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【HOKA】クリフトン11 レビュー│単なるマイナーチェンジではない

クリフトン11 レビュー

 クリフトン11は、高いクッション性と安定感を両立した、HOKAを代表するデイリートレーナーです。

 公式が発表している変更点はアッパーとインソールのみですが、実際に計測してみるとソールの数値は前作から大きく変化していました。

 そこで本記事ではクリフトン11の特徴・使用感について、前作のクリフトン10と比較しながらレビューします。

クリフトン11 基本情報

クリフトン11 メインビュー
89/ 100
Aランク 総合評価?85点を基準とした、同価格帯・カテゴリー内での相対評価です。
軽量性 4.1
スピード性能 3.4
クッション 4.6
安定性 4.3
楽しさ・快適性 4.9

基本情報・実測値

発売日
2026/7/1
定価
¥19,800 税込
重量
265g 27.0cm代表値 / 224g 24.5cm実測値
厚さ
42.0mm 代表値 / 39.4mm 実測値
ドロップ
8mm
ミッドソール
CMEVA
カテゴリー
クッション・ライフスタイル
主な用途
ジョギングロング走リカバリーロードレース・マラソン(サブ4.5~完走)ウォーキング通勤・通学普段履き
メリット
  • クッション性がさらに向上
  • 普段履きにも快適な履き心地
  • 約10g軽量化(実測値ベース)
  • カラー展開が多い
デメリット
  • 反発力・推進力は低下

クリフトン11の特徴・スペック

ソール構成・クッション

クリフトン11 ミッドソール

 クリフトン11はHOKAを代表するクッションモデルで、ジョギングからフルマラソン完走、普段履きまで幅広く使えるシューズです。

 ミッドソールには前作から引き続きCMEVA(圧縮成形EVA)が採用されています。公式サイトでは、変更点はアッパーとインソールの変更のみが記載されています。

 しかし、CMEVAのショアA硬度は5回平均値で31.5HAで、クリフトン10(37.3HA)を5HA以上も下回りました。

クリフトン11 ソール硬度

       見慣れない単位かもしれませんが、経験上5HAの差はばらつきと言えるレベルではなく、触っても柔らかさの違いは明らかです。

       ただ、今回は渋谷の公式ショップで購入しましたが、他のカラーよりは少しだけ柔らかいように感じられました。

       購入したローズクリームが柔らかくなりやすいカラーの可能性もゼロではないですが、それを考慮しても変わっていることに間違いないと思います。

       ソールの厚さは公表値が42mm(M)・38mm(W)で、レディース24.5cmでの実測値は37.7mmでした。

      クリフトン11 ソール厚さ

          ※ヒストグラムの実測値はメンズ基準に揃えるため、クリフトン10の実測値(38.9mm)にインソールの増加分(0.5mm)を加えた39.4mmを入力しています。

           インソールの厚さは前作の4.7mmから5.2mmへと0.5mm増加しており、なおかつ気泡が入った柔らかな素材に変更されています。

           ソール自体の厚さ・ドロップ(8mm)はいずれも据え置きで、形状自体は全く変わりません。

          【参考値】反発力・曲げ剛性

           反発力の簡易的な指標として鉄球を1mの高さから自由落下させ、反発時の高さを測定しました。

          クリフトン11 反発力

              ※落下地点の表面性に大きく左右されるため、実際に感じられる反発力とは必ずしも一致しません。

               結果はインソールありで37cm、インソールなしでも37cmでした。

               クリフトン10はインソールなしで40.5cmだったので、インソールを外した状態で比べても3cm以上低い結果です。

               メンズ・ウィメンズの差は若干はあるものの、それ以上の変化に感じられ、やはりミッドソール自体が柔らかくなり反発は落ちていると思われます。

               次に曲げ剛性の簡易的な試験として、前足部を固定した状態から15度曲げるために必要なモーメントを測定しました。

              クリフトン11 曲げ剛性

                 結果は2.06Nmとクリフトン10(2.86Nm)から大きく低下し、平均値も下回りました。

                 今回計測したのはレディースモデルではあるものの、30%近く低下していることからソールの性質そのものが変わったと考えるのが自然です。

                重量

                 重量は代表サイズが約265g(27.0cm)で、実測値(左右平均)は224g(24.5cm)でした。参考までに、クリフトン10はメンズ25.5cmで実測245gでした。

                クリフトン11 重量

                     なお公式サイトの表記上はクリフトン10よりも重くなっていますが、実測値や海外レビューサイトの計測データと突き合わせると、実際には10gほど軽量化されていると思われます。

                     アッパーが厚くなっているにもかかわらず軽くなっている点も、ミッドソールが変わったと考える根拠になります。

                     40mmクラスのクッションモデルとしては軽い部類で、この厚さで270g(27.0cm)を切るシューズは多くありません。

                    サイズ感(内寸・外寸)

