ランニングとウォーキングの消費カロリーを比較|どっちが瘦せる? – Unattached Runner
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ランニングとウォーキングの消費カロリーを比較|どっちが瘦せる?

★2021/5/10更新:内容を修正・加筆しました★

 ダイエットを目的にランニングウォーキングを始めた方は多いのではないでしょうか。本記事では、ランニングとウォーキングの消費カロリーを比較し、どっちがダイエットに効果があるのかを解説します。

ランニングとウォーキングの消費カロリー

 結論から言うと、同じ時間運動した場合、消費カロリーはランニングの方がウォーキングよりも2~3倍程度高いです。を持たせているのは、ランニングのペースによって消費カロリーが変わるためです。

 また、同じ距離を進んだ場合、消費カロリーはランニングの方がウォーキングよりも1.3~1.4倍程度高いです。

運動時間から計算

 消費カロリーの計算方法には、運動時間から計算する方法と距離から計算する2つの方法があります。

 運動時間から計算する場合は、METs(メッツ)と呼ばれる運動強度を表すパラメータを使用します。運動時間から消費カロリーを求める式は以下の通りです。

METs × 運動時間(h) × 体重(kg)

METs表

 METsは、国立健康・栄養研究所の改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』から確認することができます。

 この表をもとに、主な運動のMETs表を作ったので以下に示します(ランニングのペース別に詳しく知りたい場合は、こちらの表を参考にしてください)。

運動 METs
ランニング(速め) 11.4
ランニング(ゆっくり) 8.3
ウォーキング(通常) 3.5
ウォーキング(上り坂3%) 5.3
ウォーキング(上り坂10%) 8.0

 ランニングの速度は、速めが12km/h(1キロ5分)、ゆっくりが8km/h(1キロ7分半)のぺースとしています。当然ながら運動時間が同じ場合、ランニングのペースが速いほど消費カロリーが大きくなります

 ウォーキングの速度は、5km/h(1キロ12分)の通常の速度としています。上り坂の傾斜が大きくなるほど消費カロリーは大きくなり10%の傾斜ではランニング(ゆっくり)と同じ運動強度となることが分かります。

 とはいっても傾斜10%の上り坂を見かけることはほとんどないので、多くの方がランニングマシン(トレッドミル)で傾斜と速度を設定してウォーキングを行っています。

距離から計算

 ランニングやウォーキングで進んだ距離から、おおよその消費カロリーを求める式は以下の通りです。

ランニング:体重(kg) × 距離(km)

ウォーキング:体重(kg) × 距離(km) × 0.7

 運動時間から消費カロリーを計算する場合、毎回METs表を見て計算する必要があるので少し面倒でした。しかしながら、進んだ進んだ距離から計算すれば、体重と距離の単純な掛け算で計算できるので簡単です。

 ランニングのペースを考慮してさらに正確に計算したい場合は、

体重(kg) × 距離(km) × 調整係数

から算出することができます(独自に作成した式です)。ここで、調整係数はランニングのペースによって決まる係数で、以下の表を参照してください。

ペース 調整係数
3'00"/km 0.950
3'30"/km 0.898
4'00"/km 0.893
4'30"/km 0.908
5'00"/km 0.950
5'30"/km 0.981
6'00"/km 1.000
6'30"/km 1.018
7'00"/km 1.033
7'30"/km 1.038

 調整係数を見ると、4'00"/km(キロ4)の消費カロリーが最も効率が悪く、それよりペースが遅くなるにつれて消費カロリーの効率が向上しています。

 それではゆっくり走った方が楽かというと、その分走る時間が長くなってしまう(距離は一定のため)のでどちらとも言えないです。調整係数自体あまり差がないので、自分が一番長く走れるペースで走るのが一番だと思います。

計算の例

 ここでは例として、体重は50kgのランナーがフルマラソンをキロ5ペースで走った場合の消費カロリーを計算してみます。

運動強度から計算

 運動強度は表より11.4METsとなります。また、運動時間はフルマラソンのゴールタイムとなるので、42.195(km) × 5(min/km) = 210.975(min) = 3.516(h)となります。よって、

11.4(METs) × 3.516(h) × 50(kg) = 2004(kcal)

となり、2004kcalと算出されました。

運動時間から計算

 調整係数は表より0.950となるので、式に代入すると、

50(kg) × 42.195(km) × 0.950 = 2004(kcal)

となり、こちらもフルマラソンの消費カロリーは2004kcalと計算できました。

【距離別】消費カロリーの一覧表

 ランニングの消費カロリーを、距離別・体重別にまとめてみました。ペースは1kmあたり6分のペース(キロ6)を想定しています。他のペースで知りたい場合は、表の値に調整係数(上の表)を掛けてください。

 ウォーキングの消費カロリーは表の値に0.7を掛けることで求めることができます。

体重
距離 40kg 50kg 60kg 70kg 80kg
10km 400 500 600 700 800
21.0975km 8434 1055 1266 1477 1688
42.195km 1688 2110 2532 2954 3376
100km 4000 5000 6000 7000 8000
200km 8000 10000 12000 14000 16000
300km 12000 15000 18000 21000 24000
400km 16000 20000 24000 28000 32000
500km 20000 25000 30000 35000 40000

見切れている場合横にスクロールできます

 体重60kgの人で考えると、10km走った時の消費カロリーは600kcalとなります。ビッグマックが525kcalなので、あの有名な0キロカロリー理論が成立することになります(むしろマイナス)。

 また、フルマラソンを走ったときの消費カロリーはおよそ2500kcalとなります。これは大人が1日に摂取するエネルギーの目安に相当します。フルマラソンを走って1日分と考えるとコスパが悪い気がします。

 フルマラソンだとコスパが悪いので、1か月間毎日10km(合計300km)走った場合を考えてみます。300km走った場合の消費カロリーは18000kcalとなり、これは大人が約1週間に摂取するエネルギーに相当します。1回で長い距離ではなく、毎日継続して走ることが大事みたいです。

【参考】ランニングのペースとMETsの関係

 ランニングのペースとMETsの関係を作成しました。どれくらい運動強度が変わるか知りたい場合に参考にしてください。

ペース METs
3'00"/km 19.0
3'30"/km 15.4
4'00"/km 13.4
4'30"/km 12.1
5'00"/km 11.4
5'30"/km 10.7
6'00"/km 10.0
6'30"/km 9.4
7'00"/km 8.85
7'30"/km 8.3

 参考までに、表をグラフで表すとこのようになります。

ペースとMETsの関係

 記事の中でも書きましたが、ウォーキングのMETsは3.5しかありません。カロリーの消費効率は、1kmを5分30秒(キロ5分半)で走った場合の1/3になってしまいます。

 これより、ダイエットをするならウォーキングよりもランニングの方が圧倒的に効率が良いといえます。