【Asics】YOGIRI SPEED レビュー│これこそ期待されてたマジックスピード5
アシックスのYOGIRI SPEED(ヨギリスピード)は、メタスピードTOKYOシリーズと同じFF Leapを搭載したサブ4向けのレーシングモデルです。
S4+ YOGIRIの後継モデルですが、ミッドソールの素材が上層・下層ともに変更され、性能・ライド感ともに大きく進化しています。
本記事ではYOGIRI SPEEDの特徴・使用感について、前作のS4+ YOGIRIや同じ素材構成のマジックスピード5と比較しながらレビューします。
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| メーカー別 | |
|---|---|
| レベル別 | |
| 用途別 |
目次
YOGIRI SPEED 基本情報
基本情報・実測値
- 発売日
- 2026/9/17 (9/10 オンライン先行)
- 定価
- ¥24,200 税込
- 重量
- 227g 27.0cm代表値 / 207g 25.5cm実測値
- 厚さ
- 39.5mm 代表値 / 38.9mm 実測値
- ドロップ
- 5mm
- ミッドソール
- FF Leap + FF Blast Plus + Carbon Plate
- カテゴリー
- レーシング
- 主な用途
- FF Leapでしっかり弾む
- 前に押し出される推進力
- 約13gの軽量化
- サブ3ペースまで余裕持って対応
- 準エリートモデルとしてはやや高価
- 足幅・かかと周りが細身
YOGIRI SPEEDの特徴・スペック
ソール構成・クッション
YOGIRI SPEEDはサブ4向けのレーシングモデルとして、S4・S4+ YOGIRIに続くシリーズ3代目にあたります。
| 重量(27.0cm) | 厚さ | ミッドソール | |
|---|---|---|---|
| S4 | 240g | 39mm | FF Turbo + FlyteFoam |
| S4+ YOGIRI |
240g | 39.5mm | FF Turbo Plus + FlyteFoam |
| YOGIRI SPEED |
227g | 39.5mm | FF Leap + FF Blast Plus |
| マジック スピード5 |
196g | 37.5mm | FF Leap + FF Blast Plus |
※全モデルカーボンプレートを内蔵
初代のS4は上層にFF Turbo、下層にFlyteFoamを配置し、その間にカーボンプレートを内蔵した2層構成でした。
2代目のS4+ YOGIRIでは上層がメタスピードパリシリーズと同じFF Turbo Plusに変わりましたが、弾む方向ではなく硬さと安定感が増す方向に変化していました。
そして今作では上層にメタスピードTOKYOシリーズと同じFF Leap、下層にFF Blast Plusを採用し、ミッドソールの素材が上下ともに変更されました。
また、2層フォームの間には今作もカーボンプレートが内蔵されていますが、今作は後足部が二又に分かれた形状に変更されています。
ちなみに、これらの2層フォームはマジックスピード5と全く同じ構成で、どちらもカーボンプレートを内蔵しています。
ミッドソールの硬度(5回平均値)は上層(FF Leap)が28.5HA、下層(FF Blast Plus)が38.1HAでした。
(1枚目)FF Leap (2枚目)FF Blast Plus
上層のFF Leapは計測したシューズの中でもトップクラスに柔らかい値で、メタスピードシリーズと同じ仕様だと思われます。
S4+ YOGIRIに使われていたFF Turbo Plusは34.8HA(メタスピードエッジパリの計測値)だったので、前作から大きく柔らかくなったことが分かります。
下層のFF Blast Plusは平均値を上回る硬さではありますが、こちらも前作のFlyteFoamよりは柔らかく反発力も高い素材です。
ソールの厚さは公表値が前作同様に39.5mmで、実測値もほぼ同じ38.9mmでした。
規定の40mm以内にしっかり収められており、承認もされているため公認レースで使用可能です。
後足部の厚さは前作同様ですがドロップが6mmから5mmになったため、前足部は1mmだけ厚くなったことになります。
【参考値】反発力・曲げ剛性
反発力の簡易的な指標として鉄球を1mの高さから自由落下させ、反発時の高さを測定しました。
※落下地点の表面性に大きく左右されるため、実際に感じられる反発力とは必ずしも一致しません。
結果はインソールありで46.5cm、インソールなしで51.5cmでした。
インソールは接着されていて本来は外せませんが、購入直後は浮いていたため、インソールなしの状態でも測定することができました。
どちらも平均値を上回り、特にインソールなしは計測したシューズの中でも上位に入ります。
測定した後足部はFF Blast Plusの割合が多いため、FF Leapの割合が多い前足部ではさらに跳ねると思われます。
次に曲げ剛性の簡易的な試験として、前足部を固定した状態から15度曲げるために必要なモーメントを測定しました。
結果は3.30Nmで、平均値を大きく上回りました。
ただし、カーボンプレート内蔵のレーシングモデルとして考えればそこまで高い値ではありません。
プレートの剛性に大きく頼るというよりはFF Leapの圧縮と組み合わせて進むタイプで、サブ4向けとしての扱いやすさが残されています。
重量
重量は代表サイズが227g(27.0cm)で、実測値(左右平均)は207g(25.5cm)でした。
前作のS4+ YOGIRI(240g/27.0cm)からは約13g軽量化されました。
