【フルマラソン】サブ3の難易度を考察|目安の走力、練習メニューも紹介!

★2022/6/23更新:記事の内容を一新しました★

 多くのランナーの目標であるフルマラソン3時間切り(サブ3)難易度を考察してみました。サブ3達成のための目安の走力や、おすすめの練習メニューも紹介します。

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1500m
5000m
3000mSC
フルマラソン

サブ3の難易度

サブ3の割合

横浜マラソン2019のタイム分布

 上のグラフは、横浜マラソン2019の男女別のタイム分布です(本サイト作成、2018年・2019年合算)。横浜マラソンは非公認大会のためトップランナーが少なく、出走者の層がバランス良く街中のランナーのレベルを反映していると考えられます。

 平均タイム(グロスタイム基準)は、男子が4時間57分01秒、女子が5時間19分48秒でした。また、サブ3を達成した割合は男子が上位0.9%、女子は上位0.04%(2名)でした。

 ちなみに、多くのトップランナーが出場する東京マラソンのサブ3の割合は男子が5.8%、女子が1.2%でした。一般的な公認大会では、サブ3の割合は男子が2~3%、女子が0.3%前後になることが多いです。

 サブ3を達成するためには、4'15"/kmのペースで走り続ける必要があります。4'15"/kmペースがどれくらいかというと、50m走で12秒75の速さと同じペースになります。街中でジョギングをしていたら大半のランナーを余裕で抜かしてしまうペースです。

 このように、数字だけ見るとサブ3の難易度はかなり高いように感じられます。しかし、目安の走力を確認すると思ってたより難しくない側面もあります。

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サブ3の目安

 こちらの記事で長距離種目のタイム相関表を示していますが、フルマラソン3時間を達成するための走力はおおよそ以下のようになります。

  • 1500m:4'55"
  • 3000m:10'30"
  • 5000m:18'15"
  • 10000m:38'30"
  • ハーフマラソン:1:25'00

 上に示した走力はあくまで目安です。フルマラソンから距離が離れるほど予想タイムのばらつきは大きくなります。

 スタミナ寄りの選手であれば、ハーフマラソンが87分台でもサブ3ができる場合があります。逆にスピード寄りの選手は、5000mのタイムが16分を切っていても、足をつるなどしてサブ3ができないこともよくあります

 こちらの記事で高校生陸上部の長距離種目の平均タイムを紹介していますが、男子5000mは17分29秒、女子3000mは11分42秒が平均タイムです。

 これより、男子は大半の選手がサブ3を達成できる走力があるといえます。ただし、女子は陸上部であってもサブ3はハードルが高いです。

なぜサブ3達成者は少ないのか

 目安のタイムだけ見ると、サブ3の難易度はそこまで高くないように感じます。では、なぜサブ3の割合は男子が0.9%、女子が0.04%前後と少ないのでしょうか。

 単に体力が落ちている方が多いことも理由ですが、習慣的に走っているのにサブ3ができないランナーもたくさんいます。これは、大半の場合スピード練習不足が要因です。

 学生の頃は部活で陸上競技場(または校庭)で毎週のようにスピード練習をしていたのが、社会人になってからは競技場に行く頻度が激減し、結果スピード不足につながっていると考えられます。

 ここでいうスピード練習とは、キロ4(4'00"/km)前後のテンポ走や、3分30秒〜40秒程度のインターバルといった練習を指します。スピード練習が少なければ、月間走行距離は300kmを超えたとしてもサブ3は難しいです。

 スピード練習をすることで、サブ3のペースである4'15"/kmよりも速いペースに余裕を持つことができます。ジョギングロング走だけでサブ3を達成することも不可能ではないですが、スピード練習をした方が圧倒的に効率的です。

 これとは逆に、スピードは十分にあるもののサブ3ができないランナーも少なからず存在します。これはフルマラソンを走るための脚ができていないことが要因で、トラック種目が専門のランナーに多いです。

 特に、高校で陸上部だった選手が大学に入って初めてフルマラソンを走って3時間を切れないパターンが多いです。ただし、サブ3達成のための走力はあるため、月間走行距離を伸ばすことで比較的簡単にサブ3が可能になります。

