東京マラソン難易度、完走率、平均タイム│公認ギリギリの高速コース – Unattached Runner
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東京マラソン難易度、完走率、平均タイム│公認ギリギリの高速コース

 毎年3万人以上のランナーが出走する東京マラソン全完走者のデータを収集し分布しました。難易度・完走率・平均タイムなどを紹介します。

フルマラソンの記事リンク

1~3月
4~6月
7~9月
10~12月

大会概要

  • 開催時期:2月下旬~3月上旬
  • スタート時刻:9時10分
  • 制限時間:7時間
  • 参加費:23,300円(国内)
  • 定員:37,500人
  • 完走率:96%前後
  • 完走難易度:★☆☆☆☆
  • コース難易度:★☆☆☆☆

2023年大会の情報

 ワールドマラソンメジャーズ(世界6大マラソン)を構成する大会の1つで、日本最大規模のマラソン大会です。

 高速コースと気温の低さで非常にタイムが出しやすく、さらに制限時間が長いため日本一難易度が低いといえます。

コースの特徴

東京マラソン2023 コース 高低差

引用元:marathon.tokyo

 都庁前からスタートしてから上野・浅草・銀座などを通り、東京駅皇居の間辺りでフィニッシュします。

 コースのどこを走っていても沿道の応援があり、折返してから他のランナーとすれ違う箇所が数地点あるため、飽きることなく走れると思います。

 高低差は初めの6~7km(飯田橋付近)で35m下るためスピードに乗りやすく、その後はアップダウンがほぼありません

 公認記録の条件はスタート/フィニッシュの標高の減少が1kmあたり1m以下(日本陸上競技連盟競技規則第260条21c)、つまりフルマラソンでは42m以内なので35mは公認ギリギリのラインだといえます。

 このように非常にタイムが出しやすいコースとなっており、実際に東京マラソン2021ではキプチョゲ選手が2時間02分40秒国内レースの最高記録を樹立しています。

関門通過のためのペース

 関門の距離と通過するためのペースは以下の通りです。

距離 制限時間 ペース
4.9km 1:15 15'18"/km
11.1km 2:00 10'48"/km
15.4km 2:45 10'42"/km
20.9km 3:35 10'17"/km
24.7km 4:10 10'07"/km
29.2km 4:50 9'55"/km
33.5km 5:25 9'42"/km
37.8km 6:15 9'39"/km
42.195km 7:00 9'57"/km

2021年大会の情報

 関門は全部で8か所ありますが、この中で気をつけるべきは29.2km, 33.5km, 37.8kmの3か所です。

 この3つの関門を通過するためのペースは、制限時間ギリギリでフィニッシュできるペース(9'57"/km)よりも速いです。つまり、イーブンペースでは失格になります。

 このように関門が若干厳しいため、制限時間は7時間あるとはいっても7時間ギリギリでフィニッシュする方は少ないです。

大会のレベルは年々上昇

東京マラソン レベルの推移

東京マラソンのサブ3/サブ4達成者の割合の推移

 上のグラフは、2012年からのサブ3・サブ4達成者の割合の推移を表したものです。

 2012年~2016年まではサブ3は3%前後、サブ4は20~25%で安定していることが分かります。

 高速コース化された2017年からはサブ3が5%近く、サブ4は25%を超えるようになりました。

 この頃から厚底シューズをはじめクッション性が高いシューズが増え始め、ランナーのレベルが底上げされた影響もあると思われます。

東京マラソン 完走率の推移

東京マラソンの完走率の推移

 次に完走率の推移を見てみます。先ほどレベルは年々上昇していることを確認しましたが、完走率に大きな変化は見られません

 気温の影響を確認してみたもののほとんど相関がなく、完走率は毎年96%前後に落ち着きます。

 完走率が上がらない理由は、都心での開催かつ規模が大きい影響で普段走り慣れてない方が比較的多いため考えられます。

 完走できなかった方はレースの大半を歩いているため、コースやシューズの影響を受けず完走率の上昇につながりにくいと思います。

 ちなみに、名古屋ウィメンズマラソンは東京マラソンよりも平均タイムが20分以上遅いにも関わらず、完走率は98%近くと高いです。

 東京マラソンの方が完走率が低い理由は、先ほどみたように関門の影響で7時間ギリギリでフィニッシュすることが難しい(制限時間が実質短くなる)ためです。

平均タイム・タイム分布

 東京マラソン2021年の全完走者18,251人の結果を収集しました。タイム分布、平均タイム、各タイムの割合は以下の通りです。

東京マラソン2021 タイム分布

横軸はグロスタイム(5分刻み)、縦軸は相対度数

男子 女子
平均タイム(グロス) 4:33'08 4:54'26
平均タイム(ネット) 4:30'48 4:52'09
サブ2.5 0.8% 0.4%
サブ3 5.1% 1.7%
サブ3.5 15.6% 6.7%
サブ4 32.2% 17.2%
サブ4.5 49.6% 32.8%
サブ5 67.0% 53.0%

各タイムの割合はグロスタイムから算出

 東京マラソン2021の平均タイム(グロスタイム)は男子が4時間33分48秒、女子が4時間52分09でした。制限時間が6時間10分の北海道マラソンよりも速く、非常にタイムが出しやすいことが分かります。

 グロスタイムとネットタイムの差は平均3分程度です。横浜マラソンは20分程度の差があるので、3分差はかなり短いといえます。

 サブ3の割合は男子が5.1%、女子が1.7%でハイレベルです。エリート/準エリートの選手が多いこともありますが、ランナー全体のレベルが高いと思います。

 また、タイム分布を見ると男子は4時間前後、女子は5時間前後でフィニッシュした方が多いことが分かります。

まとめ

 東京マラソンの特徴・難易度をまとめると以下のようになります。

  • 35m下る高速コース(公認ギリギリ)
  • 日本一タイムが出しやすい
  • 完走率は96%前後
  • ランナー全体のレベルが高い

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