【Nike】ペガサスプラス レビュー│ターボ2の再来?通常版との違いも解説
ナイキのペガサスプラスは、通常版のペガサスよりも軽量で反発力にも優れたシューズです。
かつての超人気モデルであるペガサスターボから着想を得たシューズでもあり、その性能やライド感が気になっている方は多いと思います。
本記事では、ペガサスターボのレビューを行うとともに、ペガサスターボとの違いについて解説します。
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目次
ペガサスプラス基本情報
まずはペガサスプラスのスペック、メリット・デメリットを紹介します。
- 発売日:2024/8/15
- 定価(税込):¥19,800
- 重量:240g(27.0cm), 195g(24.0cm)
- 厚さ:35mm
- ドロップ:10mm
- ミッドソール:ZoomX
- カテゴリー:ニュートラル
- 主な用途:ジョギング、ロング走、ロードレース(サブ3.5〜サブ5)、軽めのスピード練習
- ペガサスよりも軽量
- ターボNNよりも弾む
- シンプルで扱いやすい
- ターボ1,2よりは弾まない
- レーシングモデルのズームXよりは硬い
ペガサスターボの変遷
ペガサスプラスは、かつての人気シューズであるペガサスターボの後継モデルにあたります。
ここでは、ペガサスターボシリーズの変遷を紹介したうえで、ペガサスプラスの特徴を解説します。
ペガサスターボ2までは超万能
ペガサスターボシリーズには、ターボ1・ターボ2・ターボNNの3モデルがあります。
私も含め、ペガサスターボを絶賛している方は、ターボ2までのことを指していることが多いと思います。
ターボ1,2のソールは共通で、ズームX・リアクトの2層ミッドソールを採用しています。
クッション・反発力に優れているうえに通常版ペガサスよりも軽量で、ジョギング〜スピード練習まで使える超万能のシューズでした。
ターボ1,2が発売された2018年〜2019年はナイキのシューズが寡占状態であり、ペガサスターボも一人勝ちのような状態でした。
ペガサスターボNN問題
商品画像の引用元:nike.com
ターボ2の発売以降はなかなか新モデルの発表がなく、2021年頃には廃盤を疑う方も増えてきました。
ペガサスターボ2が万能過ぎたがために、ナイキの他のシューズの売上が落ちてしまったから、との情報も見かけました。
そんな中2022年に、ようやく新モデルのペガサスターボNNが発売されました。(NNはNext Natureの略で、リサイクル素材を使用していることを意味します)
多くの方の期待とは裏腹に、ペガサスターボNNはリサイクル素材の影響で従来の弾むライド感とはかけ離れ、重量も増加してしまいました。
特段悪いシューズではないものの、ターボ1,2の良さを知っているとどうしても比較してしまい、がっかりした方が多いのではないかと思います。
ペガサスプラスの特徴
左右にスライド可能です。
そして2024年にペガサスターボの後継モデルとなるペガサスプラスが発売されました。NN(ネクストネイチャー)の表記はありません!
