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【Asics】ソニックブラスト レビュー│ブラストシリーズをチャート付きで整理

ソニックブラスト レビュー

 アシックスのソニックブラストはブラストシリーズかと思いきや、公式サイトにはスピードモデルのページに記載されています。

 ブラストシリーズとして見れば初めてプレートを内蔵したモデルで、他のモデルとの差異が気になっている方は多いと思います。

 そこで本記事では、ブラストシリーズの全モデルをチャート付きで整理したうえで、ソニックブラストのレビューを行います。

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メーカー別
レベル別
用途別

ソニックブラスト 基本情報

  • 発売日:2025/9/4
  • 定価(税込):¥22,000
  • 重量:256g(27.0cm)
  • 厚さ:46mm
  • ドロップ:6mm
  • ミッドソール:FF Turbo Squared + FF Blast Max + Pebax Plate
  • カテゴリー:トレーニング
  • 主な用途:インターバル、LT走、ロードレース・マラソン(サブ3〜サブ4)
メリット
  • ブラストシリーズに推進力をプラス
  • レーシングモデルよりも負担が少ない
  • 厚さ46mmとしては軽量
  • 接地後の反発が速い
デメリット
  • 速めのペースに限られる
  • 40mmオーバーのため非公認

ブラストシリーズ全モデル整理

 ソニックブラストをブラストシリーズに含めるとすると、現地点で6モデルが発売されています。

 各モデルの立ち位置を一目で分かるように、以下のようなチャート・比較表を作成しました(チャートは数値化はしておらず、イメージとなります)。

アシックス ブラストシリーズのチャート

商品画像の引用元:asics.com

重量
(27.0cm)
厚さ ミッド
ソール
Megablast 230g 46mm FF Turbo Squared
Sonicblast 256g 46mm FF Turbo Squared
+ FF Blast Max
+ Pebax Plate
Superblast 2 250g 45mm FF Turbo Plus + FF Blast Plus Eco
Novablast 5 255g 41.5mm FF Blast Max
Dynablast 5 260g 37mm FF Blast Plus
Versablast 4 260g 37.5mm AmpliFoam Plus

厚さはダイナブラスト5のみ実測値(他は公表値)

 縦軸はシリーズの特徴でもある「バウンス感」、横軸は迷いましたが「スピード」で整理することにしました。

 バウンス感(反発力・クッション)とスピードは必ずしも結びつかず、重量・反発の早さなどでスピードの出しやすさが変わってくるためです。

 下位モデルから見ていくと、まずバーサブラスト4は10,000円を切りますが、「AmpliFoam Plus」はこの中では最も硬めでバウンス感は控えめです。

 ダイナブラスト5は下から2番目ではあるものの、ノヴァブラスト3と同じ「FF Blast Plus」を使用しているため一気にバウンス感が強くなります。

 アシックス日本公式サイトには頑なに掲載されませんが、この中では最もコスパが良いように感じていてかなりおすすめできるモデルです。

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 ノヴァブラストは最も人気のモデルで、「FF Blast Max」をソール全域に使っているためさらに強いバウンス感が得られます。

 ただしFF Blast Plusよりは接地後の反発が遅い印象で、速めのスピードではもっちり感が気になってきます。

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 スーパーブラスト2は厚さが45mmもありますが、メタスピードパリシリーズに使われていた「FF Turbo Plus」を使うことでバウンス感をさらに高めつつ軽量性を維持しています。

 フォームの硬度はFF Blast Plusより少し柔らかい程度なので、反発が速いうえに安定感がありジョギング〜スピード練習まで対応します。

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 (ソニックブラストは一旦置いといて)メガブラストが最上位モデルで、反発力が非常に高い「FF Turbo Squared」をソール全域に使用しています。

 従来の最上位モデルだったスーパーブラスト2よりもバウンス感が強く、さらにロッカーが強いため前に転がる感覚もあります。

ソニックブラスト ミッドソール

 最後にソニックブラストですが、公式サイトではメタスピードシリーズと同じ「スピードモデル」に分類されています。

 他のブラストシリーズと異なりバウンス感よりもスピードに重点を置いていて、スピードは最も出しやすいように感じます。

 ミッドソールにはメガブラストと同じFF Turbo Squaredをメインで採用していますが、クッション向上を目的にソール下層にはFF Blast Maxも配置しています。

