【Nike】ライバルフライ4 レビュー│圧倒的コスパ!用途次第でペガサスよりもおすすめ
高コスパシューズとして定評のあるライバルフライが3年ぶりにリニューアルされました。
4代目となるライバルフライ4ではソールが少し厚くなり、性能や接地感が気になっている方は多いと思います。
そこで本記事では、ライバルフライ4の特徴・使用感をレビューし、前作のライバルフライ3やペガサス41との違いも解説します。
シューズまとめ記事のリンク
メーカー別 | |
---|---|
レベル別 | |
用途別 |
目次
ライバルフライ4 基本情報
まずはライバルフライ4のスペック、メリット・デメリットを紹介します。
- 発売日:2024/10/4
- 定価(税込):¥11,000
- 重量:235g(27.0cm), 214g(25.5cm)
- 厚さ:31.5mm
- ドロップ:8mm
- ミッドソール:Cushlon 3.0 + Air Zoom Unit + Plastic Piece
- カテゴリー:スピード
- 主な用途:ジョギング、スピード練習、ウォームアップ、部活、通学、3km〜ハーフマラソン
- 5g軽量化
- クッション性が向上
- 安くて用途が広い
- 接地感は薄れた
- 反発力は普通
ライバルフライ4の特徴
厚さが30mmを超えた
ライバルフライは薄底でシンプルなイメージですが、今作はソールが3.5mm増の31.5mmとなりました。
ソール形状も大きく変更されており、かかとの後ろまで伸びたフォルムはアルファフライ3を想起させます。
さらに、ミッドソールのクシュロン3.0は前作からクッションが改良されており、素材自体も柔らかくなっています。
クシュロン3.0は、ストラクチャー25、ボメロ17などにも採用されているフォーム材です。
このように厚底化・素材の改良によりソール全体のクッションは、前作のライバルフライ3よりも向上し、中長距離選手が使いやすくなったといえます。
また前足部には反発力向上のためにAir Zoomユニットが内蔵されています。
厚さ30mm強でクシュロン + Air Zoomユニットの構成といえば、数年前のペガサス(バージョン35より前)と同じです。
構成は同じでも軽量でクシュロンは改良していることから、数年前のペガサスよりも高性能と考えても良いと思います。
中足部に樹脂ピースを内蔵
今作から新たに中足部に樹脂ピースが内蔵されました。ヴェイパーフライ3のように、アウトソール側の空洞から目視することができます。
樹脂ピースはプレートとは呼べないほどの大きさで、「シャンク」と呼ばれることもあります。
プレートのように大きく変形できるほどの長さがないため、反発力を生み出すというよりは安定感を高める役割が強いです。
クシュロンフォームだけではふにゃふにゃで力が散逸しまうところを、樹脂ピースでガイドすることで結果的に推進力が向上します。
実走・性能レビュー
サイズ感・重量
サイズ感は若干大きいように感じましたが、あえて下げるほどでもないくらいでした。
がっつりスピードで使いたい場合は、ブレないように0.5cm下げても良いと思います。
アッパーはやや硬めで曲げるとしわができるため、ぴたっとフィットする感じではありません。
ただし、内側には柔らかいシートが1層あるため、擦れて痛くなることはありません。
重量(25.5cm)は214gでした。期待通りの軽さで、ペガサスプラスよりも少し軽いくらいです。
クッションはそこそこ高い
数年前までクシュロン搭載のペガサス34を持っていましたが、ライバルフライ4の方がクッションを感じます。
クシュロン3.0自体の柔らかさはリアクトXとほとんど変わらないように感じられ、履いただけでもクッションが伝わりました。
単純にペガサス41を4mm薄くしたくらいのクッションで、10km前後走る程度なら何ら問題ありませんでした。
ライバルフライ4は安い部類のシューズではありますが、5,000円前後で安売りされているシューズ(レボリューションなど)のクッションレベルとは全然違います。
また、ソールが柔らかく薄めであるため、前足部内蔵のAir Zoomユニットを強く感じます。
インソールが取り外せないため確認はできませんでしたが、Air Zoomユニットの部分は周りよりも厚くなっているように感じます。
クシュロン3.0よりもAir Zoomユニットの方が硬めで弾力感があり、前〜中足部で接地すれば速めに反発が返ってきます。
接地感は前後で全然異なり、Air Zoomユニットがある前足部では程良く接地感が得られます。
ペガサス41ではあまり存在感がありませんでしたが、ライバルフライ4ではしっかりと仕事をしています。
反発力は程々で高くありませんが、軽さで補えるのでキロ4ペースまで上げても快適でした。
