【ASICS】ハイパースピード レビュー│ライトレーサー3との比較も
アシックスのハイパースピードの用途、特徴をレビューします。また、ライトレーサー3など他のシューズとの違いについても解説します。
▼次のモデル
目次
全体レビュー
用途・おすすめのランナー
本記事では、商品画像はASICS公式HPより引用しています。
ハイパースピードの用途は、デイリーラン、スピードトレーニング、レースとかなり幅広いです。
アシックス公式の説明ではサブ3.5レベルのランナーにおすすめとされていますが、個人的にはサブ3~サブ4レベルの方まで使用できるシューズだと思います。
具体的には、サブ3ランナーであればペースの速いジョギング、緩めのペース走での使用がおすすめです。クッション性はそこまで高くはないので、距離は長くても15kmくらいまでかなと思います。
サブ3.5~サブ4ランナーであれば、キロ4(4'00"/km)前後のスピードトレーニングやハーフマラソン以下のレースに適しています。
定価(税込)は9,890円と安く、さらに重量は210g(27.0cm)と軽いため、部活生のアップ用シューズとしてもおすすめできます。10000円以下でここまで軽いシューズはなかなかありません。
ソールユニット
ソールユニットの一番の特徴は弓形状のガイドソールです。先端が反りあがった形状によって前に進もうとする力がはたらき、走行効率が向上するようになっています。
このガイドソール形状は、メタレーサーとほとんど同じ形状です。そのため、形状だけ見ればメタレーサーのカーボンなしバージョンともいえます。
ミッドソールの材質は、FlyteFoam(ASICS独自の軽量素材)ではなく通常のEVAです。EVAはランニングシューズの基準とされる材質で、よく「EVAよりもクッション性が〇〇%増加」みたいな使われ方をします。
通常のEVAのためそこそこ硬く、クッション性と反発性はそこまで高くはありません。良い意味では癖の少ないシューズといえますし、価格を考えれば許容範囲です。
厚さはアシックス公式HP(英語版)で21mmとの記載がありますが、実際は28mm程あります。ヴェイパーフライ(厚さ39.5mm)と画像を並べみても、21mmの訳がありません。
WA(世界陸連)のシューズリストを見ると、ハイパースピードはトラックレースで使用不可となっているので、この地点で25mmを超えていると判断されています。
もしかしたら、アシックスの測定ではインソールは厚さに含めていないのかもしれません。
ハイパースピードと似たシューズ
ハイパースピードと似ているシューズはほとんどありません。そのため、(厚さは置いといて)価格帯が同じで軽量なシューズを紹介します。
FuelCell REBEL (New Balance)
ニューバランスのFuelCell REBEL(初代モデル)も軽くて万能なシューズです。重量は196g(27.0cm)でハイパースピードよりも15gほど軽いです。
定価(税込)は13,750円ですが、バージョン2が発売されたことによって価格帯はハイパースピードと同じく10,000円を切っています。
ハイパースピードとの大きな違いはミッドソールの厚さで、FuelCell REBELの厚さは22mmでハイパースピードより6mmほど薄いです。素材はFuelCell REBELの方が柔らかいので、クッション性は同じくらいです。
ガイドソールの恩恵を受けたいならハイパースピード、地面を蹴る感覚を大事にしたい方はFuelCell REBELを選ぶと良いです。
アディゼロ RC 3 (Adidas)
アディゼロRC3は、サブ3.5~サブ5ランナー向けのトレーニングシューズです。定価(税込)は9,889円、重量は210g(27.0cm)でハイパースピードと同じです。
先ほどと同じくハイパースピードとの違いは厚さで、アディゼロRC3の厚さは21.5mmでハイパースピードとよりも6.5mmほど薄いです。
アシックスのシューズと比較
ライトレーサー3との違い
ライトレーサーは安くて耐久性があり中高生陸上部の定番のシューズです。定価(税込)は9,350円でハイパースピードよりも少し安いです。
ライトレーサーは、ミッドソールに反発性に優れたFlyteFoam Propel、アウトソールに耐久性の非常に高いAHARPLUS(ハイパースピードはAHAR)が使用されています。
さらに、ライトレーサーのアウトソールはトラスティックという技術を用いて安定性を高めています。この点でも、走行効率性に特化したハイパースピードとは異なります。
厚さは28mmでハイパースピードとほぼ同じです。ただし、FlyteFoamよりもFlyteFoam Propelの方がが少し重いため、シューズの重量はライトレーサーの方が20g程重いです。
関連記事
マジックスピードとの違い
マジックスピード(MAGIC SPEED)はサブ3向けのレーシングシューズです。マジックスピードの方が20g重く(27.0cm:230g)、4mmほど厚い(32mm)です。
ハイパースピードとアウトソールは全く同じで、ガイドソールを採用していることも同じですが、ミッドソールは大きく異なります。
マジックスピードのミッドソールは、アシックス最高の反発性を誇るFlyteFoam BLASTが採用されています。さらに、前足部にカーボンプレートが搭載されているのも大きな違いです。
関連記事
エボライド2との比較
エボライド2(EvoRide 2)もガイドソールを採用していて走行効率性に特化したシューズです。前に進む感覚はハイパースピードよりも強いです。
ミッドソールには軽量性に優れたFlyteFoamが使用されていますが、ソールの厚さが34mmと厚いため、重量はハイパースピードよりも25gほど重いです。ただし、クッション性はエボライド2の方が高いです。
アウトソールはハイパースピードよりも耐久性が高い素材(AHARPLUS)が使用されていますが、グリップ性はハイパースピードの方が高くスピードが出しやすい作りとなっています。
関連記事
まとめ
ハイパースピードの特徴・用途をまとめると以下のようになります。
- 定価10,000円以下で経済的
- サブ3~サブ4ランナー向けで、デイリーラン~レースまで使用可能
- 軽量で、部活生のアップ用シューズにもおすすめ
- ガイドソールが前に進む力をアシストする(走行効率性向上)