ズームフライ6(Nike)やアディゼロボストン13(Adidas)と比べると20g~30gほど軽く、準エリートモデルとしては軽量な部類です。
ただし同じ素材構成のマジックスピード5は196g(/27.0cm)で、こちらは逆に30gほどの差があります。
厚さが2mm違うため単純比較はできませんが、軽さを最優先するならマジックスピード5の方が有利です。
サイズ感(内寸・外寸)
25.5cmサイズにおける内寸(全長・前足部高さ・前足部幅・後足部幅)の測定結果は以下のようになりました。
前足部幅は88mm、後足部幅は53mmで、レーシングモデルらしいタイトなサイズ感でした。
メタスピードTOKYOシリーズとほぼ(全く?)同じ足型で、サブ4向けだからといって特別に広く作られている訳ではありません。
私は普段のサイズでフィットしましたが、ロング走など長時間のトレーニング中心で使いたい方は、0.5cm上げることも検討して良いと思います。
外寸(アウトソールの幅)の測定結果は以下のようになりました。
結果は前足部が99.5mm、後足部が75.8mmでした。
どちらも平均値を下回っており、サブ3向けのレーシングモデルに近い接地面積です。
中〜後足部の接地面を拡大したとの記載があるものの平均以下で、前足部に関しては前作よりも狭くなったと思われます。
サブ3向けシューズと比べて安定感があるのはフォーム硬度の高さやアウトソールの配置によるもので、絶対的に見ればレーシング仕様で攻めています。
実走・性能レビュー
期待されてたマジックスピード5
メタスピードTOKYOシリーズと同じFF Leapを搭載したことで、特にFF Leapの割合が多い前足部でしっかりと弾みます。
前作までの上層に使われていたFF Turbo系はスーパーフォームとしては硬めでしたが、FF Leapは柔らかいため、プレートから推進力が生み出される感覚がよく分かります。
下層のFF Blast Plusも硬度こそ高めですが、前作までのFlyteFoamよりは柔らかく、S4+ YOGIRIで感じたがっちり感はかなり薄れています。
同じソール構成のマジックスピード5と比較しても、2mmの差とは思えないほど接地感は異なります。
マジックスピード5は前作から比較すれば薄くて軽く、スピードモデルのように変化していました(どちらかというと3代目に戻っており、4代目が特殊です)。
一方でYOGIRI SPEEDはマジックスピード4の感覚を残したままFF Leapを採用し、これこそ期待されていたマジックスピード5みたいなイメージです。
マジックスピード4の厚底感が好みで、マジックスピード5への変化が合わなかった方にとっては、YOGIRI SPEEDは求めていたようなシューズになると思います。
メタスピードシリーズと比べると、クッションはパリとTOKYOの間くらいで、反発力は下層にFF Blast Plusを使っているためかマイルドです。
それでもメタスピードシリーズ以外と比べれば推進力は強く、マジックスピード4やグライドライドマックス2の反発力を強化したような感覚です。
ソニックブラスト2も同様にバウンス感が強化されていましたが、弾むシューズは履いた瞬間の第一印象が良く、性能以前に人気が出やすいと思います。
サブ4向けとしては攻めている
素材は異なるもののフォームの構成やプレートの形状はメタスピードエッジTOKYOに近く、性能重視の設計でサブ4向けとしてはかなり攻めています。
スーパートレーナーのソニックブラスト2と比較しても、YOGIRI SPEEDの方が性能重視・レーシング仕様の設計で、推進力はより積極的に生み出されます。
初代S4がサブ4向けとしては高性能で、そこから2代目(S4+ YOGIRI)では安全策をとっていましたが、今作で再び性能重視側のアップグレードとなっています。
何なら初代モデルも大きく超えるくらいで、キロ3分(/km)のインターバルでも全然使える性能なので、サブ4どころかサブ3すら余裕を持って達成できると思います。
最近は他社の準エリートモデルにもアグレッシブなシューズが増えていますが、見劣りしないように合わせてきたような印象です。
実際1年以上前に発売されたズームフライ6(Nike)やアディゼロボストン13(Adidas)と比べれば、明らかに高性能でレーシング寄りです。
ただし、サブ4ギリギリの方がマラソン終盤のキロ6(/km)かからないように粘っているような場面で、強い反発力と狭めの接地面積が仇とならないか心配にはなります。
定価が準エリートモデルとしては高価な24,200円に設定されていることも考えると、そこまでの性能を求めていないなら2万円以下まで落としてコスパを求めても良さそうです。
例えば定価19,800円のマジックスピード5・アディゼロEVO SL(Adidas)でも、サブ3(4'15"/km)ペースなら余裕を持って対応できます。
YOGIRI SPEEDは高価ではあるものの価格に見合う性能はあるので、サブ4は達成できる見込みのある方が、サブ3.5・サブ3.25とさらに上を見据える際に最も活躍してくれると思います。
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どんなランナーにおすすめ?
YOGIRI SPEEDは以下のようなランナーにおすすめできるシューズです。
- サブ4とはいいつつも推進力はしっかりもらいたい
- メタスピードエッジTOKYOの感覚が好み
- サブ4より上のタイムも視野に入れている
- 前作(S4+ YOGIRI)は少し硬かった
逆に、以下のようなランナーには合わない可能性があります。
- レース終盤まで強い反発力に耐えられるか不安
- 正直サブ4は厳しいと思っている


