【New Balance】Fresh Foam X 860 v15 レビュー│もはや高機能スニーカー
ニューバランスのFresh Foam X 860 v15 (以下、860v15)は、高い安定性が特徴のスタビリティモデルです。
スニーカーとしても人気のシリーズですが、今作は大幅に厚底化され、完全新作といえるほどアップデートされました。
本記事では860v15の特徴・使用感をレビューしつつ、880v15との違いについても解説します。
シューズまとめ記事のリンク
| メーカー別 | |
|---|---|
| レベル別 | |
| 用途別 |
目次
860v15 基本情報
- 発売時期:2026/3 (名古屋ウィメンズマラソンEXPO先行販売)
- 定価(税込):¥17,930
- 重量:335g(27.0cm), 302g(25.5cm)
- 厚さ:40mm
- ドロップ:6mm
- ミッドソール:Fresh Foam X (2種) + EVA Plate
- カテゴリー:スタビリティ
- 主な用途:ジョギング、ロング走、ロードレース・マラソン(サブ5~完走)、ウォーキング、タウンユース
- EVAプレートによる自然な安定感
- 大幅な厚底化でクッション性が向上
- 弾むような要素が追加
- スニーカーとしても活躍
- ランニングシューズとして最重量級
- 今までのライド感とかけ離れている
860v15の特徴・スペック
ソール構成・クッション
ニューバランスの860は、スタビリティモデルとして普段履きとしても人気のシリーズです。
前作同様に860v15ではミッドソールのFresh Foam Xは2種類の硬度を組み合わせており、その間にEVAプレート(Stability Plane)を内蔵しています。
硬いフォームは後ろに・内側に移るほど多くなる配置で、かかと接地時の安定感向上や、プロネーション抑制に効果があります。
ミッドソールの硬度は柔らかい上層が31.3HAで、硬い下層は40.3HAでした。
硬度差はかなり大きく、上層はクッションモデルの1080v15に近い柔らかさでした。
一方で下層は40HAを超える硬めの質感で、フォームの名称を変えた方が良いと思えるくらい異なるフォームです。
今作の一番のアップデートが厚底化で、その厚さは実測値で38.0mmでした。(代表値には複数サイトが記載している40mmを採用しています。)
別のシリーズに見えるほどフォームが増量されており、実際にライド感も大きく変わっています。
公式サイト(US)では大きく評価が分かれているので、従来のがっちりとした安定感に慣れていると想像から外れるかもしれません。
【参考値】反発力・曲げ剛性
反発力の簡易的な指標として鉄球を1mの高さから自由落下させ、反発時の高さを測定しました。
結果はインソールの有無にかかわらず45cmほどで、そこそこの反発力を示しました。
理由はインソールの製法がFuelCellコンパウンドと同じとされており、エネルギーリターンの妨げをしないためだと思われます。
1080v15・Ellipseも同じインソールを採用していますが、ミッドソールと一体化している感覚で弾力感があります。
また、この試験は履き口がある後足部のみで行っているため、柔らかいフォームが多い前足部ではさらに跳ねる可能性があります。
次に曲げ剛性の簡易的な試験として、前足部を固定した状態から15度曲げるために必要なモーメントを測定しました。
厚底ソールやEVAプレートの影響で、結果は3.28Nmと平均値を大きく上回る曲げ剛性でした。
スピードを出すシューズでもないのでソールを大きく曲げる機会はなく、底面の形状に沿ってしっかりガイドされるような感覚が強くなります。
重量
重量は代表サイズが約335g(27.0cm)で、実測値(左右平均)は302g(25.5cm)でした。
この重量が一番のデメリットで、25.5cmの実測値では初めて300gを超えました。
同等の厚さの880v15が約290g(27.0cm)なので、スタビリティ機能のために重量が増していると考えられます。
目的を考えれば重さはそこまで重要ではないですが、評価が分かれている一因にはなっていると思われます。
サイズ感(内寸・外寸)
25.5mmサイズにおける内寸(全長・前足部高さ・前足部幅・後足部幅)の測定結果は以下のようになりました。
普段のサイズで問題ないですが、前足部の幅がかなり広いです。
ただしアッパーが硬めの質感でそこまで伸縮しないため、緩めのランニングや普段履きなら快適な広さに感じられます。
ただしこの広さが重量増加に大きく影響しているなら、デメリットの方が上回ってしまう気はします。
