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【HOKA】シエロX1 3.0 レビュー│圧倒的で感動的で冒険的な反発力

シエロX1 3.0 レビュー

 HOKAのシエロX1 3.0は、圧倒的な反発力を備えた厚底レーシングモデルです。

 これまでネックだった重量が軽量化されたことで選びやすくなり、その性能が気になっている方は多いと思います。

 本記事ではシエロX1 3.0の特徴を解説し、実際の使用感をレビューしていきます。

シエロX1 3.0 基本情報

88/ 100
Aランク 総合評価?85点を基準とした、同価格帯・カテゴリー内での相対評価です。
軽量性 3.9
スピード性能 4.7
クッション 5.0
安定性 3.0
楽しさ・快適性 4.3

基本情報・実測値

発売日
2026/1/30
定価
¥38,500 税込
重量
199g 27.0cm代表値 / 177g 25.5cm実測値
厚さ
37.0mm 代表値
ドロップ
7mm
ミッドソール
PEBA + Carbon Plate
カテゴリー
レーシング
主な用途
ロング走LT走インターバルロードレース・マラソン(サブ3)
メリット
  • 圧倒的な反発力
  • ついに200gまで軽量化
  • 中足部は40mmオーバー
  • 安定性が向上
デメリット
  • ヒールストライクには不向き
  • カーブで曲がりづらい
  • 40,000円近い価格

シエロX1 3.0の特徴

シエロX1 3.0 メインビュー

 シエロX1 3.0は強い反発力・バウンス感が特徴の厚底カーボンシューズです。

 HOKAのレーシングモデルにはロケットXもありますが、シエロX1は強い反発力でストライドを伸ばすことでペースを上げるタイプになります。

 ミッドソールは全域がPEBAフォームで、ソールの厚さは公表値が37mmとされています(もちろん公認)。

     とても37mmのソールには見えませんが、これはハイパーワーププロ(Mizuno)のように後足部をカットしているためです。

     だとしても40mmギリギリに見えますし、中足部に関しては45mmほどありそうでした。

     とにかく大量のスーパーフォームを使っていますが、重量は代表サイズ(27.0cm)で約199gと10g以上軽量化されています。

         HOKAは他社と異なり28.0cmを基準とすることが多いため、気づかない方に若干重い印象を持たれて損している気がします。

         これまでのシエロX1は重量がネックとなっていましたが、この軽量化によって重かったイメージは完全になくなりました。

         最軽量とまではいきませんが、アディオスプロ4(Adidas)、SC Elite v5(New Balance)と同等の重量になっています。

         軽量化の理由は様々なパーツが関わっていますが、アウトソールがラバーからポリウレタンに変更されたことが大きく影響しているように思います。

        実走レビュー

        圧倒的で感動的で冒険的な反発力

        シエロX1 3.0 着用写真

         サイズ感はやや小さいですが、レーシングモデルとしては普段のサイズで良さそうでした。

         一番の特徴は反発力で、これは大量のフォームを使っているためですが、メタスピードスカイTokyo(Asics)・ファストアール3(Puma)すら上回るくらいに感じました。

