【永久保存版】陸上300m~1500mのタイム相関(換算)表
陸上の練習をやっていて、タイムの相関(換算)を知りたいと思ったことはないでしょうか。例えば練習で600mを全力で走って85秒だったとき、800mのレースではどれくらいのタイムになるのでしょうか。タイムの相関を知っておくことで、練習のタイム設定に役立ちますし、現状の自分の走力の把握をすることもできます。
そこで本記事では、中長距離選手向けの300m, 400m, 500m, 600m, 1000m, 1200m, 1500mのタイムの相関(換算)について詳しく分析してみることにしました。
タイム相関表の記事リンク
短距離 | |
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中距離 | |
長距離 |
タイム相関表
まず初めにタイムの相関表を示します。相関表の見方や作成方法については記事後半で解説します。
400mを1秒間隔で表に記載していますが、0.2秒間隔でさらに細かくした表は300m~1500mの各タイムの相関表(詳細版)に記載しています。
見切れている場合横にスクロールできます。
300m | 400m | 500m | 600m | 800m | 1000m | 1200m | 1500m |
---|---|---|---|---|---|---|---|
33.9 | 47.0 | 1:00.6 | 1:14.6 | 1:43.7 | 2:14.1 | 2:45.6 | 3:34.6 |
34.7 | 48.0 | 1:01.9 | 1:16.2 | 1:45.9 | 2:16.9 | 2:49.0 | 3:39.0 |
35.4 | 49.0 | 1:03.1 | 1:17.7 | 1:48.0 | 2:19.7 | 2:52.4 | 3:43.3 |
36.1 | 50.0 | 1:04.4 | 1:19.3 | 1:50.2 | 2:22.4 | 2:55.8 | 3:47.7 |
36.8 | 51.0 | 1:05.7 | 1:20.9 | 1:52.4 | 2:25.2 | 2:59.2 | 3:52.1 |
37.6 | 52.0 | 1:07.0 | 1:22.4 | 1:54.5 | 2:28.0 | 3:02.6 | 3:56.5 |
38.3 | 53.0 | 1:08.3 | 1:24.0 | 1:56.7 | 2:30.8 | 3:06.0 | 4:00.8 |
39.0 | 54.0 | 1:09.5 | 1:25.6 | 1:58.8 | 2:33.5 | 3:09.4 | 4:05.2 |
39.7 | 55.0 | 1:10.8 | 1:27.1 | 2:01.0 | 2:36.3 | 3:12.8 | 4:09.5 |
40.5 | 56.0 | 1:12.1 | 1:28.7 | 2:03.2 | 2:39.0 | 3:16.2 | 4:13.9 |
41.2 | 57.0 | 1:13.4 | 1:30.3 | 2:05.3 | 2:41.8 | 3:19.5 | 4:18.2 |
41.9 | 58.0 | 1:14.7 | 1:31.8 | 2:07.5 | 2:44.5 | 3:22.9 | 4:22.5 |
42.7 | 59.0 | 1:15.9 | 1:33.4 | 2:09.6 | 2:47.3 | 3:26.3 | 4:26.8 |
43.4 | 60.0 | 1:17.2 | 1:34.9 | 2:11.7 | 2:50.0 | 3:29.6 | 4:31.1 |
44.1 | 1:01.0 | 1:18.5 | 1:36.5 | 2:13.9 | 2:52.7 | 3:32.9 | 4:35.3 |
44.8 | 1:02.0 | 1:19.7 | 1:38.0 | 2:16.0 | 2:55.5 | 3:36.3 | 4:39.6 |
45.6 | 1:03.0 | 1:21.0 | 1:39.6 | 2:18.1 | 2:58.2 | 3:39.6 | 4:43.9 |
46.3 | 1:04.0 | 1:22.3 | 1:41.1 | 2:20.2 | 3:00.9 | 3:42.9 | 4:48.1 |
47.0 | 1:05.0 | 1:23.6 | 1:42.7 | 2:22.4 | 3:03.6 | 3:46.3 | 4:52.4 |
47.7 | 1:06.0 | 1:24.8 | 1:44.3 | 2:24.5 | 3:06.4 | 3:49.6 | 4:56.7 |
300m | 400m | 500m | 600m | 800m | 1000m | 1200m | 1500m |
48.5 | 1:07.0 | 1:26.1 | 1:45.8 | 2:26.7 | 3:09.1 | 3:53.0 | 5:01.0 |
49.2 | 1:08.0 | 1:27.4 | 1:47.4 | 2:28.9 | 3:11.9 | 3:56.4 | 5:05.3 |
50.0 | 1:09.0 | 1:28.7 | 1:49.0 | 2:31.0 | 3:14.7 | 3:59.7 | 5:09.6 |
50.7 | 1:10.0 | 1:30.0 | 1:50.5 | 2:33.1 | 3:17.4 | 4:03.0 | 5:13.8 |
51.4 | 1:11.0 | 1:31.3 | 1:52.1 | 2:35.3 | 3:20.1 | 4:06.3 | 5:18.1 |
52.2 | 1:12.0 | 1:32.5 | 1:53.6 | 2:37.4 | 3:22.8 | 4:09.7 | 5:22.3 |
52.9 | 1:13.0 | 1:33.8 | 1:55.2 | 2:39.5 | 3:25.5 | 4:13.0 | 5:26.5 |
53.6 | 1:14.0 | 1:35.1 | 1:56.7 | 2:41.6 | 3:28.2 | 4:16.3 | 5:30.7 |