シュータンには「NIKE PEGASUS PLUS」と印字されていますが(写真1枚目)、なぜかアウトソールには「PEGASUS TURBO」と溝が掘られています(写真2枚目)。
従来のターボが帰ってきたと期待されますが、ターボ1,2とは以下の点で異なります。
- ミッドソールがズームXのみ(リアクト廃止)
- 厚さが約7mm増加
- 重量は25gほど増加(ターボNNよりは軽い)
違いだけ見ると、クッションが増してややマラソン寄りになったような印象を受けます。
ペガサスプラスが実際にどのように変わったのか、ターボ1,2の再来といえるかについては、実走レビューに記載したいと思います。
実走・性能レビュー
サイズ感・履き心地
左右にスライド可能です。
サイズ感は問題ないです。普段のサイズにしましたが、若干大きいくらいにも感じました。
アッパーはフライニットで、薄くはないものの柔らかく、窮屈感もありませんでした。
中から見ると光が透過していることが分かり、実際走ってみても通気性は悪くはありませんでした。
中央部には初代ターボを思わせる太めのストライプが通っています。この部分だけ厚めですが、履いていて特に気になりません。
重量はターボ2よりは重いものの、通常版ペガサスを履いた後ではかなり軽く感じました。
ズームXはやや硬めの印象
ミッドソールはズームX単一のはずですが、ヴェイパーフライのような沈み込む感じはありません。
ペガサスターボNNほどではないものの、耐久性を重視してレーシングモデルよりも硬めに調整しているように感じました。
リサイクル素材は使用していないとしても、材料の配合、または成形条件を変えているように思われます。
リアクトよりも軽くてスピードは出ますが、弾力感はそこまで高くはなく、ライド感は比較的シンプルです。
感覚としては、アシックスのFF Blast Plusや、アディダスのBoost(を少し軽くしたくらい)に近いイメージです。
一言で表すなら「軽量でそこそこ弾むシューズ」で、クッションもあるためフルマラソンも問題なく走れると思います。
簡単にペースを上げることができるため、私の場合キロ3分半くらいまでなら使っても良いかなと感じました。
ペガサスターボ1,2の再来?
ペガサスプラスがペガサスターボ1,2の再来となったかと聞かれると、ちょっと違うかなと思います。ストリークフライの方がターボ1,2に近いです。
ターボ1,2よりも厚くてズームX単一になったにも関わらず、弾力感が増したようには思えません。
クッションは少し増した印象ですが、スピードは軽量でロースタックのターボ1,2の方が出しやすいです。
ターボNNよりは断然弾むものの、ヴェイパーフライやストリークフライのズームXを想像していると物足りなさを感じるかもしれません。
今回ペガサスターボ4ではなくペガサスプラスと名称変更されましたが、ターボではなく、あくまでペガサスの延長線上にあるシューズだと伝えたかったからかもしれません。
ペガサスの上位モデルと考えればすんなり受け入れられますし、そのように考えた方が想像との乖離が小さいと思います。
競合モデルが追い付いてきた
最近のナイキのシューズは軽量なレーシングモデルと、重いもののサポート力に優れたものに2極化しているように思っていました。
珍しくペガサスプラスはその間に入りますが、私はこのような用途の広いシューズが好きなので、ジョギング用に購入するならペガサスプラス1択です。
通常版ペガサスやインフィニティランなどと比べれば断然スピードが出しやすく、2019年に発売されていたら敵なしのシューズだっただろうと思います。
ただし、最近はアディゼロSL2(Adidas)、ノヴァブラスト4(Asics)など、軽量で反発力の高い他社のシューズが増えてきています。
さらに、ここに挙げた2つのシューズはペガサスプラスよりも安いため、当時のような圧倒的シェアを獲得することは難しいだろうなと思いました。
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ペガサス41との違い
ペガサスプラスと通常モデルのペガサス41との違いを解説します。
Pegasus Plus | Pegasus 41 | |
---|---|---|
¥19,800 | 定価(税込) | ¥16,500 |
240g | 重量(27.0cm) | 285g |
35mm | 厚さ | 35mm |
10mm | ドロップ | 10mm |
ZoomX | ミッドソール | ReactX + Air Zoom Unit |
商品画像の引用元:nike.com
- ミッドソールにズームXを使用
- 中足部にアウトソールがない
- 45g軽量
単純に、ペガサス41のスピードモデルと考えるのが良いと思います。
ペガサス41に使用されているリアクトXは耐久性は高いものの密度が高く、速めのペースでは重さが気になってしまいます。
ペガサス41が重すぎる訳ではないですが、私はキロ4分半ペースを切ることが多いならペガサスプラスの方が良いと思いました。
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どんなランナーにおすすめ?
ペガサスプラスは以下のようなランナーにおすすめできるシューズです。
- 軽量でシンプルなシューズを探している
- 通常のペガサスでは重く感じる
- マラソンペースまで使えるシューズが欲しい
逆に、以下のようなランナーには合わない可能性があります。
- ターボ1,2と同じライド感を期待している
- レーシングモデルのような反発力を期待している