【Asics】GT-2000 12 レビュー│安定機能を見直したスタビリティモデル – Unattached Runner
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【Asics】GT-2000 12 レビュー│安定機能を見直したスタビリティモデル

★2023/11/16:記事を更新しました★

 アシックスの軽量スタビリティモデルであるGT-2000 12の特徴・使用感をレビューします。旧モデルのGT-2000 11や、ゲルカヤノ30との比較も行います。

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全モデル
メーカー別
レベル別
用途別

商品概要

  • 発売日: 2023/10/12
  • 定価(税込): ¥15,400
  • 重量: 270g(27.0cm), 235g(24.0cm)
  • 厚さ: 36mm
  • ドロップ: 8mm
  • ミッドソール: FF Blast Plus Eco + PureGEL
  • 主な用途: ジョギング、ロング走、ロードレース(サブ4〜完走)、ウォーキング

 アシックスのスタビリティモデルとしてはゲルカヤノが代表的ですが、GT-2000はゲルカヤノの軽量版といえるモデルです。

 ゲルカヤノよりも安定性のサポート機能は弱いですが、軽量性を求める方や、ゲルカヤノほど大きなサポートを必要としない方に合っています。

 重量(27.0cm)は前作よりも5g軽い270gです。初心者寄りのスタビリティモデルの中では軽い部類に入ります。

 今作では内側に配置されていたLITETRUSS(硬めのフォーム材)を廃止し、新たに3D Guidance Systemを採用しています。

 3D Guidance Systemでは、以下の3点の組み合わせにより高い安定性と快適性を実現しています。

  • 後足部外側に設けられた面取り形状
  • 内側に広がるミッドソール形状
  • 幅広のベース

 これにより、ソール内側を相対的に硬くする従来の方法から脱却し、自然なランニングフォームに適応しつつ安定性を高める工夫をしています。

GT-2000 12 ミッドソール

商品画像の引用元:asics.com

 ミッドソールにはFF Blast Plusが全域に使用され、中にはクッション性に優れたPureGELが内蔵されています。

 FF Blast Plusは軽量で弾力性に優れており、ゲルカヤノ30ノヴァブラスト3にも使用されているフォーム材です。

 PureGELはゲルカヤノ30やゲルニンバス25にも採用されており、従来の露出型のGELよりも柔らかく置き換えが進んでいます。

ジョギングでの使用感

GT-2000 12 11kmjog

 11kmのジョギングで使用しました。ペースはキロ5(5'00"/km)を切るくらいです。

 クッション性はやや高めで、ベースの広さによる安定性が特に感じられました。

 ゲルカヤノ30と比べるとソールが薄い分クッション性は落ちますが、明らかに軽量であることは分かります。

 乗り心地は、ノヴァブラスト3のベースを広げることで安定性を高め、反発力はやや落としたようなイメージです。

 他社製品では、ペガサス40(Nike)が最も競合すると感じます。ペガサス40のほうが若干反発力は高いものの、安定性のサポートは少なめです。

 対象レベルはサブ5〜完走向けとされてはいますが、軽量で安定性・クッション性・反発力のバランスが取れているため、サブ4までなら無理なく達成できると思います。

 以上より、ゲルカヤノ30では重く、ノヴァブラスト3では安定性(ふかふか感)が気になる方にとって、GT-2000 12はちょうど良い選択肢になると思います。

GT-2000 11との違い

GT-2000 12と11の違い

商品画像の引用元:asics.com

 GT-2000 11はミッドソール内側には硬めのフォーム材であるLITETRUSSを配置し、内側への倒れ込みを抑制することで安定性をサポートしていました。

 GT-2000 12では3D Guidance Systemを採用(LITETRUSSを廃止)し、半強制的なモーションコントロールがなくなることでスムーズな足運びが可能になりました。

 ミッドソールはFF Blastよりも軽量なFF Blast Plusに変更され、従来の露出型のGELよりも軽量でソフトなPureGELを内蔵しています。

 このため、厚さは2mm増加したものの前作から約5g軽量化され、さらにクッション性・反発力が向上しています。

 アッパーはアキレス部が反った形状となり、アキレス腱の擦れの心配がなくなり、着脱しやすくなりました。

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GT-1000 12との違い

GT-2000 12とGT-1000 12の違い

商品画像の引用元:asics.com

 GT-1000はGT-2000シリーズの廉価版で、気軽にランニングを始めたい方や、価格を抑えたい方におすすめのモデルです。

 厚さは約30mm、ミッドソールにはFF Blast Plusよりも硬めのFlyteFoamが使用されているため、クッション性はGT-2000 12よりは低くなります。

 ただし、LITETRUSSと露出型のGELは採用されており、安定性のサポート機能は搭載されています。

 価格差は4,000円以上ありますが、フルマラソンに向けてトレーニングを重ねるならGT-2000 12をおすすめします。

ゲルカヤノ30との違い

GT-2000 12とゲルカヤノ30の違い

商品画像の引用元:asics.com

 ゲルカヤノ30は初心者の代表的なスタビリティモデルで、GT-2000 12よりもサポート機能が充実しています。

 どちらもミッドソールにFF Blast PlusとPureGELが使用されていますが、ゲルカヤノ30の安定性サポート機能には"4D" Guidance Systemが採用されています。

 4D Guidance SystemはGT-2000 12の3Dに、「アーチ部に配置されたフォームパーツ」を追加したもので、サポート機能をより強く感じることができます。

 ゲルカヤノ30の厚さは約40mmでGT-2000 12よりも4mm厚いですが、重量は約30g重くなります。

 ランニング初心者はサポート機能が充実しているゲルカヤノ30の方が安心ですが、ある程度の軽さスピードを求める方はGT-2000 12を選ぶと良いと思います。

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まとめ

 GT-2000 12の特徴・用途をまとめると以下のようになります。

  • 比較的軽量なスタビリティモデル
  • 安定機能を見直し、3D Guidance Systemを採用
  • 前作よりも2mm増加しつつ、5g軽量化
  • 普段のジョギングやフルマラソン(サブ4〜)におすすめ