【Mizuno】ウエーブリベリオンプロLOW レビュー│プロ3との違いは?

ウエーブリベリオンプロLOW(以下、リベリオンプロLOW)は、リベリオンプロ3と同時に発売されたミズノのマラソン最速モデルです。
リベリオンプロ3よりも特徴的な形状(スムーズスピードアシスト)が抑えられており、その性能・ライド感が気になっている方は多いと思います。
そこで本記事では、リベリオンプロLOWの特徴・使用感を、リベリオンプロ3と比較しながらレビューします。
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目次
リベリオンプロLOW 基本情報
- 発売日:2024/11/29
- 定価(税込):¥29,700
- 重量:215g(27.0cm)
- 厚さ:40mm
- ドロップ:4.5mm
- ミッドソール:Mizuno Energy XP + Carbon Infused Nylon Plate
- カテゴリー:レーシング
- 主な用途:ロードレース・マラソン(サブ2.5〜サブ3.5)、インターバル、LT走、ロング走
- エネルギーリターンが向上
- リベリオンプロ3よりも扱いやすい
- グリップ力が強い
- SSAのアシストが程良く快適
- 安定性が低い(前作よりは向上)
- カーブは曲がりづらい
リベリオンプロLOWの特徴

前作と同様ですが、リベリオンプロLOW・リベリオンプロ3にはスムーズスピードアシスト(以下SSA)という技術が採用されています。
詳しくはリベリオンプロ2の記事で解説していますが、後足部が削れた特殊なソール形状によりフォア〜ミッドフット走法を促し、脚への負担を低減するとともに効率的な走行をサポートする、とされています。
SSAではフォアフットを促進するためにソール上面に傾斜をつけていますが、接地時における地面とソールの角度(特許ではソール後端から15%、68%を結んだ角度と定義)は、リベリオンプロ2では11度に設定されていました。
おそらくリベリオンプロ3も同等の角度だと思われますが、この11度という数字はかなり急に感じられる形状です。
仮に角度のついている部分の長さを150mmとしたときの高低差は29mmとなり、特にペースが落ちた際は走りづらさを感じやすくなります。
そこで多くのランナーが走りやすいと感じるように、SSAの角度を5〜6度付近で設計したのがリベリオンプロLOWになります。
ちなみに、SSAが非搭載(角度が5度未満)のウエーブリベリオンナチュラルというモデルも発売されています。
ここまでは以前もあったSSAの特徴ですが、今作ではソール全域にスーパーフォームであるミズノエナジーXPを採用したことが一番のアップデートです。
2代目では非スーパーフォームのミズノエナジーライトをソール下層に使用していたためか、私は極厚ソールから考えると反発力は物足りない印象でした。

さらに、全域が柔らかいミズノエナジーXPになったため、安定性を補うための形状変更も行われました。
まず、アウトソールに大きく設けられていた空洞が小さくなり、従来よりは圧縮量が抑制されています。
また、厚底レーシングシューズとしては珍しく、突起形状のラバー(G3ソール)をソール全域に配置しています。
さらに、内蔵プレート(ミズノウエーブ)の中足部の幅を拡張することで、前作よりも安定性を高めています。
短距離ではないので適当なことを言ってるかもしれませんが、クロノインクスの支え台の設計思想をを受け継いでいるのかな、とも思いました。
実走レビュー
サイズ感・履き心地
左右にスライド可能です。
サイズ感は前作から変わらず普通ですが、アッパーが硬くなってパリパリしています。
耐久性・ホールド力を高めるために素材の変更を行ったのかもしれませんが、伸縮性はほとんどなく、擦れると痛いと思います。
つま先部分の補強も強くて硬く、前に詰まった場合は靴擦れが起きる可能性が高そうです。
また、私はほとんど気になりませんでしたが、この硬いアッパーがアキレス腱に食い込み痛みを感じる方が少なくないようです。
少なくとも短いソックスは避け、直でアキレス腱に接触させないようにすることをおすすめします。
普通に良い反発系厚底シューズ

