2の特徴
スーパーブラスト2の特徴を、初代スーパーブラストと比較しながら解説します。
Superblast 2 | Superblast | |
---|---|---|
¥24,200 | 定価(税込) | ¥22,000 |
250g | 重量(27.0cm) | 239g |
45mm | 厚さ | 45.5mm |
8mm | ドロップ | 8mm |
FF Turbo Plus + FF Blast Plus Eco | ミッドソール | FF Turbo + FF Blast Plus |
AsicsGrip | アウトソール | AharPlus |
商品画像の引用元:asics.com
- アッパーの通気性が向上
- ミッドソールにFF Turbo Plusを採用
- アウトソールにAsicsGripを採用
スーパーブラスト2は45mmの超厚底ソールを備え、圧倒的なバウンス感が特徴のシューズです。
見た目に反して軽量(ノヴァブラスト4よりも軽量)で、用途が非常に幅広く、ライド感も楽しいことが大きな魅力です。
今作は初代モデルと見た目は大きく変わりませんが、アッパーからソールまで全て変更されています。
その中でも、特にミッドソールの変更が最大のアップデートであるといえます。
ミッドソール上層は、メタスピードパリシリーズに合わせてFF Turbo Plusとなりました。
アシックスで最も反発力が高いフォーム材で、前作で使用されていたFF Turboよりも柔らかい素材です。
トレーニング用のモデルはミッドソールの名称が同じでも硬度や耐久性が調整されることがありますが、スーパーブラスト2のFF Turbo Plusはメタスピードパリと同じ製造方法だと思います。
例えば、ペガサスプラス(Nike)のズームXや、FuelCell Rebel v4(New Balance)のFuelCellは、最速モデルと同じ名称のフォーム材を使用しているもののバウンス感が抑えられています。
下層はFF Blast Plus Ecoとなり、こちらも弾力感はありますが、上層よりは硬めで安定感を高めています。
プレートなしで安定感を高めるために、硬めの下層は必須であるともいえます。
アウトソールは、耐久性重視のAharPlus(エーハープラス)から、グリップ力重視のAsicsGrip(アシックスグリップ)となりました。
スーパーブラストはアウトソールの総面積が小さく、前作では特に濡れた路面でグリップが効きづらいことが課題でした。
今作では、メタスピードパリシリーズをはじめとしたレーシングモデルで使用されるAsicsGripを採用することで改善しています。
関連記事
実走・性能レビュー
サイズ感・履き心地
サイズ感はぴったりでした。他のアシックスのシューズと同じで問題ないと思います。
アッパーは大きく変更されているようですが、フィット感はそこまで変わらないように感じました。
前作はシャカシャカ系の薄くて軽量な素材でしたが、耐久性を重視していたのか(私は気になりませんでしたが)通気性は高くはなかったようです。
今作はメッシュアッパーとなり、つま先の部分に光が透過するほどの穴が設けられ、通気性は改善されています。
ただし、重量が若干増加してしまった理由は、主にアッパーの変更によるものだと思います。
バウンス感は変わらず圧倒的
前作同様にバウンス感は圧倒的で接地のたびに跳ねるため、とにかく走っていて楽しいです。
スーパーブラスト2を履いた後では、ノヴァブラスト4のソールがしっかりとしているような錯覚を受けるほどバウンス感があります。
キロ5ペースから入るつもりが初めから4分40秒台が出ており、その後は4分15秒(サブ3ペース)まで気持ち良く上げることができました。
前作とは大きな差が感じられませんでしたが、上層と下層の硬度の差が大きくなり、反発と安定の役割分担がより明確になったように思います。
スピードの出しやすさに関しては、AsicsGripの採用でグリップ力は向上しつつも、重量が数g増加したためプラマイゼロといったところです。
初代モデルが好みだった方は、変に変わってしまったところがないため安心して良いと思います。
このため、スーパーブラスト2が見つからないのであれば、安い初代モデルを探してみても良いと思います。
▼見つかったらラッキーくらいに思ったほうが良いと思います!
写真では伝わりづらいですが、ミッドソールはアッパーからはみ出るほど贅沢に使用されていて、これにより接地面が広く感じられ安定感も悪くありません。
FF Turbo Plusは柔らかすぎず、下層にFF Blast Plus Ecoもあるため、45mmのソールとしてはふかふか過ぎず接地からの反発が早いです。
相対的に硬い下層のおかげで大きくブレることがなく、プレート搭載シューズと遜色ないレベルで進みます。
LTペース(3分15秒前後)や流しでも使いましたが、ピッチが上がるため問題なく走れました。
逆に、遅めのペースでもプレートがないため違和感がなく、サブ3.5〜4.5辺りを狙うならS4+ YOGIRIやマジックスピード4よりも良さそうにも思えます。
メタスピードパリとの使い分け
スーパーブラスト2は24,200円と高価なため、それなら最速モデルのメタスピードパリシリーズ(27,500円)を買ってしまえば良いのでは?と考えている方もいると思います。
メタスピードパリの方が軽量で、より効率的に推進力が生み出すことができますが、スーパーブラスト2はペースによらずに扱いやすいことが大きなメリットです。
メタスピードパリはカーボンプレートが内蔵されているため遅めのペースでは浮いた走りになりますが、スーパーブラスト2はリカバリーペースでも快適です。
速めのペースで走るにしても、ダメージを残さないためにプレート内蔵シューズを避けたい場面もあると思います。
超万能でほぼ全ての用途に対応できるといっても過言ではなく、向いていないのはカーブがあるトラックでの練習くらいしか思いつきません。
既にメタスピードパリを使っていたとしても、同じFF Turbo Plusを採用しておりライド感が近いため、トレーニング用として持っておいても良いと思いました。
関連記事
どんなランナーにおすすめ?
スーパーブラスト2は以下のようなランナーにおすすめできるシューズです。
- 圧倒的なバウンス感で楽しく走りたい
- トレーニングはプレート非搭載のシューズで行いたい
- プレート内蔵シューズが合わないが、推進力を求めている
- 初代モデルが合っていた
逆に、以下のようなランナーには合わない可能性があります。
- 24,200円は高すぎる(安くなりにくい)
- トラックのスピード練習で使いたい
- ノヴァブラストで満足している