【Garmin】Forerunner 955 Dual Power レビュー│ソーラー充電で無限に使用可能?
ガーミンのForerunnerシリーズのフラッグシップモデルであるForerunner 955 Dual Powerの機能を解説します。人気モデルのForerunner 255との比較も行います。
目次
商品概要
- 定価(税込): ¥84,800
- 重量: 53g
- 通常時稼働時間: 15日間
- GPS稼働時間: 42時間
- 防水等級: 5ATM(スイム○)
- 音楽機能: ○ (最大2000曲)
- Suica: ○
Forerunner(旧:ForeAthlete)シリーズのフラッグシップモデルで、基本的な機能は全て搭載されています。
955には通常版・Dual Powerの2モデルがありますが、ソーラー充電に対応しているのは955 Dual Powerのみです。
バッテリー稼働時間が非常に長く、練習頻度が高いランナーや、ウルトラマラソンに出場する方に特におすすめです。
ForeAthlete 255 との違い
955 Dual Power | 255 | |
---|---|---|
定価(税込) | ¥84,000 | ¥49,800 / ¥52,800(Music) |
重量 | 53g | 49g |
稼働時間(GPS) | 42時間(+ソーラー充電で7時間) | 30時間 |
ソーラー充電 | 〇 | × |
音楽 | 〇 | 〇(Musicのみ) |
Suica | 〇 | 〇 |
ライフログ | 〇 | 〇 |
レースタイム予想 | 〇 | 〇 |
リカバリータイム | 〇 | 〇 |
地図機能 | 〇 | × |
タッチパネル | 〇 | × |
暑熱/高度適応 | 〇 | × |
リアルタイムスタミナ | 〇 | × |
トレーニングレディネス | 〇 | × |
200番台はForerunnerシリーズのミドルレンジモデルで、ランニング経験者の中では1番人気のモデルです。
2022年最新モデルの255もかなり性能が高いモデルではありますが、955 Dual Powerの方が稼働時間が長く、搭載機能が多いです。
GPSオン時のバッテリー稼働時間は955の方が12時間長く、ソーラー充電を含めれば19時間も長くなります。
955のみ搭載機能されている機能としては地図機能・タッチパネルなどがあります(次に詳しく解説します)。
実際に955を使ってみて一番感じる差は、機能よりもバッテリーの長さです。週6で走っても充電の頻度は2週間に1~2回程度です。
ただし、255のバッテリーは短くはなく、機能も充実しているため不便に感じることはないと思います。価格も抑えることができるので、955よりも人気が高いです。
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955ならではの機能紹介
大容量バッテリー・ソーラー充電
955の1番の特徴はバッテリーの長さだと思います。通常使用ではほとんど残量の変化がありません。
写真はジョギング前後のバッテリーの変化ですが、走る前に23%だったのが、およそ50分のジョギングで18%まで減りました。
10分で1%減るペースなので、単純計算で17時間程度バッテリーが持続することになります。
今回はマルチGNSSマルチバンド(GPSを高精度にする機能)をオンにしていたので、公式仕様の20時間とほぼ同じ結果となりました。
ジョギングの後、自宅の窓際にガーミンを4時間放置し、ソーラー充電の性能を確認してみました。
初めは正午近くだったので自宅でもソーラー強度は100(Max)でした。その後、太陽高度が低くなるにつれソーラー強度も落ちましたが、ディスプレイと太陽を対向させることで若干の強度アップができました。
その結果、4時間のソーラー充電で残量は18%から19%まで1%アップしました。つまり、太陽が出ている限り通常使用(GPSオフ)では半永久的にバッテリーが持続するといえそうです。
さらに、今回はスマホとの通信を常時オンにしていたため、この機能をオフにすればさらにバッテリーの回復は早くなると思います。
地図機能
955にはフルカラー地図が内蔵されていて、地図を見ながら走ることができます。
画像のようにガーミンコネクトでコースを作成し、ナビゲーション機能と組み合わせることもできます。
今回は大会で岐阜に来ていたので、大会の翌日にホテル〜岐阜城の往復コースを作成してみました。コースは、指定した場所まで自動で作成されます。
コースの作成中に距離と高度の確認ができます。岐阜城は300m以上登るみたいです。コース作成が終わったらデバイスに送信します。