1km×5(3分前後)で使用
履いてみた直後は中足部の厚い部分が気になりましたが、走り始めたらすぐに慣れました。
シューズに強制されることはなく、自然とミッドフットで走れているような感覚で快適でした。
リベリオンフラッシュ2に近いライド感で、こちらが合っていたならリベリオンプロLOWも違和感なく履けると思います。
実際2つのシューズを並べてみるとかなり似た形状をしており、「リベリオンフラッシュプロ」と考えても良いくらいです。
反発力は爆発的とまではいかないもののしっかり感じられました。アルファフライ(Nike)・クラウドブームストライク(On)のように、適度に沈んでから反発するようなタイプです。
3分を切るペースにも難なく対応でき、他社の最速モデルと比較しても差はほとんど感じませんでした。
この直後にメタスピードエッジプラス(Asics)を履いたら硬く感じたので、しっかりクッションも効いていたと思います。
厚底時代にウエーブデュエルNEOを発売していたことが懐かしく思えるほど追いついてきており、感慨深さすらあります。
欠点は前作同様に安定性で、プロ3よりはマシなものの、カーブはかなり曲がりづらかったです。
ソールが簡単に倒れ込んでしまうので、足首を捻りやすい方には合わないかもしれません。
もう1点重量に関して、215g(27.0cm)は決して重くはないものの、最近は200gを切るシューズが増えてきており相対的に見劣りします。
メタスピードTOKYO(Asics)、ヴェイパーフライ4(Nike)、Fast-R 3(Puma)は170g付近、またアディダス・ブルックス・サッカニーの最速モデルも200g前後です。メタスピードRAY(Asics)に関しては129gです。
リベリオンプロLOW・プロ3は2024年モデルのため仕方ない部分はありますが、次の世代では最低でも200g以下を目指すことがシェア拡大の鍵になりそうだと感じました。
リベリオンプロ3との比較
商品画像の引用元:jpn.mizuno.com
リベリオンプロ3は試着のみですが、プロ2は履いていたので、その経験をもとに性能やライド感の違いを解説します。
大きな違いはSSAの角度で、角度が11度あるリベリオンプロ3は中足部がより厚く、厚さの規定(40mm)を守るために後足部は大きく削れています。
最も厚い部分はリベリオンプロ3は66.5mm(プロ2と同等と仮定)で、リベリオンプロLOWは46mm(フラッシュ2と同等と仮定)になります。
リベリオンプロ3は大量のフォームを使っているため反発力はかなり感じましたが、決して安定とは言えないリベリオンプロLOWよりも不安定です。
3分半〜4分前後の中速ペースなら楽に効率的に走れている感覚でしたが、それより遅いとグラついて走りづらくなります。
逆に高速ペースで走ろうとしても、極厚ソールのため圧縮量が大きく、また地面との距離が遠いためグリップ(接地感)をつかみにくく、ピッチを上げようとしてもテンポが合わない印象でした。
ソールが40mmを大きく超えてくると、プライムX(Adidas)のようにプレートを2枚以上使用しない限り性能がついてこない、というのが個人的な感覚です。
さらにもう1点、ソールの角度が急なためフォアフットを強制されている感が強く、普段の走り方から離れてしまうことが引っかかりました。
元からSSAに合致した走り方なら良いかもしれませんが、そうでない場合は慣れるしかなく、シューズに合わせて変えにいくのも非効率的で何か違う気がしました。
ちなみに、トップレベルの実業団選手(n=2)もLOWまたはナチュラルを選択しており、感覚的なものがあるのかもしれません。
もちろん好んでリベリオンプロ3を選ぶ方もいると思いますが、迷ったらリベリオンプロLOWから試してみることをおすすめします。
どんなランナーにおすすめ?
ウエーブリベリオンプロLOWは以下のようなランナーにおすすめできるシューズです。
- フォームの圧縮・反発で進む感覚が好み
- リベリオンフラッシュ2が合っている
- ミッドフット走法をメインにしている
- リベリオンプロ3(または2)は走りづらさを感じていた
逆に、以下のようなランナーには合わない可能性があります。
- 200g以下の超軽量シューズに慣れている
- SSAのアシストを最大限に受け取りたい
- トラックで使うことが多い