外寸(アウトソールの幅)の測定結果は以下のようになりました。
スタビリティモデルのため接地面積は広く、特に前足部は測定した中では最も広い値でした。
縦に伸びるアウトソールも横ブレ抑制に貢献しており、安定性を高めつつ前に押し出すようなサポートが得られます。
また後足部中央付近のフォームが大きくカットされていますが、ここからEVAプレートの一部が露出しています。
実走レビュー
良くも悪くもバウンス感がプラスされた
ミッドソール上層の硬度から想像できますが、スタビリティモデルとしてはクッションが強力でした。
後足部は硬いフォームが多いため安定しますが、前足部は別のシューズと思えるほど硬度差があります。
EVAプレートは強制感がなく下から支えている程度なので、従来のがっちりとした安定感ではありません。
このアップデートにより評価が分かれていると思われますが、私はかなり好みのライド感でした。
下側に硬い層があることに加えてEVAプレートがあるため、そこそこ圧縮するもののレスポンスは速いです。
推進力もしっかり感じられ、EVAプレートというよりは上層のフォームから得られるバウンス感が強い印象です。
ロッカーで前に転がりつつフォームの反発力が得られるイメージで、メカニズムとしてはスーパートレーナーに近いものを感じます。
(手前)860v15 (奥)880v15
ニュートラルモデルの880v15と履き比べても弾力感があり、ライド感だけでいえば860v15の方が好みでした。
クッションモデルの1080v15と比べても大きく沈みすぎることがなく、ロッカーが感じられるためスムーズに進みます。
重さに関しては決して軽くはないですが、ロッカーと反発力の恩恵で最重量級にも関わらずそこまで気になりませんでした。
5分(/km)ペースを切るくらいまでなら快適で、普段スピードを出す機会が少ない方なら重さはほとんど問題にならないと思いました。
もはや高機能スニーカー
大前提としてランニングシューズではありますが、今作は高機能なスニーカーとして考えた方が満足度は高くなるかもしれません。
普段履きなら重量は問題にならないため、安定感・クッションに加え、ロッカーやバウンス感の楽しい印象が残りやすくなるように感じます。
もちろんペースを気にしなければランニング時も楽しく、フルマラソンまで走れる性能は十分あります。
他社製品ならボンダイ9(HOKA)にプレートを入れたイメージ(ボンダイX)で、さらに安定感と反発力を強力にしたようなライド感です。
ソールの構成的にはグライドライドマックス2(Asics)にも近く、これをスニーカー風にアレンジしたような感覚でもありました。
シューズに操作される感覚は強いですが、楽に進む感覚や反発力を楽しみたい方にはぴったりなシューズだと思います。
Fresh Foam X 880v 15との違い
ここまで何度か比較してきましたが、改めてニュートラルモデルのFresh Foam X 880 v15との違いを解説します。
![]() |
![]() |
|
|---|---|---|
| 860v15 | 880v15 | |
| ¥17,930 | 定価 (税込) |
¥16,940 |
| 335g | 重量 (27.0cm) |
290g |
| 40mm | 厚さ | 40mm |
| 6mm | ドロップ | 6mm |
| Fresh Foam X (2種) + EVA Plate | ミッド ソール |
Fresh Foam X |
| スタビリティ | カテゴリー | ニュートラル |
用途は大きく変わりませんが、880v15はミッドソールが1層でプレートもないためシンプルで、重量は300gを切っています。
フォームの硬度は860v15の上層・下層の間〜やや硬いくらい(37.7HA)で、こちらも安定感はそこそこあります。
反発力はそこまで高くはないため自分のペースで走りやすく(歩きやすく)、場面を問わず選びやすいのがメリットに感じます。
v15では安定感の差は縮まっているので、履き心地の違いで選び分けるのも良いと思いました。
関連記事
どんなランナーにおすすめ?
Fresh Foam X 860 v15は以下のようなランナーにおすすめできるシューズです。
- がっちり感よりも自然な安定感が好み
- バウンス感を感じつつゆっくり楽しく走りたい
- ロッカーや反発力のサポートで楽に進みたい
- 1日中歩き回っても疲れないシューズが欲しい
逆に、以下のようなランナーには合わない可能性があります。
- 従来の安定感に慣れていて、柔らかくして欲しくなかった
- 軽快にスピードを上げて走りたい



