ガーミンの精度について調査!GPS、心拍数、予想タイムは正しいのか? – Unattached Runner
ランニングシューズ 特設ページ ガーミン スペック比較

ガーミンの精度について調査!GPS、心拍数、予想タイムは正しいのか?

 多くのランナーが使用しているガーミンには、GPS機能光学心拍計VO2Maxフィニッシュタイム予想など様々な機能が搭載されています。

 本記事では、それらの機能の精度についてガーミンを6年以上使用している私なりの考えをまとめてみました。

関連記事
【Garmin】ランナー向けのモデル(Forerunner)を比較!人気ランキングも紹介

【Garmin】ランナー向けのモデル(Forerunner)を比較!人気ランキングも紹介

GPS機能付きランニングウォッチとして圧倒的シェアを誇るガーミンのランナー向けのモデル(Forerunner)を比較します。Amazonの人気ランキングも紹介するので、購入時の参考にしてください。

GPS

 GPSの精度はかなり高いです。経験からになってしまいますが、毎回同じ10kmコースを走ったとしてもだいたい±100m以内には収まります。ただし、高い建物が多い場所で走る場合はGPSが遮られて精度が落ちてしまいます。

 例えば、神田のオフィス街にあるランニングステーションからスタートして皇居を走ったときに、皇居に出るまでは高いビルが並んでいるためかGPSがかなり不安定になっていて、皇居に入ってからはGPSが安定するみたいなことがよくあります。GPSが不安定なときの精度は、悪い場合で1kmあたり10秒~20秒くらいずれてしまうイメージです。

光学式心拍計

 ウォッチの裏から緑色のLEDを照射し、脈拍によって反射の仕方が変わることを利用して心拍数を予測しています。心拍計の精度は、日常生活軽いジョギングで使用するときはそこそこ正確な値を示します。

 心拍数はその大きさに応じて5つのゾーンに分類され、ジョギング程度であればゾーン3 ~ 4に収まるのが普通ですが、調子が悪いとゾーン5に入ることがあります。

悪いコンディション

 これは飲み会のあと電車で寝過ごしてしまい、深夜1時頃に走って帰ることになってしまったときのアクティビティです。

 見ての通りほぼ全部ゾーン5になってしまっていて、ガーミンには調子が悪いことがバレバレでした。パフォーマンスコンディションに関しては、驚異のマイナス20(最低値)を叩き出してしまい、VO2Maxが一気に5ポイントも落ちてしまいました。

 このように、普通のジョギングにおいては心拍計の値によって調子の良し悪しがある程度は分かるようになります。しかし、ジョギング以上のスピードになると突然心拍計の精度が落ちてしまいます

 具体的には、4'00"/kmを切るくらいのペースから心拍数が上がらなくなり(もしくは下がり)、3'00"/km前後のペースでは使い物にならなくなります

光学心拍計の誤差

 これは3000mを8分58秒で走った時の心拍数です。キロ3を切っている速いペースのため心拍数はゾーン5に入ると思われますが、ガーミンの表示をみると半分以上がゾーン3に入っていて、光学心拍計が機能していないことがわかります。

 要因を調べてみると、スピードが上がると筋肉の収縮が大きくなり、センサの読み取りに影響が出てしまうためみたいです。キロ3とジョギングでそんなに変わるか??って気もしますが、光学心拍計では技術上限界があるみたいで仕方がないのだと思います。

関連記事
【心拍計】胸ベルト(電気式) vs 腕時計(光学式)│同時に測定して精度を比較

【心拍計】胸ベルト(電気式) vs 腕時計(光学式)│同時に測定して精度を比較

ランニング中の心拍数を胸ベルト型(電気式)・腕時計型(光学式)で同時に測定し、夏・冬でそれぞれ精度を比較してみました。各測定法のメリット・デメリットも紹介します。

VO2Max/予想タイム

 ランニングのペースや上で紹介した心拍数の値などからVO2Maxの予測が行われます。VO2Maxについては数字が大きくなるほど予想タイムが速くなるくらいの認識で大丈夫ですが、詳しく知りたい方は以下の記事をご参照ください。

関連記事
【ランナー必見】VDOTについて解説!VO2Maxとの違いは?

【ランナー必見】VDOTについて解説!VO2Maxとの違いは?

ダニエルズのランニングフォーミュラという本を知っているでしょうか。ランナーには有名な本で、VDOTという指標を使って練習メニューの組み立て方や考え方が詳しく解説されています。本記事ではVDOTについて、VO2Maxとの違いと合わせて詳しく解説しようと思います。

 VO2Maxの精度はそこそこ高いですが、マラソン型ランナーほど高く、スピード型ランナーほど低く出る傾向があります。というのも、ペース走のようなある程度速いペースで継続的に走るようなアクティビティが高い評価をされるからです。

 逆に1000mのインターバルなど、途中にレストジョグを挟むようなアクティビティでは、ただペースが落ちていると認識されるのかVO2Maxが高くなることはほとんどありません

 さらに、LSDリカバリージョグなど普段より遅いペースで走るとコンディションが悪いと判断され、VO2Maxが低下してしまいます

 続いてフィニッシュタイム予想ですが、精度はあまり高くないです。スピードとスタミナのバランスの取れた選手を基準に考えているのか、スピード型の選手の場合5000mのタイム予測が明らかに遅く、逆にマラソンのタイム予測が明らかに速いです。

VO2Maxの予測

 中距離ランナーである私の場合、5000mが14分30秒、マラソンが2時間46分ですが、ガーミンの予想タイムは大きくずれています。

 しかも、ガーミンをつけて5000mのレースで14分30秒のタイムで走ったとしても、5000mの予想タイムが15分台のままみたいなこともあり、レース結果がダイレクトに反映されることもないです。

高度

 気圧高度計から高度を算出していて、相対的な高度変化の精度は高いです。ただし、絶対高度は時々ずれることがあります。

高度計の精度

 例えば、この6つのアクティビティは全て同じコースを走ったものですが、下段の右2つの高度が他と大きく異なります。これは高度計の精度ではなくて、気圧が日によって異なるからなんじゃないかなあと思ってます。

 相対的な高度変化として最大高度と最小高度の差を見てみると、6つともすべて31mくらいで精度がかなり高いことがわかりました。

おすすめ記事

【Garmin】ランナー向けのモデル(Forerunner)を比較!人気ランキングも紹介

【Garmin】ランナー向けのモデル(Forerunner)を比較!人気ランキングも紹介

GPS機能付きランニングウォッチとして圧倒的シェアを誇るガーミンのランナー向けのモデル(Forerunner)を比較します。Amazonの人気ランキングも紹介するので、購入時の参考にしてください。

【ランナー向け】ガーミンの地図機能を紹介!ナビ機能が便利

【ランナー向け】ガーミンの地図機能を紹介!ナビ機能が便利

ガーミンの一部モデルにはフルカラーの日本地図が内蔵されています。本記事では、地図機能の使い方や、地図機能でできることを紹介します。

【Garmin】Forerunner 965 レビュー│955、265との違いは?

【Garmin】Forerunner 965 レビュー│955、265との違いは?

ガーミンのフラッグシップモデルであるForerunner 965のスペック・機能を、旧モデルの955や下位モデルの265と比較しながら解説します。

【Garmin】Forerunner 165 評価│55、265とのスペック・機能の違いを比較!

【Garmin】Forerunner 165 評価│55、265とのスペック・機能の違いを比較!

ガーミンのエントリーモデルであるForerunner 165/165 Musicを、旧モデルにあたるForeAthlete 55や、ミッドレンジモデルのForerunner 265とスペック・機能を比較しながら紹介します。