54.3 | 1:15.0 | 1:36.3 | 1:58.3 | 2:43.7 | 3:30.9 | 4:19.6 | 5:34.9 |
55.1 | 1:16.0 | 1:37.6 | 1:59.9 | 2:45.9 | 3:33.6 | 4:22.9 | 5:39.1 |
55.8 | 1:17.0 | 1:38.9 | 2:01.4 | 2:48.0 | 3:36.3 | 4:26.1 | 5:43.3 |
56.5 | 1:18.0 | 1:40.2 | 2:03.0 | 2:50.1 | 3:39.0 | 4:29.4 | 5:47.5 |
57.3 | 1:19.0 | 1:41.4 | 2:04.5 | 2:52.2 | 3:41.7 | 4:32.7 | 5:51.7 |
58.0 | 1:20.0 | 1:42.7 | 2:06.0 | 2:54.3 | 3:44.4 | 4:36.0 | 5:55.8 |
58.7 | 1:21.0 | 1:44.0 | 2:07.6 | 2:56.4 | 3:47.1 | 4:39.3 | 6:00.0 |
59.5 | 1:22.0 | 1:45.2 | 2:09.1 | 2:58.5 | 3:49.8 | 4:42.5 | 6:04.2 |
1:00.2 | 1:23.0 | 1:46.5 | 2:10.7 | 3:00.7 | 3:52.4 | 4:45.8 | 6:08.3 |
1:00.9 | 1:24.0 | 1:47.8 | 2:12.2 | 3:02.8 | 3:55.1 | 4:49.0 | 6:12.5 |
1:01.7 | 1:25.0 | 1:49.1 | 2:13.8 | 3:04.9 | 3:57.8 | 4:52.3 | 6:16.6 |
1:02.4 | 1:26.0 | 1:50.3 | 2:15.3 | 3:07.0 | 4:00.5 | 4:55.5 | 6:20.7 |
1:03.1 | 1:27.0 | 1:51.6 | 2:16.9 | 3:09.1 | 4:03.1 | 4:58.8 | 6:24.8 |
300m | 400m | 500m | 600m | 800m | 1000m | 1200m | 1500m |
見切れている場合横にスクロールできます。
タイム予測
上の相関表はスピードとスタミナのバランスが取れた選手にとって、同じ列のタイムが同じ価値のある記録となるように作ってあります。そのため、自分がスピード型ランナーなのかスタミナ型ランナーによって見方が変わってきます。
自分の自己ベストに丸をつけてみて、左上から右下にかけて傾きがある場合は800m寄りのスピード型ランナーということになります。
逆に、左下から右上にかけて傾きがある場合は5000m、10000m寄りのスタミナ型ランナーということになります。
このように、自分の傾きがある程度分かったらタイム予測をすることができます。例えば例で示したスタミナ型ランナーの場合、1000mのレースに出たら2分24秒くらいで走れそうだと予測することができます。
また、このようににV字になっている場合は、凹んでいる部分はもっと走れるはずだと考えることができます。このランナーの例では800mの自己ベストが1分53秒7ですが、調子が合えば1分51秒台前半で走れるはずだと予想することができます。
練習への応用
練習ではタイム設定をする上で役に立つことが多いです。例として、スピードとスタミナのバランスのとれた選手が400mのインターバルを62秒0で6本(レスト3分)でギリギリこなせたとします。この選手は1000mで同じ価値のタイムである2分55秒で6本(レスト3分)のインターバルをこなせるでしょうか?
答えとしては、できない場合が多いです。その人にとって同じ価値(頑張り度)のタイムだとしても、距離が長いほど1本ごとに蓄積される疲労が多いからです。
ではどうすればいいかというと、3通りの方法で対応できます。1つ目は本数を減らすことで、この例では4~5本程度にします。2つ目はレストを長くすることで、この例では5分レストにします。3つ目は設定タイムを落とすことで、この例では3分切りくらいを目標にします。3つ方法を紹介しましたが、練習の目的に合った方法を選ぶと良いと思います。
【参考】相関表の作成方法
実は1500m以上の距離ならVDOTから簡単にタイムの相関が分かります。VDOTとはダニエルズさんという方が考案した、VO2Maxにランニングエコノミーを考慮したパラメータです。詳しくは以下の書籍を参照するか、【ランナー必見】VDOTについて解説!VO2Maxとの違いは?でも紹介しています。
1500m以下はVDOTではカバーしていない範囲なので、別の方法でタイムの換算をする必要があります。そこで、世界記録・日本記録の距離と速度の関係から、どのようにタイムが推移しているかを参考に相関表を作ることにしました。
横軸は距離を対数でとっていて、縦軸は速度です。200m~1500m, 1500m~フルマラソンのそれぞれ範囲で直線状にプロットが並んでいるようにみえます。1500m以上ではスタミナの影響の方が大きくなるために傾きが変わったと考えられ、VDOTが1500mまでしか対応していないのはこのためだと思われます。
ここで、1500m以下でも直線状になっているためタイム予測ができそうです(100mは加速の影響で直線に乗っていません)。横軸を対数にしているので、速度s[km/h]を求める式は定数a, bと距離x[m]を用いて、
s = - a * log(x) + b
と表すことができます。よって予想タイムy[s]は、単位換算を考慮して
y = x / s * 3600 / 1000 = 3.6x / s
と求めることができます。
ここで定数a, bは自分や友人の自己ベストを参考に、表がしっくりくるまで試行錯誤しながら頑張って調整して決めました。