デバイスに送信後、いつものランニングの画面から左中央のボタンを押し、ナビゲーション→コースと進みます。
先ほど作成したコースを選択すると、普段の画面に地図や高度のページが追加されます。
あとは普段通りランニングを開始し、ナビゲーションに従って進むだけです。曲がる直前にバイブレーションでお知らせもしてくれます。
実際にナビゲーションに従って走ってみました。途中で、岐阜城が見えましたが、想像より高い位置にあって嫌な予感がします。
序盤はリスがいたり楽しみながら走っていましたが、その後は馬の背登山道という最難関のコースに案内されました。
両手両足を使わないと進めないコースで、ランニングではなく登山になりました。
頂上は景色が良かったです。アウトドアにも対応しているので、このような登山道に案内されることもあります。
今回はレアケースで過酷なコースに案内されましたが、ナビゲーション機能は正確で非常に便利でした。
家の周りを開拓したい方、旅行先で走ることが多い方、他にもサイクリングや登山でも役立つ機能だと思います。
音楽機能・Suicaも搭載されているので、スマホなしで音楽を聴きながらナビに従って目的地まで走り、電車で帰るみたいなこともできます。
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タッチパネル
ボタンの代わりに、ディスプレイをスワイプすることでページをスクロールすることができます。
ただし、通常の操作ではボタンが不便ではないためタッチ操作を使うことはほとんどありません。
タッチ操作が活躍するのは地図の操作です。ボタンでは操作性が悪すぎるので、地図機能があるモデルはタッチ操作が不可欠ともいえます。
ランニング中に地図機能を使う方は、画像のようにラン設定でタッチ操作をオンにすることをおすすめします。
暑熱/高度適応
暑熱適応/高度適応とは、気温や高度を考慮した上で、VO2max予測やトレーニングステータスの補正を行う機能です。
具体的には、暑熱適応は気温22℃以上、高度適応は生活高度が800m以上のときに機能します。
画像のように、ガーミンコネクトかデバイス上で自分がどれくらい暑さ・高地に適応しているか確認ができます。
実際に確認してみると、暑熱適応は11月上旬ということもあり3%、高度適応は800m以上で生活・トレーニングをしていないのでデータがありませんでした。
リアルタイムスタミナ
リアルタイムスタミナでは、アクティビティ中にスタミナと潜在的なスタミナを確認することができます。
スタミナは想像される通り残りの体力のことで、通常の疲労に加えて無酸素運動による一時的な制限も考慮されます。スタミナが枯渇すると、高強度のアクティビティが困難になります。
潜在的なスタミナでは、筋疲労・神経疲労・エネルギーの枯渇など、長期的な疲労要因も考慮に入ります。潜在的なスタミナが枯渇した状態では、回復までに数日間必要になります。
基本的に高強度のアクティビティを行うほど、潜在的なスタミナに比べスタミナが急速に減少します。強度を落とすことで、潜在的なスタミナに向かって回復します。
リアルタイムスタミナはVO2max(予想タイム)を基に予測していると思われますが、VO2maxに誤差があるとリアルタイムスタミナの予測も誤差が生じます。
私の場合、5000mの持ちタイムは14分台ですが、予測では18分14秒(3'39"/km)と表示されています。
このため、予測タイムよりも速いペースである3分20秒のペースで6000mを走ったところ、まだ疲労をほとんど感じていない開始5分でスタミナが1%と表示されてしまいました。
このような誤差は専門種目が短い方ほど起こりやすいと思います。持ちタイムと予測タイムがかけ離れている場合は、参考程度に見るのが良いと思います。
トレーニングレディネス
引用元:garmin.co.jp (一部加工済)
トレーニングレディネスでは、トレーニングの準備状況が0~100までスコア化されます。リカバリータイム機能を拡張したようなイメージです。
スコアは、睡眠・ワークアウト・リカバリータイム・心拍数などを使用して更新されていきます。
トレーニングレディネスを確認するには、睡眠時を含め3日間ウォッチを装着し続ける必要があります。
まとめ
Forerunner 955 Dual Powerのスペック・機能をまとめると以下のようになります。
- Forerunnerシリーズのフラッグシップモデル
- GPSオン状態で最大49時間使用可能
- 通常使用(GPSオフ)では、ソーラー充電で半永久的に使用可能
- 地図を見ながら走れる(ナビゲーション機能が便利)