練習メニューの組み立て方

 先ほど考察したように、サブ3未達のランナーの大半はスピード不足が原因だと思われます。普段のジョギングだけでは4'15"/kmを切るペースで走ることがほとんどないため、本番で余裕がなくなってしまいます。

 スピード不足が要因とは分かりつつも、平日の仕事終わりに競技場に行くのは体力にも精神的にも大変です。そもそも、退社後に使える競技場が近くにない方も多いと思います。

 このため、スピード練習土日のどちらかに行うのが現実的です。フルマラソンの練習としてロング走(20km前後、レースペース)も大切なため、スピード練習とロング走を交互に行うのが良いと思います。

 ただし、トラックのレースも出る方(陸連登録者)は、フルマラソンの大会が少ない4月~10月はスピード練習を中心に行っても大丈夫です。10月から徐々に距離を伸ばしていけば、トラックで鍛えたスピードも活きてきます

 平日は月間走行距離を稼ぐために最低でも3日は走っておきたいところです。月間走行距離は、5000mの走力が15分台とかであれば150km程度でも大丈夫ですが、17~18分台であれば250km~300kmは必要です。

 土日合わせて30km走るとすると、月間250km走るためには平日の5日間で30km走る必要が出てきます。仕事終わりに走るのは大変ですが、ここはメンタルとの勝負です。

 サブ3達成が難しいのは走力面もありますが、以上の練習サイクルを毎週続けることが難しいからだと思います。ランニング仲間を増やしたり、走ること自体が好きになることも1つの手段です。

1週間の練習メニュー例

 月間250km走ることを前提に練習メニューの例を紹介します。250kmよりも少ない場合は、怪我防止のために徐々に距離を伸ばしていくことをおすすめします。

曜日 メニュー例
リカバリージョグ or レスト
10kmjog
10kmjog + 流し×3
レスト
10kmjog
スピード練習 or 距離走(15~20km)
ロングジョグ(15km~20km)

 土曜日をスピード練習 or 距離走、日曜日をロングジョグとしています。でも良いですし、曜日を変えても大丈夫です。

 可能ならば、1週間にスピード練習・距離走どちらも行えれば最高です。忙しい場合は、ジョギングの後に100mくらいの流し(全力疾走の7~8割)を数本入れれば脚に刺激が入るのでおすすめです。

 他の曜日はジョギングまたはレストとしています。ジョギングのペースは5'00"/km前後が目安になりますが、スピード練習後など足が重いときは、このペースにこだわる必要はありません

 ロングジョグや距離走は15km~20kmくらいがベストです。ここで、距離走はレースペースと同等かやや速いペース(4'00"/km~4'15"/km)ロングジョグは通常よりも長いジョギングという意味で使っています。

 週1くらいで30km走をしているランナーもいますが、月間400kmくらいは走ってないと怪我につながるリスクが高いです。

 スピード練習はその日の気分に合わせて、以下のような練習を満遍なく行っておけば大丈夫です。

  • 200m×15 (38")
  • 1000m×5~7 (3'40"/km)
  • 2000m×4 (4'00"/km)
  • 12000m (4'10"/km)

 サブ3を狙えるくらいの実力でペースで設定しているので、自身のレベルに合わせてペースを落とすか本数を減らすことで調整してみてください。

調整~レース本番

 大会2週間くらい前から練習の量を落として疲労を抜いていきます。練習の強度は落とす必要がなく、ロングジョグであれば距離、ポイント練習であれば本数を減らします。

 また5日前くらいからは、ロングジョグとポイント練習ともに行う必要はありません。普通のジョギングレストにすることで疲労を抜くことを優先したほうが良いです。

 サブ3だけを狙っているのであれば、序盤にハイペースで入らないことが重要です。ペースメーカーやサブ3を目指す集団についていくのがおすすめです。

 貯金を作りながら走りたい方は、サブ3ペースよりも少しだけ速い4'12"/kmペースを目安に走ると計算しやすいのでおすすめです。

 5kmがラップがちょうど21分になるので、10km通過は42分、15km通過は63分(1時間03分)といったように、5kmごとの通過地点のタイムでどれだけ余裕があるのか把握しながら走ることができます。

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