【全公開】1500mで3分台を達成したときの練習メニュー – Unattached Runner
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【全公開】1500mで3分台を達成したときの練習メニュー

 1500mで3分台(4分切り)を出すための練習方法と、私が初めて3分台を達成したときの練習メニューを紹介します。普段の練習メニューこちらに載せています。

トレーニング・シューズ記事のリンク

1500m
5000m
3000mSC
フルマラソン

3分台の難易度

高校男子1500mのタイム分布

高校男子1500mのタイム分布

 高校生で3分台を達成した選手の割合はおよそ0.4%です。これらは、3分台を出した高校生が300人、高体連の登録人数がおよそ67000人(令和元年度)であることから算出しています。

 また、以下の記事で高校生1381人分の記録をデータ化していますが、こちらでも3分台を出した高校生の割合は0.4%でした。これより、高校生にとって3分台は高難易度であることが分かります。

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 次に、多くの大学生実業団選手も出場している日体大長距離記録会ですが、2年分の全結果を収集したところ3分台を出した選手の割合は16.6%でした。

 これより、大学生になると3分台の難易度は少し低くなることが分かります。私は高校から陸上を始めましたが、初めて3分台(3分57秒83)を出したのは大学2年生のときです。つまり3分台達成に5年かかりました。ちなみに、4分10秒を出してからは1年半かかりました。

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当時の自己ベスト

 初めて3分台を出した時期(2014/9)前後の自己ベストはこちらです。1500m3分台と5000m14分台はほぼ同時期に達成できました。

 スピード型スタミナ型で以下のタイムより速くも遅くもなると思いますが、ある程度は3分台達成の目安になると思います。

種目 PB 日付
400m 53"54 2014/11/15
800m 1'58"67 2014/9/14 (2レース目)
1500m 3'57"83 2014/9/27
3000mSC 9'12"34 2014/9/14 (1レース目)
5000m 14'49"59 2014/11/16
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3分台に必要な練習

練習内容の比率

 3分台を初めて出したレース~3ヶ月前までの練習内容の比率がこちらです。練習内容は走行速度によって分類しています(MペースはTペースに含めました)。詳しくは、【ランナー必見】VDOTについて解説!VO2Maxとの違いは?を参照してください。

 グラフは7等分にしているので、1週間に何回行ったかという見方ができるようになっています。

3分台時の練習比率

Eペース

 ジョギング(E)は、週に2~3回はしていました。距離は8kmくらいで、ペースは基本的に4分半前後でした。疲労がない時は、最後に3分台前半まで上がることもありました。

 レストは週に2~3日くらいとっていましたが、今では休みすぎだと思っています週1レストにして、休んでいた分をジョギングに回していればもっと簡単に3分台が出たと思います。

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Tペース・Iペース

 ポイント練習の大半は1000m以上のインターバル(I)で、続いてLT走(T)が多かったです。3分台を狙うにはスピードよりもスピード持久力の方が重要で、この練習法が効率良く3分台を出せると思います。

 1500mで3分台を狙う選手は5000mの練習も兼ねている場合が多く、インターバルやLT走が中心になると思います。なのでこの練習方法に取り組みやすいと思います。

 具体的なメニューとしては、LT走(T)なら3分30秒前後のペースで6kmくらい走り、10分レストを開けて1000mを入れることが多かったです。1000mのインターバル(I)なら3'00~3'05くらいで4本前後行っていました。最後の1本は3分を切ることが多かったです。

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Rペース・FRペース

 1500mのレースペース以上の練習(R,FR)は2週間に1回くらいしか行いませんでした。練習で1000mで2分40秒を切ったことは一度もなかったですし、400mで60秒を切ることもほとんどなかったです。

 Tペース・Iペースの練習の後に、200m~400mのショートインターバルを数本入れるだけでも十分効果があります。疲労状態でスピードを入れることになるので、ラストスパートを鍛える練習にもなります。

月間走行距離

 月間走行距離は以下の通りです(3分台を出したのは2014年9月です)。

年月 月間走行距離
2014/4 137km
2014/5 130km
2014/6 119km
2014/7 128km
2014/8 155km
2014/9 116km

 他の3分台の選手と比べるとかなり少ないと思います。これだけ月間走行距離が少なくて3分台が達成できたのは、やはりインターバルのおかげだと思っています。

具体的な練習メニュー

 レース1ヶ月前の全練習はこちらです。5000mの練習も兼ねていたので、少しスタミナ寄りの練習になっています。練習日誌こちらで毎日公開しています(初めて3分台を出したのは2014年9月です)。

4週間前

曜日 調子 練習内容
関東選手権 3000mSC 決勝 9'19"16 優勝 PB
- off
- off
5.7kmjog
5000m(3'25"/km) + 1000m(3'02) @菅平
クロカン9km @菅平 1200×5 rest:200jog 3'58 3'59 3'57 3'52 3'34
(300+100)×4 R10min @菅平 43"~44"くらい

3週間前

曜日 調子 練習内容
- off
8kmjog(3'58"/km, ラスト3'25)
- off
6000m(3'27"/km) + 1000m(2'54)
1km(コンクリ)×2 rest:200jog 3'02 2'54
6kmjog(ラスト3'37) + WS×2
2000(6'10) + 200(27"2)

2週間前

曜日 調子 練習内容
対抗戦 3000mSC 9'12"34 優勝 PB 800m 予選 1'58"67 Q PB
対抗戦 800m 準決勝 2'01"17
- off
30'jog + 400(56") + 300
10kmjog(皇居2周) 40'19
- off
1000×3 rest:200jog 3'04 3'04 DNS 2'52

1週間前

曜日 調子 練習内容
7.7kmjog
- off
6.5kmjog + 1km(3'10)
2000(5'54) + 400(61"7)
6kmjog + WS×2
1000m 2'41
日体大長距離記録会 1500m 3'57"83 PB

レース当日

ペース

 日体大長距離記録会の最終組でレベルが高かったので、集団についていきました。その結果、ラップは63-64-63-47イーブンペースになりました。

 このレースに限らず、1500mで良いタイムが出るときは基本的にイーブンペースに近いです(1周目だけ少し速いです)。また、2~3周目は余裕をもって走ることが多いです。

 3分台を狙うのであれば1周目を62後半~63くらいで入り、2周目は余裕をもって64~65前半くらいで走り、3周目は絶対にペースを落とさないことを意識するのが良いと思います。

スパイク

 初3分台のレースで履いていたスパイクはアシックスのDスパートでした。3000mSC用のスパイクですが、当時はトラックレース全種目で使用していました。

 Dスパートは廃盤となってしまいましたが、現在はモデルチェンジで発売されたGUNLAP 2を購入することができます。GUNLAP 23000mSCに特化したスパイクですが、800m~5000mまで対応な万能なスパイクです。

 3分50秒を切った現在では、ナイキのドラゴンフライ、エアズームヴィクトリーをよく使用しています。旧モデルのズームヴィクトリー3を使用することも多いです。

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