ジョギングの後に簡単なスピードとして、300mの流し(42秒09)を入れました。
おおよそ800mのレースペースくらいでしたが、グリップも良く、そこまで力まずに走れたと思います。
また、アッパーが薄めのため、靴ひもを強く結べば問題ないレベルで固定することができました。
ジョギング中は樹脂ピースの存在があまり分かりませんでしたが、300mトラックで使ってみるとカーブで役立っているように感じました。
もちろんスパイクと比べれば推進力は弱いので自身の力で進みますが、軽くて足が回るので普通にスピードは出ます。
シーズンオフ〜移行期までにスピードを出すくらいであれば、十分満足できる性能でした。
ただし、クシュロン3.0はもっちりとしていて圧縮からの復元が速くはないイメージで、短距離選手などピッチを重要視する場合には気になるかもしれません。
用途次第でペガサスよりもおすすめ
ペガサスが人気の理由は、トラック競技よりもマラソン人口やファンランナーが多く、普段使いにも適しているためだと思います。
ランニングシューズを選ぶ際、多くの方が快適でクッション性の高いペガサスを選ぶのも理解できます。
しかし私は少数派で、ライバルフライ4が好みでした。理由はシンプルで、軽くてスピードが出るからです。クッションも許容範囲内です。
用途次第で、マラソンに向けて走行距離を伸ばしていきたい場面では、クッションのあるペガサス41の方が合っています。
ただし、ライバルフライ4の方が軽くてスピードが出るため、ウォームアップ、冬季のスピード練習といった場面でも活躍します。
一般的なジョギングシューズでは重すぎるし、レーシングシューズを使うまでもない、といった場面で最適になってくると思います。
もちろん、安さで選んでも良いと思います。坂ダッシュなどコンクリートでスピードを出したいときはアウトソールの摩耗が気になりますが、ライバルフライ4なら安くて気兼ねなく使えます。
関連記事
ライバルフライ3、ペガサス41との違い
前作のライバルフライ3と、代表モデルのペガサス41との比較表を作成しました。
Rival Fly 4 | Rival Fly 4 | Pegasus 41 | |
---|---|---|---|
定価(税込) | ¥11,000 | ¥9,350 | ¥16,500 |
重量(27.0cm) | 235g | 240g | 285g |
厚さ | 31.5mm | 28mm | 35mm |
ドロップ | 8mm | 8mm | 10mm |
ミッドソール | Cushlon 3.0 + Air Zoom Unit + Plastic Piece | Cushlon 2.0 + Air Zoom Unit | ReactX + Air Zoom Unit |
商品画像の引用元:nike.com
ライバルフライ3との違い
ここまで見てきた通りライバルフライ4は厚底化されましたが、重量はむしろ軽くなっています。
ミッドソールのクシュロンはライバルフライ3でも改良されたとの記載があったので、ライバルフライ2からクシュロン1.0 → 2.0 → 3.0と進化していると思われます。
厚底化すると基本的に安定感は弱くなりますが、今作は新たに中足部に樹脂パーツを配置することで対応しています。
私は、ライバルフライ4くらいのクッションの方がジョギングでも使いやすく多用途である感じました。
一方で強めの接地感を好む方は、型落ちして安くなったライバルフライ3を選んでも良いと思います。
関連記事
ペガサス41との違い
ペガサス41は人気No.1ともいえるデイリートレーナーで、主に長距離選手・市民ランナーに人気のモデルです。
厚めのソールにリアクトXフォームを使っているためライバルフライ4よりもクッション・反発があり、よりマラソン寄りの性能といえます。
さらに、普段使いしやすいデザインで、アッパーも快適なため長時間の使用に適しています。
ただしライバルフライ4の方が約50gも軽く、簡単なスピード用途にも対応します。クッションも程良く感じます。
このため、ジョギング・マラソン以外にもスピード用途で使うことがあるなら、安くて扱いやすいライバルフライ4でも良いと思います。
まとめ
ライバルフライ4は以下のようなランナーにおすすめできるシューズです。
- 性能をそこそこ求めつつも、価格は抑えたい
- 部活などスピードを出す場面が多い
- 軽くて万能なシューズを探している
- 冬季練習の相棒を探している
逆に、以下のようなランナーには合わない可能性があります。
- ライバルフライ3の接地感が欲しい
- 強めの反発で進みたい
- 普段履きとしても使いたい
▼価格は以下より確認可能です。ナイキのシューズは楽天市場が安いことが多いです。