         感覚としてはエンドルフィンエリート2(Saucony)のような強力なバウンス系で、圧縮すればするほど反発力が爆発的に強くなります。

         エンドルフィンエリート2ほど尖ってはないですが、ハイパーワーププロ(Mizuno)をアグレッシブにしたイメージでした。

         HOKAはクリフトン・ボンダイなど沈みすぎない快適なクッションを大切しているイメージなので、ここまで弾むシューズを出してくると冒険的で楽しみになってきます。

         シエロX1 2.0は強いロッカーで前に押し出されるシューズでしたが、今作は柔らかくなったことでロッカーは感じづらくなっています。

         重量は軽いものの170g前後のレーシングモデルが増えてきているので、反発力でどこまで補えるかがポイントになると思います。

         使いやすいと思ったペースは2分50秒〜3分40秒(/km)の範囲で、ペースに乗れていれば出力を抑えて走れました。

         バネのようにバインバイン跳ねるためストライドが伸びやすく、体感はゆっくりでも想像以上にスピードが出ています。

         ただし、これよりも遅くなると接地時間が長くなるため、フォームが圧縮しすぎて効率が落ちる(走りづらくなる)感覚がありました。

         逆にこれより速いペースでは、ピッチを上げやすいシューズではないため空回りするようなイメージでした。

         性能は他社製品に並んでいるので、フォームを圧縮して推進力に変換し、ストライドを伸ばす走り方に合っている方におすすめできるシューズです。

        万人受けするようなタイプではない

        シエロX1 3.0 厚みのあるソール

         ここまでレビューしたようにフォームの量が多くて反発力は凄まじいですが、大きく圧縮するためグラつき感があります。

         中足部が40mmを超えているうえにPEBAフォーム自体もかなり硬度が低いため、他社のレーシングモデルと比較しても接地感は柔らかいです。

         ハマれば爆発的な推進力が得られますが、操作難易度は前作よりも格段に上がっていると感じます。

        シエロX1 3.0 アウトソール

         公式サイトでは前作よりも安定性が向上したとの記載がありますが、むしろ扱いづらくなった(というよりはクセが強くなった?)印象を受けました。

         確かに、前作にあったソール内側の大きな切り欠きがなくなり、この部分が埋まったことによる内倒れのようなものはなくなりました。

         ただし、それよりもフォームの柔らかさの影響を強く感じ、安定感が増したようには思えませんでした。

        シエロX1 3.0 安定感
        安定感2

        左右にスライド可能です。

         後足部がカットされているため、少しでも後ろに体重をかけると、写真2枚目のように簡単に倒れてしまいます。

         履いただけで不安になるレベルだったので、少しでもヒールストライク寄りの方は避けたほうが良いかもしれません。

         ミズノのハイパーワーププロ(またはリベリオンプロ)が合わない方は、シエロX1 3.0も扱いづらいと感じるかもしれません。

         良い面では反発力重視で差別されているため選びやすく、ランナーのタイプと合えば他社製品よりも良いパフォーマンスが出せると思います。

        ロケットX3との違い

         同じくHOKAの厚底レーシングモデルであるロケットX3との違いを解説します。

        シエロX1 3.0 ロケットX3
        Cielo X1 3.0 Rocket X 3
        ¥38,500 定価
        (税込)
        ¥30,800
        199g 重量
        (27.0cm)
        215g
        37mm 厚さ 40mm
        7mm ドロップ 7mm
        PEBA + Carbon Plate ミッド
        ソール
        PEBA + Carbon Plate

        商品画像の引用元:www.hoka.com

         ロケットX3はシエロX1 3.0より安定感があり、ロッカーも程良く感じられ万人受けするような(冒険的ではない)シューズです。

         シエロX1 3.0よりも上下のPEBAフォームの密度差が大きいためか、同時に履くとベースをしっかりと感じることができます。

         安心感や足持ちの良さがあるため、少なくとも第一印象ではロケットX3の方が良いと感じる方が多いと思いました。

         安定感があるとはいっても硬い訳でもなく、どちらかといえば弾む感覚は強めで、性能差は価格差ほどはなくしっかりタイムを狙えるシューズです。

         フォア〜ミッドフットで高速ペースで押していけるならシエロX1 3.0の方が楽ですが、少しでも不安要素があるなら、まずはロケットX3を検討してみることをおすすめします。

        どんなランナーにおすすめ?

         シエロX1 3.0は以下のようなランナーにおすすめできるシューズです。

        こんなランナーにおすすめ
        • 圧倒的な反発力で進みたい
        • ストライドを伸ばす走り方が合っている
        • バネのようなバウンス感を楽しみたい
        • ロケットXや従来のシエロX1は少し重かった

         逆に、以下のようなランナーには合わない可能性があります。

        こんなランナーには不向き
        • ピッチ上げるタイプが合っている
        • ヒールストライク気味である
        • レース後半で足をつりやすい