                     24.5cmサイズにおける内寸(全長・前足部高さ・前足部幅・後足部幅)の測定結果は以下のようになりました。

                    クリフトン11 サイズ感

                             全長・前足部幅ともにマッハ7やリンコン4のレディースモデルを上回り、一方で後足部はやや狭くホールド感があり、クリフトン10と同様のサイズ感でした。

                             HOKAの中では余裕のあるつくりですが、つま先周りの快適性を考慮すれば普段のサイズを選んでおけば問題ないと思います。

                            クリフトン11 アウトソール

                             外寸(アウトソールの幅)の測定結果は以下のようになりました。

                                 結果は前足部が103.2mm、後足部が83.7mmで、接地面はHOKAとしては標準的な広さです。

                                 それでもソール側面から支えられる形状でフィット感も良く、メタロッカーが強すぎないこともあり、安定感はそれなりに高く感じられます。

                                実走・性能レビュー

                                単なるマイナーチェンジではない

                                 ここまでクリフトン10との違いに触れてきましたが、分かりやすさのため比較表を作成しました。

                                クリフトン11と10の違い
                                Clifton 11 Clifton 10
                                ¥19,800 定価
                                (税込)
                                ¥19,800
                                265g 重量
                                (27.0cm)
                                275g
                                42mm 厚さ 42mm
                                8mm ドロップ 8mm
                                CMEVA ミッドソール CMEVA
                                31.5HA ソール
                                硬度
                                37.3HA

                                 フォームの測定結果で柔らかくなっていましたが、実際にクリフトン10と履き比べてみてもクッションは結構異なりました。

                                クリフトン11 インソール

                                 まずインソールの変更に関しては、気泡が入って柔らかくはなっているものの、調整程度の違いで弾力感はそこそこありました。

                                 クッションの変化に一番効いているのはミッドソールで、インソールを揃えたとしてもクリフトン11の方が柔らかく感じられました。

                                 何なら、クリフトン11はレディースを購入したため少し薄いはずなのに、それでもクッションが強く感じられる違いです。

                                 クリフトンは10代目以前から「ふかふか」といわれることが多かったものの、実際には大きく沈まず快適な硬度だったため、過去記事ではその表現を避けてきました。

                                 今作はふかふかと言ってしまってもいいくらいで、これまで以上に快適性へ振った方向にシフトしています。

                                 アッパーとインソールのみの単なるマイナーチェンジとはいえないため、安いからといって簡単にクリフトン10を選ばない方がいいかもしれません。

                                 劇的にクッションが変わった訳ではないですが、若干の軽量化とアッパーの改良もあるため、快適性を重視するならクリフトン11を選んで良い気はします。

                                 逆にクリフトン10の方がやや硬いため曲げ剛性が高く、ロッカーを感じやすいため推進力は強く感じられます。

                                 絶妙な硬さ(柔らかさ)で歩きやすくはあったものの、長時間走る観点ではクリフトン11の方が合っていると思います。

                                ボンダイ9との差も縮まった

                                クリフトン11とボンダイ9の違い

                                 マックスクッションモデルのボンダイ9や、派生モデルともいえるクリフトンプロとの比較も行いました。

                                 まずボンダイ9とはフォーム硬度が同等であることと、厚さも実測で2mmほど差のため、その数値通りで接地時のクッションはほとんど変わらないレベルに感じられました。

                                 ただしドロップがボンダイの方が3mm小さいため前足部は厚く、接地感はフラットで蹴り出し時までクッションが強いです。

                                 それでも印象の違いは大きくはなく、アッパーも似た質感になったため、今までよりも4,400円の価格差を正当化しづらくなっていると思います。

                                 次にクリフトンプロとの違いですが、厚さは公表値では42mmで同じものの、実測値ではクリフトンプロの方が3mmほど厚い結果でした。

                                 ただし、クリフトン11のCMEVAが衝撃吸収系のフォームであるためか、フォームの硬度は同じでもクッションは若干高いくらいに感じられました。

                                 一方でクリフトンプロはProGlide+という新たな技術を搭載しており、SCF EVAを使用しているため反発力が高くて速く、さらに強めロッカーを備えています。

                                 ボンダイ9のミッドソールもSCF EVAですが、製造条件の違いなのかクリフトンプロよりも反発力が抑えられています!

                                 このためクリフトンプロは4分ペース(/km)あたりまでなら難なく対応しますが、クリフトン11は推進力がほぼないためペースを気にするシューズですらありません。

                                 それでも接地時に積極的に押される感覚がなく安定感があるため、普段履きやリラックスして走りたい場面ではクリフトン11の方が使いやすいです。

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