 また、ソニックブラストのみがプレートを内蔵していて、ブラストシリーズと考えると派生モデルのような立ち位置です。

 アストロプレートと呼ばれているプレートはPebax製で、3/4レングスのため硬すぎる感覚はありません。

 40mmオーバーでプレートを内蔵したシューズはアシックスでは初めてなので、また別のタイプの超厚底スーパートレーナーが揃ったことになります。

実走レビュー

サイズ感・履き心地

ソニックブラスト サイズ感
ソニックブラスト アッパー

左右にスライド可能です。

 サイズ感は普通でした。アッパーが柔らかいので、当たったとしても不快感はありません。

 アキレス腱の部分が擦れるというレビューを何件かみかけましたが、あえて1cm下げてみても全く気になりませんでした。

 アキレス腱の怪我をした経験からこの部分は敏感だと思っていますが、それでも気にならなかったのでそこまで食い込んだ形状ではないと思います。

S4+ YOGIRIが最も近い

ソニックブラスト 着用写真

 走った感覚は跳ねすぎるというよりも推進力で、確かにブラストシリーズよりもレーシングモデルに近いと思いました。

 1番似ていると思ったのはS4+ YOGIRIで、スーパーブラスト・メガブラストほどではないものの、S4+よりはバウンス感を高めたようなイメージです。

 ちょっと違うかもしれませんが、ダイナブラスト5・ノヴァブラスト3の硬度のまま厚底化し、プレートを内蔵したような感覚でもありました。

 また、マジックスピード4とも比較したくなりますが、こちらはロッカーで進む感覚が強いので、別のタイプのシューズだと感じました。

ソニックブラスト アウトソール

 プレートはカーボン製ではないため単体で履くと存在感はあまりないですが、プレートがないメガブラストと同時に履いてみると全然違います。

 プレートが土台になることで安定感が増しつつ、効率良く推進力に変換されていることが分かります。

 新素材のFF Turbo Squareは、FF Leapみたいな柔らかさではないため、スピードを上げたとしてもそこまで大きくは圧縮しませんでした。

 ただし小さな圧縮でも復元速度はかなり速いイメージなので、そんなに跳ねてはないけど思っていたよりも進んでいるような感覚でした。

 ペースは3分10秒(/km)くらいまでなら使って良いと感じました。3分ペースを切ってくると、推進力よりも重量が気になってきました。

他のモデル名でも良かったかもしれない

ソニックブラスト モデル名のイメージ

ソニックブラストのモデル名イメージ

 モデル名の「ソニックブラスト」ですが、そこから想像されるライド感とは少し離れているように思います。

 まず「ブラスト」がついていることで強いバウンス感を期待してしまいますが、実際はスピードカテゴリーでそもそもブラストではありません。

 想像より硬かったという声がありますが名前の影響は大きいと思っていて、実際はS4+よりも柔らかく決して硬いことはありません

 「ブラストシリーズ+厚さ46mm+新素材」で期待値はどうしても高くなってしまうので、少しもったいない気はしました。

ソニックブラスト インソール

 ちなみに硬く感じる理由はFF Turbo Squaredではなく、アッパーとソールをつなぐ部分(ストロベル)が影響していそうでした。

 インソールを取り外した部分を触ってみるとプレートのようにコツコツしていて、足裏に近い部分なのでこの硬さが伝わってきました。

 また、「ソニック」がついていることで超軽量・スピード感といったイメージが湧きますが、200gを切るような超軽量な設計でもありません。

 ただ厚さ46mmで256g(27.0cm)なら軽量で、40mm前後のトレーニングモデルであるアディゼロボストン13(255g)やズームフライ6(247g)とほとんど変わりません。

 同時に発売されたメガブラスト(230g)が超軽量であることも影響していそうで、比較されやすいのでかわいそうではあります。

どんなランナーにおすすめ?

 ソニックブラストは以下のようなランナーにおすすめできるシューズです。

こんなランナーにおすすめ
  • バウンス感よりもスピードを重視
  • S4+以上、メタスピード東京以下のレベルで探している
  • トレーニングでカーボンシューズは避けたい
  • ノヴァブラスト5は反発は遅すぎる

 逆に、以下のようなランナーには合わない可能性があります。

こんなランナーには不向き
  • スーパーブラスト、メガブラストのようなバウンス感を期待している
  • モデル名から超軽量シューズを想像している